~クーラント交換~








そのまんま題名通りですが、クーラントを交換してみましょう。

一般的には2年に一度ぐらいが交換サイクルと言われています。

ラジエターキャップを開けて見ると、見た目にはもっと長持ちしそうな気はします。が、しかし。

そもそも冷却能力だけを考えると、クーラントを混ぜるより実は水だけの方が冷えます。

じゃあ何故クーラントを入れるのか。 それは凍結の防止と錆を防ぐのが一番の目的です。

ラジエターはアルミでできている為に錆びないように思われがちですが、実は錆びます。

ステンレスでも錆びます。 「錆びにくい」だけであって水に漬けておけば必ずや錆ます。

分かりやすいのは家の包丁を見てみましょう。ほとんどがステンレス製だと思いますが、

洗わずに放っておけば錆が出てくるもんです。



ちょっと話が飛びましたが、クーラントはEg内部を通って冷やしてるって事は、例え一部の

配管がゴムでできてようがEg内部を通れば必ず鉄と接触してます。 で、錆ます。

その錆が循環され、ラジエターやウォーターポンプ、はたまたゴムの配管まで錆びるんです。

ゴムの配管が錆びるってのは言い過ぎですが、少なくとも内部には錆が付着します。

この錆ってやつは一度出ると厄介で、一箇所で出るとウイルスの様に浸食し、瞬く間のあいだに

各部に増殖します。 はっきり言って一度出ると手遅れです。 配管の一部が錆びただけでも

その錆はクーラントと共にぐるぐる回ってる訳ですから、本気で撲滅させようと思えば

Eg交換まで視野に入れたクーラントの通る道筋は全交換しか手はありません。

錆を発見した時点で、すでに錆の因子は循環されてる訳ですからね。

しかしながら、Egや一部の配管が鉄で出来ている以上必ずや錆びるものだと思って下さい。

少しでもその錆の進行を遅らせる方法の一つとして、定期的な交換がBESTだと思います。

3年や5年で車を乗り換えるって人には関係ない話ですが、私のように低年式の車を所有し、

かつ、出来る限り愛車に長く乗りたい人で、さらに、お金の無い人は必見です。(笑)







本当なら抜く時はフロントをジャッキUPしない方がいいんですが、リフトなど持ってる訳もなく

抜いたクーラントを受ける適当な入れ物がこんなのしかなかったのと、下に潜る必要があるんで

フロントだけジャッキUPしました。 なぜジャッキUPしない方がいいのかというと、なるべく

車体を前傾姿勢にしてクーラントを前の方にしたほうが多くの古いクーラントが抜けるからです。

まぁ、後で循環させるんであまり問題ないとは思いますが。






運転席側のラジエターの下にこんな白いネジがあります。 いわゆるドレンボルトですね。

これを開けるとラジエター内のクーラントがホースから出てきます。 当たり前ですが

この時はラジエターキャップは開けておいて下さい。 じゃないと出にくいですから。






こんな感じで勢いよく出てきます。

茶色いものが下回りに沢山見えますが、あまり見てはいけません。(汗)








とりあえず1回目が抜けました。

あれ?? 前回に入れたクーラントは確か緑色だっ…。

















…。

















記憶違いだったかな?? ト○タ系の赤クーラントだったっけ…。

















…。

















いや、そんな事はないよなぁ。 絶対に蛍光緑のクーラントだったよね…。

















…。

















少々の事じゃぁ引かない俺だけどよぉー、 安物の手品じゃねーんだから緑色の液体を赤…いや、茶色まで変えられちゃー さすがの俺もドン引きな訳よ? 分かる??
















なーんちゃって☆



さすがにこんな色してる訳ないじゃないっスか! いやだなぁ~。



ちょっと光の加減でこんな色に見えるだけで…。























  _| ̄|○













閑話休題。 (泣きながら)

















すいません、ちょっと取り乱してしまいました。

とりあえずラジエター内のクーラントが抜けましたので、こんな感じで水道水を入れていきます。

この時、下のドレンは開けたままで、下から抜ける量と上から入れる量を蛇口を回しながら微調整し、

常にラジエター内に水が入っている状態をキープします。 少ないのはもってのほかですが、

上から少々溢れても大丈夫です。 私はペットボトルを加工し、常に水位が見えるようにしながら

蛇口を微調整しました。



下から抜けるのと上から入れるバランスが取れたら、Egを掛けヒーターを40℃に設定します。

しばらくアイドリングを続け水温が上がり、温風が車内に出始めるとサーモスタットが開き

Eg内部のクーラントが巡回しはじめた証拠です。 先程まではラジエター内のクーラーントだけ

ですが、これでEg内部に残ってたクーラーントも抜け始めた訳です。

普通の方なら(?)クーラントは赤か緑なので、そのまま10分ほどして抜けていくクーラントの色が

透明な水道水の色になれば古いクーラントは全部抜けた事になります。








さすがの悪魔のZも20分ほど回せばこの色まで回復しました。(汗)

ちなみにこの容器で10杯ほど入れ替えてます。(汗汗)

これでもまだ若干は色は付いてるんですが、キリがないんでこの辺りで妥協。(汗汗汗)




古いクーラントが抜けきり、クーラントラインの洗浄が済めば次は新しいクーラントを入れる下準備です。

ここでEgを止め、水道の水も止め、ラジエター内の透明になった(?)水を全て抜きます。

ラジエター下のドレンを締め、新しいクーラントを3Lほど入れます。

ラジエター部だけで約4Lの容量がありますので、残りは水道水を足して満杯にして下さい。



確かZ32の場合冷却水は全部で10Lほどで、クーラントは通常3~4倍に希釈し使用

しますので、普通ならばクーラントを3Lの水道水を7Lですが、私の場合は冷却能力よりも

防錆に気をつかいましたので、クーラーントは4Lで濃いめにしました。(笑)

4L入れると、ほぼぴったりラジエターはクーラント原液だけで満杯になります。



余談ですが、水道水の代わりにリッチな気分でミネラルウォーターを入れる…なんて話しを

聞いた事がありますが、軟水と硬水の違いがあるとかでクーラントに使用するのは水道水が

ベストだそうです。 えーっと…細かい理由は知りません。

とりあえずラジエターがクーラントで満杯になったら次はエア抜きに取り掛かります。





このように、運転席側のラジエター上部(アッパーホース接続部)が三角形に

盛り上がっており、+のネジが付いています。 これがいわゆるエア抜き用の穴であり、

水中の空気が上に上にと昇る性質を利用して、この三角形の部分で内部を循環するエアを

捕まえる訳です。



ココでエアを捕まえてるのですから、最後の仕上げとして最後はここからクーラントや

水を足していきます。 ラジエターキャップ部から入れたくなりますが、エア抜き用の

穴を締めてキャップ部からいくら水を足しても三角形の内部に貯まったエアは抜けません。



熱されたクーラーントはアッパーを通りラジエターに戻ってきます。 つまり、

アッパーホース部がクーラーントの巡回する最も高い位置にあり、当然エアが溜まりやすい

箇所でもあります。 だからこそ、そのすぐ出口にエア抜き用の三角があるんですね。



なるべくこの三角部にエアを溜めたい訳ですから、この部分を最も高い位置にするため

フロントをジャッキUPし、その時、運転席側を助手席側よりさらに少し高い位置にして

おけば出てきたエアが貯まりやすくなるって事です。



 (イメージ画)







クーラントを入れラジエターが満杯になればキャップを締め、エア抜き用のネジは開けたままで

Egをかけてアイドリングします。 すると、配管やEg内部に貯まったエアがアッパーホースを

伝ってエア抜き用の穴からボコボコ出てきます。 そうなれば、そのエア抜き用の穴から水を

溢れるぐらい足していきます。(溢れても問題ありません)

しばらくすると、またボコボコと言いだし液面が下がりますのでまた水を入れて…と繰り返します。



これを10分ほどし、ボコボコと出てくる間隔が長くなってきたら、ある程度で手を打ちましょう。

ここで完全にエア抜きをしようとすれば、さらに長時間のアイドリングを続けたり、近所を走行し

車体に振動を与え細部に残ったエアを引っ張り出したりしないといけないんですが、そんなに気を

使わなくとも少々のエアが残ったぐらいでオーバーヒートはしません。



作業時に全部のエアを抜こうとは考えず、それから一ヶ月ぐらいの間は車を動かす前にエア抜き用の

穴を覗いて減っていたら継ぎ足す感じで結構です。 そのうちに液面も落ち着き、水を足す必要も

なくなります。 ですから、しばらくの間は車内にクーラントか水を積んでおきましょう。



クーラント交換前に、ラジエター洗浄液を入れてから作業をする場合がありますが、私のように

錆びが酷い場合は使用しない方がいいです。 少しの錆びならいいですが、ある程度の塊まで

なってくると、それが洗浄効果によって配管から剥がれ、流れていくとウォーターポンプ部でその

錆びが溜まりポンプの故障を引き起こし兼ねません。 そうなるとヤブ蛇ですしね。



あとはラジエターキャップ。 Z32は純正で1.2kgですが、1年で0.1kgほど劣化します。

2年も使えば1.0kgになってしまい、水なら100℃で沸騰してしまいます。

夏場の渋滞につかまるとZ32の場合100℃を越す可能性も十分にありますし、もちろん沸騰すれば

ボコボコとエアが出てオーバーヒート、最悪はそのままEgはオシャカです。

圧の掛けすぎも各パーツに付加を掛け、クーラント漏れを引き起こしてしまいますが、上記の理由で

圧の抜けすぎも怖いです。 クーラント交換時にはキャップの交換も同時に行いましょう。

「Z32はエア抜きが面倒!」なんて話しをよく聞きますが、どんな車だって一緒ですよ。

エアが抜けにくいってのはあるかもしれませんが、人間が作業する事はクーラントを足すだけで、

エアを出してくれるのは車ですしね。 「Zのクーラント交換は難しそうだからなぁ~」なんて

思ってるアナタ!! 全然そんな事はありません。 是非とも挑戦してみて下さい。



どうでしょう? クーラント交換の手順は分かって頂けたでしょうか??

素人が素人相手に解説していますので、当たり前の常識な事をこと細かに書いてますが、

その辺りはご了承下さい。 なお、プロの方のツッコミはご遠慮いたします。

素人の我流+ネットで調べた方法ですので、トラブルが出ても当局は一切関与しません。(汗)









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