CHILDCARE SIMULATION GAME
プリンセスメーカー
対応機種 : NEC PC-9801VM/UV以降
メディア :
5inch 2HD (7枚)
3.5inch 2HD (7枚)
定価 : 14,800円 (税別)
発売日 : 1991年5月24日(発売予定2月7日→3月上旬→4月5日→4月26日から延期)
開発 : ガイナックス
販売元 : ゼネラルプロダクツ
○要640KBメインメモリ
○2ドライブ専用
○要アナログディスプレイ
○FM音源対応
○バスマウス対応
○ハードディスク対応
○RAMドライブ対応
GALLERY
PROMO WORD
君の手のひらで彼女は育つ。
あなたは三千の魔性の軍団の毒牙から、滅亡寸前の王国を救った勇者。 その功績により望むがままの褒章が得られる。地位、名誉、金、土地、女。 しかし、殺戮と破壊の日々に倦んだあなたが望んだのは、戦災孤児の救済と、自らもその一人を引き取り、養子として育てることであった。これを王に告げた翌日、勇者の屋敷にその少女はやってきた。 巣から落ちた雛鳥のように震えながら。そう、今日からこの子があなたの娘なのだ………。
夢はいつしか美しい姿になる…。
少女が十歳の誕生日を迎えた日、勇者は尋ねた。「大きくなったら何になりたい?」「う~んとね、王子さまのおよめさん!」。今でこそ血のつながりが無いのが信じられないぐらい仲の良い親子であるが、元は他人、そしていつかは他人。あなたは娘が幸せな一生を過ごせるように、充分な教育を施し、りっぱな女性に育てあげる義務がある。豊かな未来、そして夢の実現。 これをかなえるのは実の親でも困難なこと。 果してあなたにできるでしょうか?
至高のグラフィックスが日々を彩る、親と娘の夢と希望と愛の八年間。
史上初の「キャラクター育成シミュレーションゲーム」、ここに誕生!!
ストーリー
法も秩序も権力も整ってはいたが、暴力の前ではまだ非力だった。
科学も芽生え、育ちつつあったが、これには魔法も含まれていた。
しかし人は未来を紡ぎ、受け継いでいくことに目覚めていた。
まだその灯かりは弱く、心細かったが、進歩か未来を照らしはじめた時代。
だが、人類は、依然として夜の闇を征してはいなかった。
その闇の奥から、彼等はやってきた。
進歩と希望を踏み潰し、恵みの源である太陽を闇に塗り込め、現世を暗黒に閉ざすため。
闇を司るもの、魔王。そしてその三千の軍団。
彼等は憎んでいた。基は同じ生き物なのに、光を求め、成長し、違う生き物になろうとする人間を。
その歩みを今、止めておかないと、やがて我々の闇を光をもって駆逐してしまう。
その憎しみには、嫉みと不安も入っていた。それは彼が初めて体験する"恐怖"というものであった。
初めて知る感情に駆り立てられた魔物たちは、自らが驚くほど獰猛であった。
流す血で、世界を漆黒に塗り込めんがごとく。
彼等は勝利を信じて疑わなかった。ひとりの勇者が現れるまでは。
大地は肉塊、河は流血。天には雄叫びと断末魔が雷を飛ばす。殺戮と破壊の饗宴、戦場。
全身を朱に染め、剣を振るう。既に刀は盲い、柄は泥濘のごとし。
技はなく、ただ力あるのみ。命続く限り繰り返される、闇へと続く絶望の縁との戦い。
「殺し合いはもうたくさんだ。」
心は叫ぶが、体を止めることはできない。
現在ここで負ければ、築くべき未来は永劫の彼方へとかすんでいく。
明日のために今日を守らなければならなかった。
闘いに駆り立て、明日を照らす一条の光、「希望」。
彼はそれを信じ、闘い続けた。肉体は傷つき、心は荒れ果てようとも。
彼は勇者と呼ばれ、救国の功労者として、望むがままの褒章を得ることが出来た。
土地、金、名誉。
しかし彼はそんなものは欲しくなかった。
傷つき、疲れ果てた自分がそれを手にして、どうするというのだ。
過去を称えるものなど、何の役にも立ちはしない。
欲の欲しいものは唯一つ。「未来への希望」だった。
しかしそれが何であるのか分からなかった。彼は苦悩し、自らを問うた。
そして、答えを得た。
我が生命をかけて守りぬいた未来を、引き続き成長させていくものを育てようと。
「王よ、私は未来の希望、子供を育てようと思います」
階段を降りると、そこに君がいた。
冷え冷えとした玄関ホールの中央に、ぽつんとひとり。
くたびれた兎のぬいぐるみを胸に堅く抱きしめ。
巣から落ちた雛鳥のように肩を震わせている。
「やあ、良く来たね」
「こ、こんにちわ、勇者さま。は、はじめまして」
背筋をピンと伸ばし、肩に力が入る。不安、興味、期待。くるくるかわる瞳の色。
「ここまで遠かっただろう。疲れてないかい?」
「そ、そんなことはありません。お招きいただいて、どうもありがとうございます」
孤児院で詰め込まれた大人びた言葉を、一語一句間違えないようにと、舌足らずの声で、つっかえつっかえ必死で吐き出す。
その仕草がたまらなく、そしてなによりいとおしい。
「のどが乾いているみたいだね。ミルクは好きかな?」
「はい、大好きです。でも…」
「食堂に今朝届いたばかりのがあるんだ。ついておいで」
「あ、ありがとうございます、勇者さま」
「ちがうよ。間違えちゃ駄目だよ」
「?」
戸惑い、そして脅えの眼差しを向ける君。
私は、我が生涯で出来得る限りの笑みを浮かべながら少女の前に膝をつき、掌をその愛らしい頭に載せて優しく言った。
「もう勇者なんかじゃないんだ。今日から君のお父さんだよ」
その時の、君の光り輝く笑顔。それは私の未来を指し示す、希望の灯かりとなったのだ。
「さあ、ついておいて」
「はい、おとうさん」
もう、ひとりじゃない。君も、私も。
心なしか、冷え切っていたこの屋敷も、ほのかに暖かくなったようだ………。
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源+SSG)
音源チップ:YAMAHA YM2203(OPN)
01 プロローグ
02 プリンセスメーカー (メインテーマ)
03 娘との日々 (子育て)
04 非行化 (未使用)
05 忍び寄る病魔 (病気)
06 王城の偉容 (お城)
07 修行の毎日 (修行)
08 働け我が娘 (アルバイト)
09 バカンスへ (バカンス)
10 無法の荒野 (城外)
11 収穫祭 (収穫祭)
12 武闘会 (武闘会)
13 美しきものへ (ミスコンテスト)
14 魔物との戦い (戦闘)
15 終章 帰らぬ日々 (エンディング)
合計時間 : 18:35
作曲 : 梶原正裕
DISCOGRAPHY
プリンセスメーカー
発売日: 1992年6月21日
価格: 2,800円(税込)
商品番号: NACL 1066
発売元: NECアベニュー
販売元: 日本コロムビア
収録曲
01.序章
02.プリンセスメーカー
03.娘との日々
04.働けわが娘
05.修行の毎日
06.しのびよる病魔
07.バカンスへ
08.王城の威容
09.武闘会
10.無法の荒野
11.魔物との闘い
12.収穫祭
13.美しきものへ
14.終章 帰らぬ日々