頭脳に戦慄。
EDGE(エッジ)
対応機種 : NEC PC-9801VM/UV以降
EPSON PC-286,386,486シリーズ
メディア :
5inch 2HD (6枚)
3.5inch 2HD (6枚)
定価 : 9,800円 (税別)
発売日 : 1993年1月15日
販売元 : テイジイ総合研究所(TGL)
○要RAM 640KB
○要アナログディスプレイ
○フロッピーディスクドライブ×2基
(RAMドライブ搭載機は1ドライブでも可)
○FM音源「PC-9801-26K」対応
○MIDI対応(ローランド製MT-32、GS音源)
○ジョイスティック対応
○ハードディスク対応
○RAMディスク対応
目次
エッジ for PC-9801VM/UV
※マニュアル抜粋
PACKAGE REPRODUCTION
『EDGE(エッジ)』について
◆『EDGE(エッジ)』概要
『EDGE』(エッジ)はTGL(テイジイ総合研究所)が企画・開発し、NEC PC-9801VM/UV以降およびEPSON PC-286,386,486シリーズ専用として1993年1月15日に発売したニューエイジ・サイバーテック・アクションゲーム。TGLのゲーム参入第3弾にあたる作品。
開発当初はRPG色の強いゲームになる予定だったそうだが、アクション面の面白さを追求、手直しを繰り返した結果、バリバリのアクションゲームになったとのことだ。
◆『EDGE(エッジ)』の制作者
ゲームデザイン及びメインプログラマー(+マップチップ、ドットキャラ、CG彩色)は西義隆(Yoshitaka Nishi a.k.a 味噌汁, 火炎味噌)。後に『ヴァリアブル・ジオ』(戯画・1993年作品)、『ヴァリアブル・ジオⅡ』(戯画・1994年作品)、『スチーム・ハーツ』(戯画・1994年作品)、『ブリガンティ』(戯画・1995年作品)『ハーレムブレイド』(戯画・1996年作品)などのプログラマーとしても活躍されている。『ソードダンサー』ではグラフィッカーとして参加していたが、この『EDGE』はメインプログラマーとして活躍する先駆け的な作品とも言えるだろう。(現在はPCゲームの原画家などとしても活躍されている)
キャラクターおよびビジュアルデザインは1991年「コミックガイア No.4」(青心社)掲載『Kissから始めて!』でデビューした漫画家のよしかわ哲郎(Tetsurou Yoshikawa a.k.a きらら萌)を採用。(『EDGE』の仕事は『Kissから始めて!』連載中に並行して行われている。)ゲームに関わったのはこの時だけではなく、後に『ドキドキぷりてぃリーグ』シリーズ(エクシング・1994年~1995年作品)の原画なども担当している。
◆『EDGE(エッジ)』のバックストーリー
物語は2大財閥の『天壊』(日本地域)と『PHATTY』(香港地域)の争いに巻き込まれた主人公の一人である「菊丸」を中心としたものだ。『PHATTY』に雇われた「リム」が「菊丸」に相棒として危険な仕事を「強制的に」依頼することから始まる。
「リム」により「菊丸」の体内に仕込まれたマイクロマシンは11基。「リム」が死ぬか、「リム」がスイッチを入れるかすれば「菊丸」の脳髄がナノマシンにより腐敗させられる。その対抗ウイルスの製法は『天壊』に奪われた企業秘密の中。「リム」が死んだら結果として「菊丸」も死ぬことになるので裏切ることもできない。
つまりこのゲームの目的は『天壊』に盗まれた『PHATTY』の企業秘密を取り戻すことだ。それ以外に生きる道はない。
◆キャラクター切り替えを使いこなせ!
ゲーム内容は8方向レバー+2ボタンタイプのオーソドックスな2D型アクションゲーム。ボタンは主に攻撃と防御に振り分けられており、ジャンプはレバーの上方向で行うのがやや癖のあるところ。特殊操作として、同じ方向にレバーを二回素早く押すとダッシュ、その状態から下方向でスライディング(攻撃・防御共に可能)を行うことも可能だ。また、2ボタン同時押しでHPと引き換えに周りの敵を蹴散らす必殺技が用意されている。
特徴的なのは二人の主人公「菊丸」と「リム」の切り替えが随時可能なことだ(二人同時プレイはできない)。HPはキャラクター毎に独立しておらず共通になっている。そのため片方のキャラクターのHPが0になった段階でゲームオーバーになる。また、RPG要素の名残としてHP上限がアイテムによりアップするシステムが採用されているのも特徴だ。
キャラクターは好みで選択しても難易度は変わったり、操作方法が変わるといった事は進行上特にない。だが、頭上の低い通路ではリムを選択していなければ通ることができない(逆に菊丸でなければクリアできない箇所は存在しない)。リムでプレイしていれば、こういったシーンが存在することすら気づかないのだが菊丸でプレイしているとこういったちょっとした謎解きを要求される場合がある。静止状態の菊丸は若干腰を落とした姿勢でリムの身長と大差ないように見えるが歩行すると背筋を伸ばすので背が高くなるのだ。
菊丸とリムの違いは見た目だけの違いではない。攻撃範囲も少し異なる。静止、または歩行、ダッシュ時の攻撃では菊丸に比べリムの攻撃範囲が大きいので相手によっては攻撃を受ける前に倒してしまうことも可能だ。通常の使い勝手はリムが良い印象を受けるかもしれない。
ただし、ジャンプしたときの攻撃はリムより菊丸が大きくなる。とはいってもこれらの攻撃範囲はシビアなものでもない。移動速度を含めた素早さも特に変化はないので、自分のプレイスタイルに合うキャラクターを選択しておけばいい。また、違いがありそうな攻撃力に関しては特に変化は無いように見受けられる(未解析)。
『EDGE』は通常攻撃以外にも必殺技(XとZを同時に押す)が存在する。シューティングゲームのボムに近いもので周囲の敵にダメージを与えるというものだ。リムの必殺技は壁を貫くので、厄介な敵に遭遇する前に倒してしまうという使い方も可能だ。回数制限は無いが、相手にダメージを与えた段階で自分のHPが一定量減るという諸刃の剣なので使い所は注意しなければならない。
◆開発当初のRPG要素も残したアクションシーン
『EDGE』はサイドビューの2Dアクションゲームだが、登場する敵を倒さなければ先へ進めないというタイプのゲームではない(倒さないと進めない敵ももちろん存在する)。敵を倒さずにどんどん進むことも可能としている。上の映像を見れば分かるとおりダッシュで切り抜けてあっさり1ステージをクリアすることも可能だ。注意するとすればアイテムを取り逃がさないことだ。HPの上限が増えるアイテムを取り逃がすと後半死ぬ思いをするだろう。
また、覚えておくといいのはボス戦などを控えた最後の画面ではHPが完全回復するアイテムが親切に用意されているということだ。有効活用しよう。
敵と戦うだけ実は無駄というステージがある反面、取りこぼすとどんどん敵が溜まるステージも出てくる。特に上下左右にスクロールするような広いステージでは要注意だ。クリアを急がずに画面に出てきた敵を処理していけば通常のアクションシーンでは然程苦労すること無くクリアは可能だろう。(稀に一発ゲームオーバーのようないやらしい仕掛けもあるが)
トリッキーなステージもあるが、絶妙な位置に回復アイテムが用意されていて、アクションゲームが苦手なプレイヤーにも遊ぶことのできる難易度に調整されているのが素晴らしい(得意なプレイヤーには物足りなさを感じるだろうが)。
◆実はそれほど高くない難易度
通常のステージ面は然程難易度が高くない。アクション面で苦労するとすればボスシーンだろう。ステージ4を除いてボスがステージ終盤に登場する。『EDGE』は初見で適当に攻撃して倒せるボスはほとんどいない。しかし、『EDGE』のボスにはどこかに大きな隙が用意されており、それを見つければアクションがそれなりに苦手なプレイヤーでも(例外を除いて)あっさり倒すことが可能だろう(最終ステージのボスだけは例外で、「鬼」とだけ先にお伝えしておこう。)。ただ、攻略方法を見つけるまでに何度もステージの最初からやり直しさせられるので面倒になり辟易としてしまうプレイヤーも少なくないはずだ。しかし、簡単に攻略されてしまえばゲームはあっという間に終わってしまう。そういう側面も制作側の悩みとしてあった末の決断だったのかもしれない。
だからといって、EASYやHARDといった難易度設定は存在していない。ただし、メニュー(ESCキー)にてスピード変更が可能になっているのでこれが事実上の難易度調整と考えていいだろう。通常は4、最も遅いモードで7だ。ただし、ダッシュの操作タイミングが変わるためやや難がある点は指摘しておきたい。
逆に速度を早めることも可能だ。慣れたプレイヤーが最初から通しで先のステージまで進めたい場合など、このモードは非常に有効だ。このモードで慣れてくると爽快感は半端ない。
『EDGE』は一気にクリアできないプレイヤーも存在するのを見越して、後日にもコンティニューを可能とする「ユーザーディスク」の作成が可能だ。セーブはステージクリア後自動的に行われる。(ユーザーディスクは作成しなくてもゲームのプレイ自体は可能)ただし、複数のセーブポイントを決めることはできず、1つのセーブしか行われないのは少し残念である。HP増加アイテムの取りこぼしがあって、前のステージからやり直したい、なんてことはできない。
◆ビジュアルシーンも充実
『EDGE』はアクションゲームだが、ビジュアルシーンも充実しており、ステージ開始前やボス登場時、ステージ終了時など様々な場面で展開される。これにより、『EDGE』の世界観であったり、『天壊』と『PHATTY』を取り巻く様々な人物像、隠された秘密が明かされていく。
なお、コンティニュー時には毎回同じビジュアルを見ることになり面倒だ。こういった場合も考えられており、ESCキーでスキップすることも可能としている。
もちろん、ビジュアルを一度も見ずともESCキーを押してビジュアルをスキップさせることもできるが、『EDGE』のストーリーはすべてビジュアルシーンで展開される。ゲームによって、ビジュアルシーンは単なるおまけ程度ということもあるが『EDGE』においてはそうではない。ストーリーに重点を置いており、ビジュアルシーンを読まなければ展開に付いていけなくなりゲームの面白さは半減する。攻略方法では無いが、きっちり読むことをオススメしたい。
語弊はあるかも知れないがゲーム部分は半分おまけと考えてもいいくらいだ。
残念なのはキャラクターをうまく押し出せなかったように思えた点だ。例えば、金髪ツインテール、ツンデレ、幼態固定、ハイレグコスチュームというリムは今でもマニアが飛びつきそうな設定だ。しかし、リムを全面的に押し出さなかったあざとさや商売っ気のなさが目立たなかった要因かもしれない。キャラクタービジュアルをもっと数多く打ち出し、うまく展開できていればキャラクター人気も相当出た気がするのだ。続編や外伝なんて線もあり得たかもしれない。
◆PC-98にこだわり続けたTGL
『EDGE』の動きはPC-98(しかもVM/UVでも動作)として相当頑張っているのだが、家庭用ゲーム機と比べればさすがに分が悪い。PC-98でアクションゲームをこの時代(1993年)にやるというのは1980年代と違い鬼門なのかもしれない。家庭用ゲーム機の性能も上がっており、こういったゲームはSHARP X68000や富士通 FM TOWNSのようなゲーム用に特化した機能を搭載していないPC-98で行う意味というものが問われる。それでも、TGLや戯画(TGLの成人向けブランド)はあえてPC-98で動かすことに挑戦し続けていた印象を受ける。
割とゲームのシリーズ化が多い印象を受けるTGL。ネームバリューと人気が定着しているという表れでもあるのだろう。『EDGE』の登場した1993年前後に発売されたTGLのPC-98版のゲームは『ソードダンサー』で4作品も出ているし、『ファーランドストーリー』は7作品も発売されている。対して2作品の間に挟まれた『EDGE』はこの1作のみだ。『EDGE』のポテンシャルは相当高かったはずなのだが、忘れ去られるには非常に惜しい作品。そう思うのだ。
パソコン雑誌では『ログイン』を除き大きく取り上げられることの無かった『EDGE』。ゲームの知名度もかなり低めだと思われるが、『マイコンBASICマガジン』1993年4月号では初登場10位にランクインしている。最も大きく取り上げられた『ログイン』では1993年3月5日号にて9位を記録。同時期に運悪く大作が目白押しだった、なんてことはないのだがとにかくなぜかパソコン雑誌での取り扱いがなかったり小さかった(広告はかなり打たれていたのだが)。どの雑誌でも、アクションシーンにおける動きや音楽の素晴らしさなど、『EDGE』の魅力がうまく伝えられていなかったのは悔しい。
◆界隈を驚かせたTGLのBGMは健在
『EDGE』のBGMはファンタジック・シンフォ・バンド「St.Claire」(セントクレア)のキーボーディストとしても活躍されている安斎ゆう子(Yuko Anzai)が担当している。ミュージックモードは搭載されていないが後に販売された『ソードダンサー増刊号'93』*(PC-9801VM/UV以降版、PC-9821シリーズ版の2種が販売)に収録されている(要『EDGE』)。ただし、ステージ8で流れる「菊丸」が途中でフェードアウトしてしまう不具合があり完全ではない。
※PC-9801版は3月23日に発売されたが、製造上のミスで発売停止と全回収を一旦行っている。PC-9821版は6月11日発売。
TGLが先に手掛けた『ソードダンサー』および『ソードダンサー増刊号』2作も安斎ゆう子(引野祐子(Yuko Hikino)名義)が担当。これまでの高い楽曲クオリティーは高く評価されており、『ログイン』紙面のゲーム紹介でも「音楽はソードダンサーでおなじみの引野祐子担当」と記事に名前が出るほどだった。当時、ゲーム紹介でBGMの素晴らしさを称え、作曲者の名前まで紹介された作品が一体どれだけあっただろうか。そう考えると相当凄いことであると言える。
安斎ゆう子は相愛大学(音楽学部)在学中、ローランドミュージックスクールに参加。Roland MT-32を核とした「第1回 Roland「力作」コンテスト(ミュージくん力作コンテスト)」(1988年)ではグランプリを受賞している。単なる作曲家ではなくMIDIを使ったコンピュータミュジックに長けていたことが実績からも分かる。まさに、MT-32やSC-55を扱うにおいてうってつけの人物であったのは間違いないだろう。
『EDGE』は内蔵音源以外にも外部MIDI音源に対応しているのは先述したとおりだ。音源はRoland MT-32系とRoland SC-55系の2種に対応。CM-64の記載もあるが、RS-PCM音源での演奏は行われず、LA音源のみでの演奏となる。LA音源はプリセット音だけではなく一部オリジナルの音色データを使った演奏が行われる。また、両音源ともピッチ変更による音色の変化を上手く使い一般的なデータと違った一味違う演奏が行われる曲も用意されているのが特徴だ。安斎ゆう子は当時ゲームを全くしない方だったということだが、FM音源版も含め音源の特性を踏まえたデータづくりが行われており、全くそんな風には思えない出来栄えだ。(プロにお願いすると音源の制約を考えていなくてしょぼく聞こえたり、CD-DAだとゲームシーンのイメージから乖離したアレンジになってしまい微妙になることもよくあった)
『EDGE』は「東雲」や「天懐」、「雪風」のような日本の伝統楽器である琴や尺八などを織り交ぜつつサイバーパンクの世界観を見事に表現している曲も用意されている。また、和風一辺倒にならず時には激しいハードロック、時にはムーディーなジャズ、フュージョンなど多彩なBGMで楽しませてくれる。
当時は「MIDI対応」と記載されていても、とりあえず鳴らしているだけという「ベタ打ち」が多かった。対して『EDGE』は打ち込みの模範とも言える出来栄えだ。キレの良さであったり、生っぽさを追求した曲も用意されており他社ゲームより格段に上のレベルの曲を聞かせてくれる。また、SC-55の音色や特性も踏まえた上で基本性能を使い切った様々なジャンルと音使いを聞くことができる。そして、オープニングやエンディングでは映像の切り替えタイミングに合わせたBGMの変化が見事。映像に併せて音楽を作ったのか、それとも音楽に併せて映像を作ったのかは不明だが、ここまでの作品は中々お目にかかることはない。音楽面から見れば、当時のPCゲーム環境でSC-55を持っているのであれば必ず押さえておきたい1本だ。そのくらいの価値はある。
一風変わっているのが効果音だ。SC-55を音源モジュールとして選択した場合には一部の効果音がSC-55から流れる。ただ、女性キャラクターでもダメージを受けたときの声が男のままなのが残念なところ。ちょっとピッチを変更するなどして工夫してほしかったところだ。
ストーリー
『地球』という惑星上の『政府』という役立たずな管理システムが意味を為さないものになってから、既に久しい。
それでも、相変わらず人類という種族は万物の霊長として君臨し続けている。
地軸跳躍のために、かつて『日本』と呼ばれていた地域が赤道直下に移動しても、そのために巨大な磁気嵐帯が発生し、ユーラシア大陸の40%が無人地域と化しても、新天地となるはずだった4万人のキャパシティを持つスペースコロニーが、突如として消息を絶ってしまったとしても。
それでも、この惑星の支配者階層は変化してはいないのだ。
西暦2300年代、『サイバースペース』という名の電脳共感覚幻想…。直接脳を介する巨大コンピュータ・ネットワークを持つに至って、人類は「究極かつ異常に肥大したテクノロジィで武装した理想郷」の住人と化した。
『財閥』という絶対的超越者の庇護の元、多少の不公平、多少の差別、多少の貧富、多少の環境汚染…。そんなくだらない、些細なことにさえ目をつぶることができるのならば、おしなべて大多数の人間は、衣食住と快楽と、時間を手にすることが叶う。
『バビロン』、悪徳都市という名の理想郷の住人には。
悪徳都市には、『財閥』という絶対的超越者の数だけ存在した。
その中でも、とりわけ巨大なものが、香港地域を統治する財閥『PHATTY』と、日本地域を統治する財閥『天壊』の2つであった。
2大財閥は絶えず対立し続けていたが、それは各々に寄生している安っぽい下級企業体間での海面下での争いに過ぎず、一般大衆の目に触れることはなかった。
少なくとも、『EDGE』たる榊原菊丸の経営する京都四条にあるオフィスに、その一風変わった来客があるまでは。
2352年夏。
酸性雨はまだ降り続いている。
「EDGE」とは
「刀」「鋭利な」「最先端」「端」、転じて「切者」「危険人物」。
『EDGE』とは、どんな意味を当てはめてみても、血の匂いから逃れることのできない単語である。
『EDGE』は基本的に暗殺者である。戦士、兵士といった類のものではない。
できるだけ一般の人間に自らの存在を知られないように行動し、任務を達成するための訓練を受けている。
この時代、『EDGE』は、「人を殺す(破壊する)ことを得手とする技術者」として定義されている。
「サイバースペース」について
根本的には、ビデオゲームなどの比較的初期から存在した映像プログラムと、頭蓋ジャックによる軍用実験。この2つが、『サイバースペース』と、それに付随する各種のテクノロジィのルーツといえるものである。
このテクノロジィの目的は、人間の脳(精神)とコンピュータをソフトウェアを介して直接結び、コンピュータシステム内のバンクから引き出されたデータを視覚的に再現したり、戦車や軍用機の砲火制御などコントロールシステムの高効率化をはかることであった。
しかし、人類はやがて、それに『完全に』依存するようになり、ありとあらゆるテクノロジィ(それこそ、量子力学から神経外科医学、分子生物学、大脳生理学、精神工学、流体力学、遺伝子工学まで)を駆使して、より多くのデータを欲し、また必要とするようになった。
ソフトウェアを介して『精神』を電脳世界にシフトさせてまで。
やがてその技術は一般大衆に浸透し、すべてのコンピュータがネットを介して、何らかの連結体という形でリンクするようになった。これを称して『サイバースペース』という。
現在は、全人類の80%(実に80億以上)の人間が、何らかの形で『サイバースペース』を利用せざるを得ない状況になっている。
画面について
プレイヤーが操作するキャラクターは「菊丸」か「リム」のいずれかを選択してプレイする。(キャラクターはゲームの最中に変更できる)
敵は一般の敵とボスキャラクターが登場する。
一般の敵は倒さなくても前に進むことはできるが、ボスキャラクターは倒さなくては次のステージへ進むことができない。
①プレイヤーのHP
菊丸(またはリム)のヒットポイント。HPがなくなると、プレイヤーキャラクターは死んでしまう。
②敵キャラクター(ボスキャラクター)のHP
敵キャラクターのヒットポイント。HPをなくすと敵を倒すことができる。
このゲージは普段閉じていて、ボスキャラクター(ステージにより変わる)が登場すると開く。
③オプション
オプションを取るとプレイヤーキャラクターの周りを回りながら敵を攻撃したり、プレイヤーキャラクターを防御する。
④アイテム
キャリアを壊すとアイテムを取ることができる。アイテムにはHPの回復などがある。
⑤レーダー
敵がどの方向にいるかを示す。レーダーが使用できないステージもある。
キャラクター操作のしかた
キーボード
※XとZを同時に押すと必殺技で攻撃することができる。
ジョイスティック
◆ダッシュ
4や6を素早く2回押すとダッシュする。
ダッシュ中に2を押すとしゃがんだ状態で滑る。
ダッシュ中にXを押すと相手に「突き」攻撃する。
ダッシュ中にZを押すと防御する。
◆ぶら下がった状態
8とZを同時に押すと上に上がることができる。
2を押すと下に降りる。
◆投げ
4、6キーなどで敵に近づくと相手を掴む。
その状態でXを押すと相手を投げ飛ばすことができる。
◆必殺技
ZとXキーを同時に押すと必殺技を出し周りの敵にダメージを与えることができる。
ただし、プレイヤーキャラも一定量のダメージを受ける。
キャラクター紹介
Name : Kikumaru Sakakibara
Age : 28 (born in 2324)
Occupation :『EDGE』
Nationality : Japanese ancestry
Notes :
京都に潜伏している腕利きの『EGDE』。
元財閥『PHATTY』所属傭兵派遣企業『Law・Of・Done』S級特務員。策略に陥れられ、退役。今回の依頼を半ば強制的に受けさせられる。
リム・F・ハックマン
Name : Rim F Hackman
Age : 23 (born in 2329)
Occupation :『EDGE』
Nationality : Unknown
Notes :
幼態固定処置を施しているため、外見は15歳程度だが、数多くの修羅場をくぐり抜けてきた財閥専門『EDGE』。今現在は『PHATTY』と契約中であるが、それ以前の経歴は不明。
菊丸に今回の話を持ちかけ、行動をともにする。
Name : Yukikaze
Age : Unknown
Occupation : General of TENKAI
Nationality : Japanese ancestry
Notes :
髪型や顔の造りなどは、いっさい判明していない。
『天懐』の最強の警備システムであり、重要な企業秘密である彼らは、その任についた瞬間から雪風の証である異形の仮面の着用を余儀なくされている。
Name : Tenkai
Age : Unknown
Occupation : Marshal of TENKAI
Nationality : Japanese ancestry
Notes :
財閥『天懐』総帥。すでに200歳を超えているとの噂もある。
常に安楽椅子を模した浮遊機器に身を預け、移動・行動は雪風の手に頼っている。
Name : Rie Shiwnhong
Age : Unknown
Occupation : Marshal of PHATTY
Nationality : Greek ancestry
Notes :
財閥『
Name : Muneyuki Satoh
Age : Unknown
Occupation : Kyouwakaikei Takasakigumi exective
Nationality : Japanese ancestry
Notes :
『天懐』に仇為す輩を容赦なく排除する。
ボビィ・マクレガー
Name : Boby Macreger
Age : 15 (born in 2337)
Occupation : Kyouwakaikei Takasakigumi member
Nationality : Unknown
Notes :
技術情報部電磁回廊管理運営課主任。
極度のメカフェチで、かなりアブない性格の持ち主。
レニ・バークレオ
Name : Reni Varcreo
Occupation : Secretaty to Rie Shiwnhong
高橋よう子
Name : Yohko Takahasshi
Occupation : Secretaty to Rie Shiwnhong
Name : Wong Li Ring
Occupation : Secretaty to Rie Shiwnhong
アーシィ・ホフマンスタール
Name : Aershy Hoffmansterll
Occupation : Secretaty to Rie Shiwnhong
4人とも、財閥『PHATTY』総帥、李・瞬紅の秘書。
アイテムについて
アイテムはステージにより登場する。アイテムは「キャリア」が持っており「キャリア」を攻撃すると「カプセル」が分離する。さらに「カプセル」を攻撃すると、アイテムを取ることができる。
アイテムには次の5種類がある。
ボスの攻略方法
我流なので実はあっさり倒す方法が別にあるかもしれないのでご容赦を。
◆ステージ1ボスの攻略
最初のボスにしては割と難しい。「菊丸」「リム」どちらも必殺技連打で勝つことができる。それでもタイミング悪くダメージを連打で受けてしまうと勝つことができなくなるので注意だ。「リム」は攻撃のリーチが長いためこちらの攻撃が当たるので地道に倒すことも一応は可能だ。
◆ステージ2ボス(佐藤宗之)の攻略
「菊丸」「リム」共に同じ倒し方だ。スライディングして相手の反対側に出たらしゃがんだまま反転して攻撃。これを延々と繰り返すだけだ。ダッシュにはそれなりの助走が必要なので端に追い詰められたら必殺技で逃げよう。そうしなければ連打でダメージを受けてしまうこともあるぞ。
◆ステージ3ボス(くもみちゃん)の攻略
「菊丸」「リム」でも問題なく勝つことが可能だが簡単に攻略する方法は異なる。まず「くもみちゃん」の急所は頭…と思いがちだがその後部にあるユニットだ。ジャンプして斬りつけるとダメージを与えることができる。なお、「菊丸」は投げ技が有効であっさり倒すことが可能。「リム」は投げ技が効かない代わりに必殺技であっさり倒すことが可能だ。
◆ステージ4ボスの攻略
ステージ4にボスは存在しない。
◆ステージ5ボス(雪風)の攻略
スタートしたらとにかく右端にいる天懐までダッシュして、とにかく自分に近寄らせる。近寄ってきたらあとはしゃがんで切りつけているだけで勝つことができる。「菊丸」「リム」どちらのキャラクターでも攻略方法は同じだ。
◆ステージ6ボス(ウェン)の攻略
こちらがジャンプするとウェンは下突きジャンプをしてくるので、斬りつけるだけでいい。斜めより真上にジャンプするほうがダメージを与えやすいだろう。また、ハメ技も有効だ。上手くいく確実な方法は見つけていないが端へ追い詰めると割とじたばたするだけになることがある。そうなれば殴り放題だ。
◆ステージ7ボス(秘書4人)の攻略
4人いる秘書がボスになるが同時にかかってこない。2人倒すと次の2人と対戦するという仕組みだ。また、HPは最初の2人を倒した段階で全快するのでダメージを心配する必要はない。
最初の2人は「レニー」と「高橋」。特筆すべき点は特に無い。どちらもしゃがみながら適当に攻撃していれば割とあっけなく倒すことが可能だ。
次の2人が「王」と「アーシィ」。「王」は空中に浮きながら近づいてくるのでこちらはじっとしたまま攻撃しているだけでかってにやられてくれる。「アーシィ」だけが少し曲者で離れていると気功弾のようなものを連射してくる。これは密着すると殆ど当たらなくなるので何か攻撃を当てて転ばせた時に潜り込んでひたすらしゃがみ攻撃を連打。これで4連戦を制することができる。
◆ステージ8ボスの攻略
このボスはキャラクター選択が命運を決める。「菊丸」だと攻撃のリーチが狭いためボスの間合いに入ってしまいパイルドライバーを食らいまくるのだ。ジャンプ中でも食らうので近づくことすらままならない。「リム」だと通常攻撃のリーチが長いのでボスの間合いに入りにくい。そのため単純に攻撃ボタンを連打しているだけで勝つことができる。
◆ステージ9ボスの攻略
ボスの弱点は下腹部だ。ボスの攻撃は防御で防ぐことはできないのでヒットアンドアウェイで倒す。
攻撃のタイミングは相手の左手が出た後だ。すかさずダッシュして2発攻撃する。そのまま後ろに逃げるとダメージを受けることが多い。しかし、後方にジャンプしながら逃げると割とダメージを受けずに抜けることができるぞ。
ただ、苦しいのはダッシュが意外に発生しないこと。ゲーム中ではダッシュに失敗してもさほど問題となる部分はなかった。しかし、このボスはダッシュができなければダメージを与えることができないし、タイミングがズレれば大きめのダメージを食らうことになる。失敗のあまり許されない単純作業を延々と繰り返すのが必要だけに苦戦、苦難を強いられるだろう。
ここまではアクションゲームが苦手なプレイヤーでもなんとかできそうな攻略方法が見つかった。しかし、最終ボスだけはどうやっても簡単に倒す方法が見つからない。
もちろん負ければステージの最初からやりなおしだ…幸運を祈る。
裏技の紹介
◆ステージセレクト
メニューでCONFIGに入るとき、SHIFTキー、Zキー、Xキーを同時に押して入るとステージセレクトのメニューが増える。ただし、体力上限アイテムを取らずに進んだことになるため先のステージではクリアが難しくなる。
TRACK LIST
ラジオ収録曲(MIDI音源)
01 OPENING
02 天秤 (User Disk Making)
03 鬼棍 (STAGE1)
04 リム (Visual Scene 3-1, 5-1)
05 DEATH (Visual Scene 3-3, 4, 5-5, 6-2, 7-3)
06 邪悪 (Unused)
07 LIVE (Visual Scene 1)
08 蒼錆 (STAGE3, 5)
09 磁脈回廊 (STAGE2-1)
10 疾風怒濤 (STAGE2-2, 2-3)
11 地底世界 (Unused)
12 博物館 (Visual Scene 3-2, 5-4,, STAGE7-1)
13 東雲 (STAGE4)
14 天懐 (STAGE4 V.S Yukikaze)
15 雪風 (Visual Scene 2-1, 5-2, 5-3)
16 香港 (STAGE6)
17 PHATTY (Visual Scene 2-2, 6-1, 7-4)
18 魔女 (Visual Scene 7)
19 陥落 (STAGE7-2)
20 菊丸 (STAGE8)
21 爆走 (STAGE9)
22 GAMEOVER
23 ボス1 (BOSS)
24 ボス2 (LAST BOSS)
25 ENDING
合計時間 : 47:35
作曲 : 安斎ゆう子
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