の車窓から。


4,5年ぶりに夏休みで連休が取れるということで何かチャレンジしなければという意欲で考えついたのがこれ。

日帰りできないところに行く。

明日死ぬとしたら…何をしたい?に近い思考ルートで考え出したのが北海道ドライブ。飛行機を使った旅行なら3万くらいで2泊3日のツアーさえ簡単に組めるのだが、ここで重要なのはもちろん「Z」で行くこと。北海道でレンタカーを借りて「走ること」に意義はない。個人的に色々予定があり、組めた休みは10/1,2,3という3連休。

が、計画はそのままに、下調べなどは放置。実は料金などを調べ始めたのは、休みの1週間くらい前で、ある程度のルートを考えたり、ラーメン屋を探し始めたり、ホテルを予約したのは2日前。計画しすぎるのはいいが、そんな型にはまった冒険なんかしたくないぜ!オレの好きな言葉は、行き当たりばったり。

この時に決定した計画
1.9/30に仕事から帰ったら風呂に入り、その後に飛び出す。
2.ルートは北陸道方面
3.ラーメンは「てつや」
4.泊まるホテルはネットが使える、ホテルアーサー札幌
5.2日目は最北端。
6.帰りは新日本海フェリー

6.なんかはフェリーを色々検索していて出たのだが、行きは舞鶴発が0:30のため明らかに不可能だったのが、帰りの小樽は札幌からもほど近い上に、23:30発でなんと20時間という高速で結ぶということがわかり、しかも価格は二等寝台で29800円。二等寝台というのは雑魚寝しかできないが…。それでも高速道路代とガソリン代よりも圧倒的に安い。これしかねえ!と急遽決めた。そんな時、掲示板にあったこの書き込みが後にとてつもない重要なことを巻き起こす。

寒いのか?あわてて、長袖の温そうな服を一枚用意。


H16.9.30

仕事も調子よくおわり21時にはタイムカードを切り、なんばCITY横の吉野屋で並盛。帰宅が22時過ぎ。そのまま風呂に入ったあと、パソコン、iPod、デジカメ、これらのACと携帯電話用充電器、車載用インバータ、冬服を用意。

車にこれらを積み込み、まずは近くガソリンスタンドへ向かい半分しかなかったガソリンを満タンに!

62,832kmよりスタート

そして、セブンイレブンへ。理由は現金がないから。
とりあえず10万を降ろし、船の暇つぶし用にとヤングジャンプを購入。

で、その駐車場でルートを決めた。

「24時間以上掛かります、料金は…」

なんか嫌な予感はするが、大体考えていたルートと同じ。従うことにした。
まずは、羽曳野ICからスタート。普段なら、勿体なくてこんなところを使わず、309号線を北上して近畿自動車道に乗るが、今日は違うぜ!とばかりに豪快に交差点を左折。ここで、大体23:30。ここから乗るのは初めてだったんだけど、ここから片側二車線になってるのね。

ETC利用明細
04/09/30 23:43 八尾本線 支払 500

そのまま近畿自動車道を北上し、JCTで名神高速に切り替え、順調に進むが、ナビが「京都東」で降りろという。

ETC利用明細
04/10/01 0:17 名神吹田 京都東 支払 1,300

割と京都東まではいいペースだった。地元から一時間で京都東だ。


無計画な私はそのまま降り、従うのだが、「ここが大きな失敗」。そのまま名神を進んでいれば、米原JCTから北陸道に繋がるのだが、下道で琵琶湖の西側を北上。一応湖西道路という有料道路があるけども、対面通行でご丁寧にトラック山盛り。延々と、延々と下道を突き進む。それは、それは長い道のりだった。

上記地図でいくと一番上の今庄の上くらい。今回の旅は大体二時間に一度はSAで休憩しようと思っていたのに明らかに出遅れ。京都東ICからなんと3時間も経過。普通ならここまで1時間あれば十分だっただろうに。多分、2時間のロス。
ここから怒濤の追い上げ。石川県、富山県を制覇。
銀メダルではダメだ、金メダルじゃなきゃダメなんだ。


63311km (走行距離479km)
経過時間 約5時間15分
燃費 9.65km/l

思い出したけど、この名立谷浜SAで一応たいやきを買いました。
自販機なので出てくるまで3分間。待ってるの辛かった。
しかも出てきたのが熱い。ヤケドしました。
あの痛恨のミスがなければここまでは3時間で来れた。
一応名立谷浜は、新潟県なんだけど、県庁所在地まではたんまり。
新潟県は縦に長いのだ!

ちなみに、ここで船に乗るのに車検証が必要なのに気付き、あわてて探すもなかなか見つからず。
送ってきた封筒があり、その中に入っているのを発見、胸を撫で下ろす。

この磐越道が予想外で、対面通行が基本で追い越しができない。ここが2車線ならこの時間で少なくとも東北道にはチャレンジできていた筈だ。ちなみに、このあたりは既に肌寒い。天候は曇りで霧。



東北道スタート


63858km (走行距離547km:通算1,026km)
経過時間 約5時間15分
燃費 9.95km/l

紫波SAで給油。給油中にバイトより電話。

「すいません!ちょっと遅れます。」

え?

とりあえず、そこそこのスピードで走っているのに1時間で100kmしか進まない。

八戸道と分岐するところから車が減る。ほとんどは、八戸へ向かうようだ。
ここから時速80kmペース。
トンネルを出るたびにライト消し忘れ。
次のトンネルでライトを付けようとしたときに気付くの繰り返し。
気を付けていても麻痺。しまいには左右のバーを間違えてワイパーを動かす始末。

ここからテンション上げていくために、グループ魂のCDにチェンジ。
コール&レスポンス2やお野菜サンバでテンション上げていく。
ちなみに、このあたりで右のフォグランプがトンボを食いました。

04/10/01 12:33 敦賀-青森 支払 19,700


青森港


青森港 後ろは13:30発 北海道 室蘭行

実は、この前のダイヤが12:30。琵琶湖でミスしてなければ一本早いのに乗れた。くそ!
青森ICを出て割と近いところにあり素直に乗り場に到着したけど、最初は船券買うところが分からずに困った。船は割と早めに到着したので、たしか1:45くらいから乗り込めた。
ここの距離は短いにも関わらず、到着は18:00。船だけで実に4時間弱。


おまちかね。14:20発 函館行 船名 ばにあ

フェリーに自分の車を乗せるのは初めて。小さい頃に徳島に行くのに何度も乗ったことはあるが、イメージでは急な傾斜を上っていく筈なのだが、ここの航路は角度の緩い坂。サイドブレーキを引き、ギアをローに入れて完了。注意すべき点は、動き出すと車に戻れないこと。どこも同じみたいなんだけど。

ヤンジャンとiPodを持ち込み、絨毯引きの2等室で本を読んだり音楽を聞いたりして横になるも眠れない。寝ないとマズイのに。

気付けば2時間くらいは寝ていたようだ。

気付けば、周りは真っ暗。




北海道上陸

函館からは高速道路が無く下道を行くことになる。途中から一応高速道路が出てはいるものの室蘭に向かった後に札幌という迂回ルート。ここは途中で落ちて、そこから真上に向かうこととした。


とりあえず、標識を見てびっくり。予想では21時には着くと思っていたけど、やや焦り。
腹ごしらえのために、おにぎり3つセットとお茶をセブンイレブンで購入。
途中ロスの無い部分だけ高速道路を使用。

04/10/01 20:08 国縫-豊浦 支払 1,300

降りてからは、また延々と下道。

目指すはらーめんてつや。
長い長い距離を延々と走り続けて到着予定時刻午前1時という数字が現実的になり、到着。

経過時間 約22時間40分
函館から約4時間


うまく写りませんでした。明るいところがらーめんてつや。

待ちが10人位はいたかな。結構待たされました。
実際の味はとにかく美味しい。麺はかなり堅めで縮れ麺。色も変わっていてゴムの様な色合い。スープは、味噌とんこつ。これがウマイ!店の中は昭和初期を意識したデザイン。タバコやビールの昔の広告などが貼ってありました。今まで食べた中では一番の好みでしょうか。
後日談ですが、このラーメン色々な形態でスーパーやコンビニに売っていることが判明。

そして、札幌といえば、イメージするのが時計台。
ナビで調べてみると距離もしれているので、行ってみることに。



10月1日 23:08 札幌時計台前にて

別に見学するつもりもないし、写真だけ撮って出ました。
人通りは少しあってカメラを構えるのはチョット恥ずかしかった。

そこから、10分ほどのところにホテルがあるので、そのまま直行。
地下駐車場に車を止めて、チェックイン。頼んでいたのはシングルだったのですが、向こうのトラブルでツインに。凄く広い空間で、テレビを見ながらネット。本当はこの時間帯に、色々と調べるつもりだったんだけど、疲れていて「もういいや」って感じで、ベッドイン。どうせ北に向かうだけです。


10月2日

朝は7時半に起床。部屋を片づけてそのままチェックアウト。駐車場で、大体の道のりを決定するのだが、ルートは2種類。海沿いの道を下道で延々と走り続けるか、それとも道央を高速道路を使って途中から下道。早いのは後者だけど、面白みに欠けると思い前者を選択。

外は雨。札幌の街は信号の繋がりも悪くストップ&ゴーの繰り返しで、街を出るのに凄く時間がかかった。途中にファーストフードの店を見つければ朝飯でも、と思っていたが、見つからないし、そもそも時間が早すぎるので、10時を回ったくらいの街で飯を食うということにした。

矢印のある浜益村でガソリンを給油。時間は9:20。
1時間半ほどで札幌からこのあたり。

64393km (走行距離535km:通算1,561km)
燃費 9.94km/l


こういう道と海沿いの道が続きます。



おびら鰊番屋に到着。



1300円なり。食堂はまだ時間が早いか、閑散。

ここの店を出ようとしたとき、無料の冊子が置いてあるのを見る。
これから向かう先の途中にいい場所があれば立ち寄ろうかと思って。

その中で1つだけ立ち寄れる場所があった。

サロベツ原野
豊富町と幌延町にまたがる「サロベツ原野」は、南北30km・東西8kmに及ぶ広大な原野で、その7割が湿原地帯。一般の人は「サロベツ原生花園」等数ヶ所で、木道の遊歩道をわたって花園を散策できる。6月初めから8月までの短い夏にはエゾカンゾウ、ワタスゲ等が咲き誇る。

ここに立ち寄るためルートを変更。地図でいう40号線に本来は合流するのだが、ここを途中からそのまま道道160号線を北上することにした。その道が大当たり。なんせ、他の車は全て国道に向かうので、邪魔な車が殆どいない。また、道がほとんど直線で左は海、右は丘や牧草地だったりという、対極的な作りで飽きない道なのだ。牧草地には牛も沢山いた。

また、時折でてくる発電?のための風車。写真で見ると小さく見えるが6F立てのマンション位の高さがあり、近づくとあまりの大きさに気味が悪かった。

北海道の変わった点として、道には左橋に出ている様な矢印のマークが延々と標識のように続いています。雪で埋もれた時の道の端を示す物だと思うんですけど。他にも信号が縦に並んでいたりとか。

とりあえず、長い直線が続きます。
最高速とかチャレンジできます。



サロベツ原野


http://www.sizenken.biodic.go.jp/wetland/6/6.html


南東よりに向かってパシャリ。


西に向かってパシャリ。


東に向かってパシャリ


おまけ。Zは低めから写すとカッコイイねー。

実際のところ、草原が広がっているだけなんですけどね。
2枚目の向こう側に見えている建物から歩道が出ていて散策できるようになっているみたいでした。
先を急ぐのでここでターンして、元の道道160号線に戻ります。

稚内に入って宗谷岬はすぐかと思ったら、まだ結構距離がありまして。
実は稚内の駅に向かおうかと思ったんですがT字路の左が駅で右が宗谷岬で、稚内までが結構な距離があり、行って戻ってしていると時間が足りないと判断し諦めたんです。海岸沿いを延々と走ります。



宗谷丘陵

普通は海岸沿いを走るはずなのに数km手前で右に曲がれと指示。山間に向かって走り出します。
後で分かったんですが、ナビで指定するときにおおざっぱな地図の大きさで指定したのでやや南にずれており、山間に到着場所がしていされていたのです。「宗谷丘陵」これも後でわかったのですが、正式名称で、そこそこ有名な場所みたいです。山間から見える海などは凄く印象深いものがありました。

が、この失敗が功を奏して、いい道でした。ダンプカーが走っているくらいで普通の車は走っていませんでした。谷を挟んだ丘に観測所みたいなのがあるので、それの建設絡みでダンプが往来しているのかもしれません。


左の地平線に海が見えます。牛も見えます。


お!カメラ目線。


ちなみに急勾配の上り坂の途中です。


宗谷岬と書いてあります。



真上の写真の道を左に曲がって下り、国道に出て戻るような形で左に曲がるとすぐ宗谷岬です。


後ろにある三角のモニュメントが有名らしい。
http://www.welcome.wakkanai.hokkaido.jp/spot/souya.htm

周りに立ち並ぶ店は全て最北端を売りにした店。
とりあえず、風が強くて強くて。気温は12.0℃。長袖持ってきておいて良かった。
観光バスも車もみんな北海道です。
ギャルもいません。ジ○バ○ばっかりです。いや、いました。この建物のレジに。
本州から無地室戸岬に到着したと思われる車は、どうやら私だけのようです。
ここで適当にお土産を買い、ゴル氏に電話し、そのまま引き上げました。


さあ、札幌に戻ります。思ったより距離が伸びたのでオイル交換時期を大幅に過ぎています。
札幌のスーパーオートバックスは20:30までの営業ですが、交換時間を含めると20:00には着きたいところです。が、ここまで来るのに6時間。現在、14:20。時間がありません。帰りは高速を満喫します。

今度は東側の海岸に沿って南に向かいます。途中で道央側に入っていきます。

とりあえず、眠りそうになるので1時間しか走っていませんが、休憩。周りには公園とかがあって子供達が遊んでいます。コーヒーを買って一気に飲んだものの、ゴミ箱がないために持って帰ることに。

こちらの道は海沿いに比べて面白くもなく、ダラダラ続きます。行きに海沿いを使って正解です。
高速を使う頃には真っ暗になっていました。

士別剣淵ICから一気に札幌に向かいます。が、ここもメインが対面通行で遅い車がいるとペースが乱れます。札幌に着く前くらいに給油のランプが点灯。おまけに高速を降りた直後に渋滞が発生しており、かなりもたつきました。

04/10/02 18:43 士別剣淵-札幌 支払 4,100

スーパーオートバックスに到着する前にガソリンを給油。

65053km (走行距離660km:通算2221km)
燃費 10.82km/l

ほぼ予定通りというところ。道中間に合うか結構焦ったけど。

スーパーオートバックス札幌は少し小さい感じ。普通のところよりやや大きい感じ。
ピットの数も少なく感じた。目新しいものも正直そんなになく、時間を潰すのが大変だった。
オイルは3.5リットル入ったということ。何も言わずにこの数値は優秀。下手したら4リットル全部入れられるところはザラ。今回、残ったオイルは持って帰ります。

オートバックスを出たらすぐ札幌西ICがあるので乗り小樽に直行。割と近いのですぐ。気温も低いしエンジンレスポンスも抜群。ただ時間が無く、まさ氏に紹介を受けた店は間に合いそうにない。残念!!!

2等の雑魚寝なら29,800円なのだが、20時間もそんなことをやってられない。寝台で相部屋などもあるが、そういうのも20時間もイヤ。となると、ツインルームの特等席の貸し切りとなる。今回選んだ「特等」は何が違うかというと、サイド側にバルコニーが付いていること。この船はスピードが速いため一般客が側面に出ることはできないのだが、この部屋だけは風よけが付いていて可能なのだ。しかも風呂付き。スイートルームの1つ下のランク。二人なら貸し切り金額は加算されないのだが、今回一人のため菓子力料が入りトータルは57,150円になった。



 

購入した時間はまだ早かったので、朝ご飯やお菓子を近くのコンビニで買い付け。
指定の駐車場で待つことにするが…。

普通乗用車は階層的に上の方に入るらしく、そのために急な道を上がるのだが、それがダメと判断されたようだ。大丈夫な筈なんだけど。それゆえに、トラックとかを全て収容した一番最後の最下層に入れられることになった。時間もあるので、「車高変えましょうか」と言ったところ「いい!いい!そこまでしなくていいよ。」と言われた。おじさん達はトランシーバで連絡を取り合っているのですが、この私のZが「低い奴」呼ばわりですよ。「低い奴」

その間にフェリーターミナルに夕食を食いに。客は私だけで凄く静か。カレーを頼んだんですが、明らかに「チン!」とか聞こえるんですよ。あー、もう。そういうもんって、分かってるけど、けどさあ、明らかに聞こえるのはどうよ。食っている途中に「お車にてお乗りの方は、お車までお戻り下さい」とアナウンスが。

ダッシュで戻る。この時22:30。

ちなみに、小樽の気温は8℃。アナウンスが聞こえないとマズイので窓開けてましたよ。
オジサンたちは相変わらず「低い奴まだ?」と連絡取りまくり、「必ず乗せますから!」と励まされる始末。周りにいた乗用車は一瞬でいなくなったのに…。

乗れたのは23:30前。ずーっと車の中でテレビ見ていました。

バックで車庫入れのように一人だけ入れて、案内所まで向かうんですが、トラックの横の隙間がメチャクチャ狭くて凄く歩きづらかった。おまけに、トラックをワイヤーで固定しているため、そのワイヤーも邪魔。

 

 

船の出発は遅れたものの到着予定時刻は変わらず。帰りの船で疲れを癒しました。寝たのも夜1:00位から。起きてもTV見て寝ての繰り返し。部屋から出たのも、夕食を食べるためで19:00過ぎに出たっきりです。大きい船にも関わらず揺れますし、時折地震のような微動もあります。

舞鶴到着は、予定通り20:30。

出るときは先頭です。そのまま高速を使ってもよかったんですが、ゴル氏達との待ち合わせ予定が0時過ぎと、時間があるため、全て下道で帰りました。池田からは中央環状でぐるーっと回って堺東横のフェニックス通りで、ほぼ0時で落ち合い、ゴル氏イチオシのラーメンを奢って貰いました。

ここで、旅は終了しました。

家に到着した段階での距離は65,200km。約2,370kmを走りました。

今回の目的は観光ではなく走破だったため(いつもだけど)、数多くの思い出が巡ることはありませんが、ここに記載してきた1つ1つは一生忘れることができない、良い思い出になると思っています。

ネタ、というけど1つ。
この旅行で結構お金を使ったけど、よーーーく考えるとホイール来るの今月です。34万円です。