ドラマチック・シミュレーションゲーム
ライトニングバッカス ⎯ THE KNIGHT OF IRON ⎯
対応機種 : SHARP X68000シリーズ
メディア : 5inch 2HD (2枚)
定価 : 9,800円
発売日 : 1989年3月30日(発売予定1989年3月24日から延期)
販売元 : 日本コンピュータシステム
○ステレオ対応
○ジョイスティック使用可能
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PROMO WORD
全8章のシナリオがひらく、壮大なヒストリー。
はるか銀河系のかなた、、太陽系のマグダリア第7惑星。世界大戦を終えたばかりのこの星では、いま、自治権をめぐる内戦に多くの国々が再び戦火にまみれていた。ここバッカス半島も、世界大戦敗戦国"ボネス帝国"による大戦前の植民地支配の悪夢から目覚めるべく、南北に分かれての戦いが国土をおおっている。熾烈をきわめるその戦いは、それぞれの後楯となった大国の新兵器実験場と化している。哀しい代理戦争の悲劇が、いつ果てるともなくつづく……。この戦いに終止符を打ち、歴史を形づくるもの、それはアナタに他ならない!はたして戦争終結の時はやってくるのか。そしてアナタの運命は……。
●8章にもわたるシナリオをこなしながら歴史を作りあげる「トータルキャンペーンシステム」。●戦いを重ねるたびに、歴戦の勇士となっていくアナタ。その経験と成長が歴史をつくる!●リアル&メカニカルな兵器を駆使しての、ドラマチックな展開。●6方向スクロールヘクスマップを導入。大局的視野をも可能にした壮大な広がり!●勝つことが必ずしもゲームを進行させる鍵とはならない、今までにない意外性にあふれた内容。
ストーリー
銀河系中心点よりはるか36000PAR/Sec…。太陽系マクダリア第7惑星。ここには、我々とほぼ同じ進化と文化の形成をはたした、地球型知的生命体の人々がいた。
これから語られるライトニングバッカス''The KNlGHT of IRON"の物語は、その時代を地球のそれに照らし合わせると、あたかも第二次世界大戦直後と同じに見えた。
世界大戦にようやくの終焉を見たこの星では、あらゆる植民地で、そして征服地で、白治権をめぐり数多くの内戦やクーデーターが勃発、まさしく混沌とした時代の中にあったのだ。
バッカス半島は燃えているか。
世界大戦敗戦国「ポネス帝国」の植民地であったバッカス半島では、植民地以前の国家を復興させるべく、新たな気運が高まっていた。しかし、その動きは大きく2つの勢力に分化してしまう…。民主社会主義国家を興そうとする北バッカスのヘボン派。
資本主義国家を興そうとする南バッカスのセリア派。
この南北の緊張を解くべく、大戦勝利国の各国は調停作業をすすめていた。旧支配国「ポネス帝国」の主な交戦国であり、同国に現在進駐をしている「ヤース合衆国」は、自国と同じ民主資本主義国家建設を強力におしていた。大勢もこれに同意し、ヘボン派指導者ヘボン・スクラは国外追放となり、バッカス半島の資本主義国家成立は目前であった。
ところかである。もうひとつの戦勝国である共産主義国家「フリア連邦」は、直前までの大勢に同意した意見を翻し、突如"北バッカス・へボン派支持、軍事物資援助"の声明を打ち出したのである。この表明のかげには、大戦末期に試作された新兵器の実験場として、バッカス半島を利用したいとする、大国のエゴが蠢いていたことは誰の目にも明らかだった。
当然のことながら「ヤース合衆国」は南バッカスの援助を表明。しかしこれとても純粋性には乏しいものであった。なぜなら同国が大戦末期に小規模ながら実戦配備し、効果的戦果を生んだ機動兵器"Armed Device:通称AD"の成熟、つまり、自国の軍事力強化的側面をもっていたからに他ならない。
こうして哀しい代理戦争の幕は切って落とされた。バッカス半島を血に染めて、新兵器実験場としての戦いが、いつ果てるともなく続くのであった。
ライトニングバッカスについて
ライトニングバッカスは1988年12月21日にNEC PC-8801mkⅡSR以降用として発売したドラマチック・シミュレーションゲーム。NEC PC-9801版とSHARP X68000版は1990年3月30日発売。翌月の4月27日にMSX2版が発売されている。また、定価が各機種異なるのも特徴的でPC-8801mkⅡSR以降が7,800円、PC-9801版が8,200円、X68000版が9,800円、MSX2版が6,000円だった。
X68000版のみ大きく異なるのはグラフィックスとBGM。ユニットは形式は同じもののデザインが異なる。そしてBGMはX68000と他機種で全く異なる。X68000版のみガブリン・サウンドが、他機種に関しては ラストハルマゲドン などでおなじみの 葉山宏治 さんが担当している。エンディングシーンはX68000版のみスタッフクレジットが軒並みカットされているのが残念。(あえて入れるのを中止したような作りになっている)
ゲームは味方(南バッカス軍)12ユニット、敵(北バッカス軍)12ユニットの合計24ユニットが登場する全8ステージのヘックス型シミュレーションゲームだ。フルマウスオペレーションなのがX68000版の特徴。指定されたターン内で様々な任務を達成することを目指す。条件を満たさない段階で即ゲームオーバーだ。ちなみにプレイヤー側の機動兵器はArmed Device、通称ADと呼ばれ兵士が着るというもので、敵側の機動歩兵はF.A.Tと呼ばれ工業用ロボットを人間差操作できるようにしたパトレイバーでいうレイバーみたいなもので見た目が似ていても本質が異なる。そういう理由で攻撃力はF.A.Tが高いのだ。
ユニット数は少なくあまり細かいルールがないために初心者でも非常に遊びやすいのではないだろうか?最初から全ユニットが使えるわけではなく徐々に増えていくので特徴を覚えながらゲームを進めることができる親切な仕様だ。(ただしゲーム中のセーブはできないのはやや不親切。)
さて、どのシナリオでも要となるのは間接攻撃ができる「TA-90」だろう。いかに先制で相手ユニットを破壊するかにかかっている。逆に相手の間接攻撃ができるユニットは早めに潰すことだ。これさえ抑えておけば最終シナリオもそう苦労すること無くクリアすることができてしまうのだ。
単純といえば単純だが当然文章で読むほど簡単に事が進まないのがこのライトニングバッカス。難易度もほどほどに作られているので上級者には物足りないかもしれないがシミュレーションゲーム入門編としては非常にオススメな作品だ。
音楽を担当したガブリン・サウンド。X68000や他のPCではB.P.SのテトリスのBGMが最も有名だろう。葉山宏治 さんの担当する機種は全体的に勇ましい曲が多かったのに対してX68000版はびっくりするくらいどんより暗い曲が多く同じゲームなのにストーリも非常に重苦しく感じる。ただし各シナリオで流れる共通のメインテーマだけはキーボードシンセで引いたような明るい曲になっている。パソコンサンデーでも結構な時間を使ってゲームプレイが放送され音楽が鳴り続けていたのでたので聞いたことがある人が多いかもしれない。非常に気持ちいい曲になっておりぜひ聞いて欲しい1曲。またリズムパートにADPCMを全曲に用いているが、エンディングテーマのみギターサンプリングをパンさせるという変わった手法で鳴らしているのも特徴的だ。
T裏技の紹介
【ミュージックモード】
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源+ADPCM)
内蔵音源
音源チップ:YAMAHA YM2151(OPM)+ OKI OKI MSM6258
01 TITLE
02 SELECT
03 SCENARIO STORY
04 SCENARIO CLEAR
05 MAIN THEME
06 ENDING
07 GAME OVER
合計時間 : 10:01
作曲 : ガブリン・サウンド
DISCOGRAPHY
レジェンドオブゲームミュージック
コンシューマーBOX
発売日: 2006年3月24日
価格: 16,800円(税込)
商品番号: SCDC-00497~506
販売元: サイトロン
当時の広告
情報
懐かしすぎる話です?OPMをこよなく愛していたのに、X68000のサウンドドライバーは作ってませんでした
— taka suzuki (@tkjksuzuki) December 8, 2022
Yu-You さんたちが使われていたドライバをお借りしたような遠い昔の記憶があります。(まちがってるかもしれません)
MIDIファイルとPCMファイルで曲データをつくってたので、MMLとADPCMに変換するツールで対応したような気がします。 PCMから沖電気のADPCMに変換するのは当てずっぽうにやってましたww 多分間違ってるやり方かもしれません
— taka suzuki (@tkjksuzuki) December 8, 2022
エンディングムービー
■エンディングムービー
メインテーマ1コーラス後にエンディング