
ドラゴンナイト4 for SHARP X68000
作品名: ドラゴンナイト4
販売 : エルフ
対応機種 :
メディア : 5inch 2HD (13枚組)
サウンドチップ : YAMAHA YM2151, OKI MSM6258
サウンド性能 : FMx8, ADPCMx1
定価 : 8,800円(税別)
発売日 : 1994年3月31日
○要RAM2MB
○18歳未満は購入できません
GALLERY
PROMO WORD
感動必至
ドラゴンナイト4は、タケルとルナの息子カケル、そしてバーンの息子セイルが繰り広げる元気印冒険SLGです。ここからまた、新たなるドラゴンナイトシリーズが始まります。

とっても便利なオートモードつき戦闘シーン。命令を与えれば、あとは勝手にキャラクター達が考えて行動します。これがあればSLGを面倒と思っているあなたも大丈夫です。もちろん手動モードでもお楽しみいただけますから、SLGが好きなあなたはもっと大丈夫です。

お待ちかねのシーンは、もちろん美麗なフルグラフィックと、とってもHなアイコンモードによってお楽しみいただけます。これさえあれば、あなたはドラゴンナイトに登場する女の子達に本気で恋をする事ができるでしょう。
STORY

遠い未来の時代、人類は新しい文明のあり方を見つけていた。むろん、そこには神や魔族の介入はいっさいなく、人類は自分たちの力だけで繁栄を続けていたのだ。未来世界の魔界の王ミナクスは、魔族による人間世界の支配を夢見ていたが、神族の監視の目が厳しく、なかなか行動を起こせずにいた。そんな時、彼は次女イノの密告によって、長女マノと部下である四天王のひとり、ルシフォンが密通していることを知る。怒った彼は、ルシフォンを次元の狭間へと閉じこめてしまう。
それから3000年……。ミナクスはついに行動を起こした。それは、神族に忘れ去られた存在であるルシフォンを使い、魔界の王ディードを倒した神と人間の子「ヤマト・タケル」を抹殺、人間の進行を弱め、人間界への干渉を可能にするというものだった。
ディードが倒れたあとの人間界では、ヤマト・タケルに息子カケルが生まれていた。父親そっくりのカケルはすくすくと育った。
カケルが15歳になったある日、タケルの元にソニアの街に住んでいる戦友バーンから一通の手紙が届いた。
「正体不明の男が自らドラゴンナイトを名乗り、世界を戦火に巻き込もうとしている。その男を倒すため、協力してほしい……」
だが、タケルはこれをいい機会と、カケルを旅立たせることにした。カケルは期待で胸をふくらませ、冒険の旅へと旅立った。
IMPRESSION
ドラゴンナイト4はNEC PC-9801版(VM21/UV21以降)をオリジナルとして1994年2月25日に発売されたファンタジーシミュレーションゲーム。
SHARP X68000版はおよそ1ヶ月後の3月31日に発売となった。シナリオはシリーズでお馴染みの蛭田昌人さん、キャラクターデザインは同級生に引き続き竹井正樹さんが担当した同級生と同じタッグで作られている(音楽も引き続きサウンドユニットである Witch が担当)。X68000版は解像度が24MHzと31MHzから選択できる他、音楽は専用に編曲されている。画面はPC-9801版がそのまま流用されている。
ドラゴンナイトシリーズはエルフの代表作で一気に大会社にしたゲームだ。ドラゴンナイト(左画面 PC-8801mkⅡSR版)発売当時の1989年ごろはアダルトゲームが一般層にはまだまだ浸透しにくい時代でもあり、作りも稚拙なものが多かったがデッサンの整ったグラフィックや細やかな色遣いは他社のゲームより数歩先を行っていた。それに加えてゲーム内容やシナリオも当時ありがちな弱さがなく、きっちり作り込まれており爆発的なヒットを影で飛ばした。
ちなみに、1,2が3D RPGで、3がフィールド型RPG。そこで完結と言われていたが、4が発売となった。完結させたからには、流れが別の物となるが、完全に次元が違う物ではなく息子のカケルの話になっている。ゲームの流れは街での会話と旅を共にする仲間を捜すこと。そして街を出れば戦闘シーン。この流れで進むことになる。東へ進み続ける理由は黒い霧が西から迫っており、霧に触れると石化してしまうから。戦闘での残りターンが0になるとゲームオーバーになるのは、この霧に追いつかれたからという理由にも結びついている。
シナリオは良くできていると思う。主人公カケルと幼なじみのナターシャ、そしてエルフの村の生き残りマルレーネ。謎の男、エト。この4人の恋愛感情を中心に進む。会話のシーンでも主人公が陽気で明るく、笑顔のままプレイできる。このあたりは制作者が同じ同級生シリーズと共通する部分がある。こういう楽しさをこちらに伝える、皮肉や生々しい会話が人気に繋がる一つなのかもしれない。残念なのは、他のキャラが話として殆ど進展しない完全なサブキャラになってしまっていること。とりあえず出ている的な部分もあって勿体ない。エトの正体もゲームを進めていくと明らかになり、後半戦はエト中心でゲームを進めることになるという意外性も持っていた。結局のところ、エトの心がナターシャに向いていたか、マルレーネに向いていたかという流れの違いが未来を大きく変えるというメッセージが込められているのだが。
そして、物議を醸し出しているシミュレーションシーン。これが、難易度が高くすぐ挫折してしまう。マニュアルには、殆ど触れられていないが、このゲームを進めるには街の中で各種パラメータを上げるための「種」を探し出す必要があり、かつその種を旨く配分して部隊を作り上げないといけない。そのため、気付いたときには最初からやり直すしかない状況が多く見受けられた。種は、ドラクエの「小さなメダル」を探すような方法なのだが、一度に10個見つかったりして侮れない。ただ、街に何個あるか分からないので一通り探して街を出るという行為が必要になる。「まだ種が残ってるかもしれない」という後ろ髪を引かれる思いで街や村を出るのは、なんとも気持ちが悪いものだ。ちなみに、この種の関連はシミュレーションシーンのマップ上にも落ちているが、通常はこれを狙って移動など不可能。(攻略本には位置が記されているが)
攻略には種を集めるだけではだめで当然分配せねばならない。ここで仲間に手広く与えてしまうとそこで詰んでしまう。実は、ほとんどの仲間は使い捨てか設置するだけのユニットにしないとクリアは不可能なのだ。
序盤はカケルにすべての種を与え、ドラゴン砦を超えたらその後はすべてセイルに種を与えると剣士部隊と空中のドラゴンナイトによる最強コンビが出来上がる。あとは魔法部隊(ネレイド、ナターシャ)や弓矢部隊(マルレーネ、メイフェア、レアなど)を各2名ほど選抜して経験値を与える戦闘を行えばそれなりに進めることが可能だ。(それでもなかなか難しい!)
また序盤のロンボニ王国では大砲部隊のガリバンを仲間に入れて遠方射撃で敵を削るのもコツだ。むさ苦しいオッサンだが、凄く役に立つ。
後は集団に突っ込まないようにすること。コンピュータの思考ルーチンは単純で、基本的には寄ってたかって1ユニットをボコボコにして全滅させようとするからだ。なお、全滅させてしまうと以後復活はしないしエンディングにも登場しない。戦力となるキャラクターを全滅させた場合は直前の街や村からやり直さなければ、結局詰むようにできている。
他機種への移植や、色々なメディアへの進出、OVAや攻略本、小説にまで世界は広がっている様子からも世間の評価は高かったようだ。あくまでストーリー中心に考えた時にという注釈がつきそうだが。移植は別として、他のメディアはアダルト中心で構成されていることから、売れ行きはPCが一番ということになるのだろうか。各コンシューマの評価を見てもそれほど高くなかったのは、アダルトな部分での心情変化やエッチシーンにおける表情の豊かさが伝えきれないからだろうか。とくに音楽面から見てもエッチなハプニングシーンで流れる "comic market" の使用頻度が最も多いことからこれらが省かれることの問題はあると思われた。
音楽に関しては、PC-9801版からの移植に際してパート追加や音色に至るまできっちり作り直されている。これは一つの完成系と言えるのではないだろうか?やたらと曲の数が多いのが難点で戦闘に関しては全10曲+ルシフォンの1曲がある。色々作ってみたら全部良かったので採用したみたいなノリだろうか。実際に格好いいんだけども。
逆に中途半端なのが登場キャラの曲。マルレーネやナターシャの曲は頷けるが、サブキャラはパンドラとビアンカのみ曲があるというのはどういうことなのか。実際は全員に曲を用意しようと思っていたが、諦めたのかもしれない。
ラジオでは音楽の並びがCDと異なっている。というのも、進行順に鳴る曲を並べていくとCDの曲順は明らかにおかしいからだ。その並びを調べるために1からプレイしたりしたので凄く疲れた。こういうのはスタークルーザに続いて2度目だが。本当に疲れる。
なお、"keep on running" に関しては使用箇所不明のままだ(PC-9801版だけ使用されているのかもしれない)
TRACK LIST
ラジオ収録曲
01 take the offensive (タイトル)
02 the Festival of the Star Vega (ビジュアル-ルシフォン)
03 selfishness (会話-通常)
04 rational (会話-ナターシャ)
05 last peace (ビジュアル-冒険,エンディング)
06 haggle (街1)
07 commic market (会話-ハプニング)
08 atmosphere (城)
09 a new phace (ビジュアル-突然)
10 raid (戦闘1 カケル側)
11 colse in upon the enemy (戦闘1 敵側)
12 tear (会話-長老)
13 obvious (エルフの村/ホビットの村)
14 precocious girl (会話-マルレーネ1)
15 fortune (会話-マルレーネ2)
16 divine punishment (戦闘2 カケル側)
17 native motion (戦闘2 敵側)
18 pitiful (会話-パンドラ)
19 inconstancy (街2)
20 strong pressure (迷路)
21 olgel (会話-悲しみ)
22 brick (会話-ビアンカ)
23 irruption (戦闘3 カケル側)
24 call to your heart (戦闘3 敵側)
25 it's a monkey rhythm (無人島)
26 predudice (会話-驚愕)
27 presence mind (ソドムの村)
28 arty operation (戦闘4 カケル側)
29 militant (戦闘4 敵側)
30 endure (会話-ドラゴン)
31 time out (ドラゴンの砦)
32 irresponsible (戦闘5 カケル側)
33 lead th van (戦闘5 敵側)
34 antique (ライムリン王国)
35 muddy (戦闘 ルシフォン)
36 despair (会話-エト)
37 indulge in idole reverie (スタッフロール)
38 grow light (ラストタイトル)
39 a deciling town (ゲームオーバー)
40 keep on running (unused?1)
41 (unused2)
42 (unused3)
43 (unused4)
44 (unused5)
合計時間 : 45:02
作曲者 : Witch (大網剛, 須合真樹, 福冨幹, 清水洋一)
DISCOGRAPHY
ドラゴンナイト4
コンプリート・ミュージック・ファイル

発売日: 1994年5月21日
価格: 2,800円(税込)
商品番号: NACL-1149
販売元: NECアベニュー
収録曲
MIDIレコーディングバージョン
01 TAKE THE OFFENSIVE
02 MEDLEY
03 DIVINE PUNISHMENT
オリジナル・バージョン
04 MUDDY
05 IRRESPONSIBLE
06 Raid
07 ARTY OPERATI0N
08 IRRUPTION
09 LEAD THE VAN
10 SELFISHNESS
11 IT'S A MONKEY RHYTHM
12 LAST PEACE
13 PRESENCE OF MIND
14 PITIFUL
15 OLGEL
16 OBVIOUS
17 RATIONAL
18 FORTUNE
19 INCONSTANCY
20 COMIC MARKET
21 THE FESTIVAL OF STAR VEGA
22 STRONG PRESSURE
23 TIME OUT
24 CALL TO YOUR HEART
25 NATIVE MOTION
26 KEEP ON RUNNING
27 CLOSE IN UPON ENEMY
28 MILITANT
29 A NEW PHASE
30 ENDUSE
31 DESPAIR
32 PREJUDICE
33 PRECOCIOUS GIRL
34 INDULGE IN IDLE REVERIE
MIDIレコーディングバージョン
35 GROW LIGHT
■エンディングムービー
(最初に大きな効果音が鳴りますのでボリュームにご注意ください。)
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