~ モーターランド鈴鹿決戦~Ⅲ ~






2004年11月10日(水)、第3回MLS決戦が開催された。

今回は多数の参加車両が集まり計6台(7名)が集合。 まずは参加者の紹介。(以下敬称略)

ゴル- Z32

まさ- Z32

syabu- Z32

kappa- Z32

赤ウサギ- 33GTR

らく2- ロードスター

おや?1人足りない? そう、いつもの如く何も知らされずまさ氏に拉致られてきたkei氏。

今回も全く何も知らされず、いや、知らぬが仏とまさ氏の助手席に拉致って参加。

実は今大会、スカイラインミュージアムに旅行に行った赤ウサギ氏が、お土産にと買ってきてくれた

大和煮(佃煮)をタイムのビリが食べるのが罰ゲーム。 ちなみにその土産とやらはコチラ。





…俺達を殺す気か赤ウサギ。 言っときますが、イナゴは食べ物ではないと思いまーす。

コレを中島PAで手渡された時はマジ引いた。 コレを使って俺に人を殺めろという事か。

イナゴ上等! てめぇ、吐いたツバ飲まんとけよぉぉぉぉぉ!!!

その日から当日まで仕事も手に付かずMLS対策で頭はいっぱい。 おでん缶をも越えるやもしれぬ

得体の知れない 「昆虫」 など食わされてなるものか。 だってボクはベジタリアン。

しかし、今回も貧乏な私に高価なパーツを投入する事も出来ず、悩むのはタイヤの選択。

16inchと17inchの計8本をどう組み合わせるか。 前回は16inchでベストタイム更新

したが、今回はもちろんその上を目指し試行錯誤。 結局、リア17inch、フロント16inchという

とんちんかん仕様に決定。 狙いは 「フロントは軽く、リアはトラクション重視」

前日の夜、仕事を終えてからタイヤ交換作業を行い、車内から不要な荷物を全部降ろした。

ガソリンも7分入れで軽量に。 助手席も降ろしたかったが疲れて挫折。

当日はam5:00に起床。 天候は前日調べた通り快晴で文句なしだ。

5:30には家を出発し、さぁ、松原ジャンクションから西名阪自動車道に乗って高速で…





い、いきなり通行止めぇぇ!!



ココから下道? ナビもないのに?? この俺様ではムリ。

時計の針は5:45を回った辺り。 高速乗り口付近にトラックがいっぱい居る事に気がづいた。

もしや、、、6:00にゲートオープン?? このまま適当に下道を進むか、かすかな望みにかけて

動かずにココで待つか…。 もしかするとゲートオープンは6:30、いや7:00かもしれない。

もしそうなったら即アウト。 昆虫は我が手中…いや、口中に入ってしまう。



「遭難した時はその場から動くな!」



その教えを守りそのまま待ってみる事にした。 デジタル時計の数字が進む、5:58、5:59…。

そして「6:00」。 前方のトラックが動き出した!! ゲートオープン!!

予感的中。 速攻で料金所を通過し、西名阪自動車道をひた走る。 通行止めが解除されたばかりで

車も少なくもちろん渋滞もない。 天理料金所手前で飛行機雲発見。 思わずシャッターを切る。



(「巨星墜つ」 何故かそんな言葉が頭をよぎった。)



天理の料金所も越え、上り坂にさしかかった所でZ発見。 黒だ、ウイングでkappa氏と確認。



ケツに張り付き軽くパッシングで挨拶。 そのまましばらく2台でランデブー。



kappa氏が途中で道を譲ってくれたのでそのまま1人でズンズン進んだけど途中のPAでトイレに。

しばらくしてkappa氏も同じPAに到着し2人でツレション。 その場で皆に電話をして現在地確認。

赤ウサ・syabuの両氏はすでに関ICを降りて待機してる様子。

途中でトンネル内の工事で若干渋滞に捕まりつつも、私達も予定通り関ICを降りた。

ココで私にトラブル発生。 カブってるというか、ふん詰まりというか、ボッ、ボボッ、ボッ、と

アクセルを踏んでも加速せず車体が前後にギクシャク。 何でココまできてこうなるかなぁ~。(怒)

信号待ちでアイドリングは一定なんだけど、そう思ったら急に下がりだしたりでエンスト寸前。

それでも何とかだましながら走り、途中で赤ウサギ氏と合流。 合流中に銀Zとロドスタ発見。

まさ氏とらく2氏だ。 そのまま5台で集合場所であるコンビニに到着。 あれ?誰か足りないぞ?

とーの昔に到着してるはずのsyabu氏が来てない。 ま、まさか今回も…あ!あの黄色い車体は!?



「うむっ、皆の者ご苦労。」



先に到着してるはずなのに、狙ってるかの如く今日も最後に登場。(絶対にわざとやってると思う)



ココで各車のお披露目。 この日の目玉商品は、らく2氏のGTウイングとsyabu氏の18inchホイル。

どっちもカッコエエ~。 ちなみにロドスタのGTウイングはヤフオクにてトランクごと購入。

syabu氏の18inchホイルは発注してから約3ヶ月でやっと手元にきた一品。

しばらく談笑した後コンビニで昼食を買い皆で出発。 3分もすればMLS到着。

ガラ空きかと思われた当日だが、いつもよりは多めの先着組が8台程度。 それでも休日に比べれば

少ないし問題ない。 目立った所では、おなじみホンダのFF勢と…おっ!80スープラも。

しかし圧倒的に目立ってたのは我が軍団だと思う。 このサーキットにこれだけZが集まった事はないだろう。



同じチームのはずなのに、皆が私と1台分離して停めているのは爆発の危険性からだろうか。(汗)






荷物を降ろす者、空気圧を確認する者、それぞれが準備をしながら徐々にテンションを上げていく。

私はといえば、以前はウーハーを積んだまま走行してたりもあったが今回は気合いを入れ、工具は勿論

スペアタイヤまで降ろし徹底した軽量化で望む。 エントリーも済ませ準備万端。



「9時枠スタートです。」





一斉にキーを捻り、静かな山あいに響くエグゾースト。 ドライバーのさっきまでの笑顔は何処へ。

グローブを付けメットを被ったその奥に光る眼孔は、目の前を走る獲物しか写っていない。

先ほどまでは一般車に溶け込み町中を走っていた獣達の封印が今、解き放たれた…。







私はメンバーの中でも早めに出撃。 まずはコースの再確認から。

ヘアピン、おにぎりコーナー、インフィールド…各コーナーを丁寧にトレースし、以前までのイメージと

一致させる。 心配だったカブリ気味の症状も、ブン回しの本番になれば気にならない。

2周ほど流した後、少し本気モードに。 今回のコース攻略はなるべくクリップを奥に取る事。

どうも今までは侵入角度がきつすぎ、不必要なブレーキで車速が落ちてしまいコーナリングスピードが遅い。

その辺りを改善すべく、大げさにOUT-IN-OUTを意識してみた。

後はコーナー脱出時のアクセルワーク。 まだステアリングは切ってる状態でもストレートが見えると

どうしてもアクセルをガバッと空けてしまい、リアがブレイクしてタイムロス。 車重が重くてもZは

トルクがある分、ラフなアクセルワークではすぐリアがブレイクする。 この辺りもチェック。

「こんな感じかな?」 「いや、こうか!?」 と試行錯誤していたら、おにぎりコーナー出口でインテが

ケツからコースアウトしていた。 ケツから落ちた分フロントが浮き上がってかなかなか出れない模様。





この状態ではFFは辛い。 付近では土がコース上に出て危険な状態。 それも丁度ライン上に土が出てる。

コレを避けながらのタイムアタックになってしまったのだが、そんな状態なのでまともにアタック出来ない。

2周ほどそのインテを横目に走っていたのだが、その先にあるヘアピンに視線を向けたその時、



































ぜ、Zが刺さっとるー!!











コース上で止まる訳にもいかず、とりあえず駐車場にダッシュで戻り現場確認。

すでにsyabu氏・まさ氏・kei氏が駆け寄っており、車はともかくkappa氏の体を確認するとこちらに手を挙げ

どうやら体は大丈夫な様子。 ホッ…よかったぁ。 ヘルメットにシートベルト装着はしてるものの、

このコース一番にスピードが出る裏ストレート直後のヘアピンだけにとても心配した。 しかし無事と分かれば、



















こんなおいしいスクープを頂かない訳にはいかない。 体が無事なら後は全てネタが基本。(鬼)

それでもホント、あの時は皆すぐに車を停めて駆けつけて心配したんですよ、そのまま走り続ける



極悪ウサギ氏を除いては。



言わば私がサーキットに誘ったばかりに結果的には廃車になってしまい、かける言葉も見つからない。

そんな私の横でkappa氏が電話。 「嫁さんに報告でもしてたんですか?」



「いや、ツレがFD持ってるんで売ってもらおうかと思って。」



負けた…。 _| ̄|○





ストレートからのブレーキが全く効かず、そのまま真っ直ぐタイヤバリア直行したとは本人の弁。

この瞬間を目撃した数名から事情聴取してみたら、タイヤはロックもせずスーっと突き刺さったそう。

ATではブレーキが耐えきれずフェードした?? まさかとは思うがkappa氏、

確か前日に自分でローターとパッドの交換したんですよね、、、







作業ミスはありませんでしたか?



と、聞いてみるテスト。(滝汗)





9時枠が始まって20分足らずでこの状態。 残り10分ほどでコースが再開したものの、そんなkappa氏を

残してコースに出れる訳もなく、もちろんタイムアタックなんて出来るはずがない。

前日までの掲示板で冗談交じりに話してた事が本当に起こるとは。 しかたがない、やるか、、、



「パーツはぎ取りオフ!」



MLS走行オフを急遽変更。 取れる物は全て取ってしまえ!!と皆が工具を握りしめ、

その場でZ解体ショー。



kei氏以外は元も含め全員がZ乗り。 取るべき所、取り方、全てを把握したスペシャリスト。





カーナビ、カーステはもちろんの事、シフトノブ、メーター、リアシート、スピーカー、Tバールーフ、

まだ取れる! テールガーニッシュ、リアウイング、さらに水温センサーまで。

それも限られた時間故に早いなんてもんじゃない、このメンバーにかかればZは2時間で解体される。





はぎ取るだけはぎ取られた黒Z。 解体業者が来て積車に乗せられドナドナされていきました。

関係ないけど、この積車カッコイイでしょ。(笑)

一段落ついたのでここらで昼食。 この時点で赤ウサギ氏は店があるため9時枠だけ走って帰りました。

さて、そろそろ次は13時枠。 kappa氏の弔い合戦という事でsyabu氏・らく2氏がエントリー。

まさ氏は撮影部隊に回ってくれるとの事。 私はどうしようか悩んでたら耳元でkei氏がポツリ。



「悩んだ時はヤメれ、そういう時こそ…やりまっせ。」



ガクガク(((;゜д゜)))ブルブル、やっぱそういうもの?? 少ししか走ってないとはいえ、今回のタイヤ

選択ではベストタイム更新は望めないと感じていた私も撮影部隊に回る事にした。



ん??今、「ビビッたんだろ?」って言った??





歯を食いしばれ!! あぁビビったサ。(泣)





らく2氏とsyabu氏が走行を始め、しばらく経ったらsyabu氏がピットインしてkappa氏を助手席に。

実はこの時、kappa号から移植した黒のTバーを付けての走行。 黄色と黒のコントラストが意外に似合う。



分かるかな?



そのまま何事もなく13時枠も終了しておかたずけ。 私のわがままでどうしても気になってた

kappa号のマフラーが欲しく、そのまま真っ直ぐ帰らずに先ほど引き取ってもらった解体屋へ直行。

ナビ付きsyabu号に先導してもらい到着。 店の人も手伝ってくれ20分ほどで取り外し完了。

しかし、取り外し終了間際で急にスコール。 「空も泣いてるぜ…。」 とkappa氏。

外したマフラーを積み込み、kappa号と最後のお別れをして出発。 すると数分もしないうちに

天気は回復。 本当に泣いてたのかもしれない…ナ。(センチメンタル管理人)





皆で関ICから名阪国道に乗り、次の集合場所は伊賀SA。 トイレ休憩と腹が減ったので皆でうどん。

うどんを食い終わり、お茶をすすりながら皆で談笑。 おいおい、「お疲れ様でした。」雰囲気も結構だが、

まさかこのまますんなり帰れるとでも思ってんじゃねーだろな。 おまいら何か忘れてやいないか、





アレ。





kappa号撃破の事でいっぱいで記憶から消し去ろうとしても無駄よチミ達。 いくら何があろうとも

やると言ったからには必ず殺(や)る。 それが一撃オフってもんだろ? そこんとこ世露四苦。


さて、幹事であるわたくしが決定権をもっている。 さぁ誰にしようか…。

(純粋にタイムで決めればまさ氏か、いや、タイムハンデもいまいち決まってなかったし、

その前に皆まともに走行してタイム出てないしなぁ…。)

「誰が食うんだ?」 「俺か?俺??」 「俺はトップタイムだ!」 「何位まで食うんだ?」



えーい、貴様らごちゃごちゃ  う ・ る ・ せ ・ え 。



「え~皆さん静粛に…。 今回はkappa号が撃破され、弔いの意を込めて、、、」











「kappa氏以外の全員で食おう。」







「ハァ?」





虫を食う私達の姿を見て、少しでも心の傷を癒してもらおうという俺様の名案。

こういう時こそワンフォァオール・オールフォァワンだろ?? みんなでスクラムがっつり組もうぜ!!



「…。」



もっと文句が出るかと思ったけれど、一撃オフ的にはこの結末は皆も想像できたというか、

走り出してしまった暴走幹事はブレンボでも止まらない事は分かっているようで素直に従ってくれた。

さて、私もドキドキの開封タイム。 形は? 色は? 足は付いたままなのか? いざオープン!!































マジ笑えねぇ。





奥さん足ですよ、足!! この足こそが高タンパク低カロリーでダイエットに…オエッ。

新鮮なイナゴの見分け方は後ろ足太股の肉厚で見分け…ゴフッ。



これは引いたね。 空けた瞬間全員が普通に引いた。

「コレハタベモノデスカ?」 「イイエ、ムシデース。」



コレを長野県まで行って買ってきた極悪赤ウサギ氏は、前記の通り昼過ぎには帰ってすでに居ない。

置き土産にしちゃぁシャレがきつくないか。 受け取ったもののこんなのとは聞いてねぇ。



「無理、絶対無理。」 「視覚でギブ。」 「昆虫採集ですか?」 「脳が受け付けません。」



さすがの私もこれはダメだと思った。 危険度MAX、心拍数上昇、避難命令の脳信号。





でも食うよ。





ジャンケンにより順番決め。 神の御指示か、勝ち残った私が最後という事に。

後はまかせろお前達、屍は拾ってやる。 さぁkappa氏、俺達の熱いソウルを受け取ってくれ。



イナゴ逝きまーす!!

















「さぁ見せてもらおうか、連邦軍のイナゴの性能とやらを!」

















 パク、パク、パク、パク。







































「こいつ…違うぞ!バッタなんかと、装甲も…パワーも!」



















「は、歯ごたえがぁぁぁ!」



「バリッって音がぁぁぁ!」



「足が歯に挟まったぁぁぁ!」







画像はないがもちろん私も食った。 口に入れる瞬間のなんとも言えないファーストコンタクト。

想像するがいい、砕けていく甲羅の食感…折れていく足…溢れ出る肉汁。 それでも全員が完食。









ビバ! I・N・A・G・O





全員一致で味はそんなに悪くなかった。 大和煮(佃煮)であるため濃い味付けだったのがセーフか。

ただあの見た目と歯ごたえだけは何とかならないものか。 しかし、生まれて初めて食ったよ、昆虫。

kappa氏にも最後は喜んで頂き、内容の濃い(?)充実したオフ会でした。 皆さんお疲れさまでした。


最後にイナゴが縁で皆が一致団結、誓った目標はただ一つ。

こんな爆弾を置き土産に1人サッサと帰りやがった













赤ウサギに復讐。

















貴様には地獄すら生ぬるい。

















その後日…。



















キッチリ食わせた事は言うまでもない。








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