ファンタジーアクション
バルーサの復讐
対応機種 : SHARP X68000シリーズ
メディア : 5inch 2HD (3枚)
定価 : 8,800円 (税別)
発売日 : 1990年9月24日(発売予定1990年6月下旬→7月13日→8月下旬→9月上旬から延期)
販売元 : ザインソフト
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PROMO WORD
勇者よ、いま立ち上がれ。
かつて、これほどまでに手強い敵がいただろうか。
魔界の大魔王を撃ち破れるのは、果して誰か。
祖父はかつてバルーサの息の根を止めた。
しかし、60年の歳月を経て、バルーサの魂は甦えった。
平和を守るため敢然と立ち上がる勇者ステイル。
人間界を滅ぼし魔界を牛耳るため
不気味に待ち構えるバルーサ。
新たな対決が、いま始まろうとしている……。
●サイドビュータイプの8方向多重スクロールゲーム。
●剣と魔法で攻撃するファンタジーアクション。
●サンプリングを多用したリアルな効果音、特に自然の音を
ふんだんに織り込みゲームの臨場感を盛り上げます。
●ビジュアル・シーン+イベント・アクションによるストーリーを展開。
●キャラクターの複雑な動きが、アクション性を高めます。
●多数の登場人物が意志を持ったリアルな行動をします。
ストーリー
時は昔、平和で豊かな国があった。
人々は、争い事に悩まされることなく、穏やかに暮していた。
ところが、この平和な国を征服しようと企む者がいた。
魔界の大魔王バルーサであった。
バルーサの力は強大であり、一方この国の戦闘力は無に等しい。辺境の町や村には、バルーサの魔力によって呼出されたモンスターどもによって次々と滅ぼされていった。
成すすべもないこの国に、バルーサを倒すべく立ち上がった一人の勇者がいた。
バルーサの繰り出すモンスターを倒し、さらに力を増したこの勇者は遂にバルーサの息の根を止めたのであった。
それから60年の月日が流れた…。
かつてバルーサによって破壊状態においこまれたこの国では、再びバルーサのような魔の手が伸びてこようとも太刀打ちできるよう年に一度、武術大会が行なわれていた。
そして、この3年間連続して優勝しているのがスティルという名の若者であった。スティルは、母親マリーと二人浜辺の町ラピスでひっそりと暮している。
彼の父も有名な戦士であったが、海賊との戦いで戦死した。
当時、大会の勇者であった彼の父は、ウォーク国近海を荒らしている海賊キャプテン・パンクの征伐に出向き、格闘の末、パンクの卑劣な手にあい生命を落した。この父の父(スティルの祖父)こそ、あのバルーサを倒した英雄であった。
つまりスティルは、彼らの血を受け継ぐ生粋の勇者なのだ。
ある日スティルは海岸を歩いていると、一人の女の子が倒れているのを見つけた。気を失ってはいたが怪我はないようだ。
貴族階級の娘だろう、地味だが高級な衣裳と装飾晶を身に着けている。
(衣服が傷んでいる、どこからか流れ着いたのかもしれない。)
ほっそりとした体つき、髪の毛は長く顔立ちは繊細であったが、わずかに疲れの表情を浮かべていた。彼は自分の家に女の子を運び、母親は薬草と熱いスーブの準備をした。
しばらくすると女の子は意識を取り戻した。
「ここは…?あなたは…だれ?」
「大丈夫だ。ここは俺の家さ。俺の名前はスティル、
海岸で気を失っている君を見つけてここまだ運んできたんだ。」
「ありがとう…私の名前はティア・ローエングリン。
エデルの国…そうだわ!!お兄様が!みんなが……」
彼女は家を飛び出そうとする。
「一体どうしたんだ?落ち着いて話してみてくれないか?
ほら、スープでも飲めば気が安らぐぜ。」
スープを飲んで一息ついた彼女はゆっくりと話し始めた。
「私達の国、エデルはアレスターと名乗る大魔王に、瞬く間に
侵略されたのです。呪を架けられるものや殺されるものや、
数多くの犠牲者を出しましたが全滅を免れるため生き残った者は
国を捨てることを決心しました。そして、船に乗り込み
出航したのです。ウォークの国目指して…」
「なんということだ。ここがウォークの国だよ。」
「そうですか。ところが船は無事出航できたのですが、
一週間後の夜空から現われた悪魔によって
沈没させられてしまったのです…………。
沈んでゆく船の上で私の兄は最後まで悪魔と戦っていましたが、
呪を架けられ連れ去られてしまい、他の人たちも生きているか
どうか…」
「きっと生きているさ、心配しなくていい。ティア、
君のお兄さんも戻ってくるよ!俺にまかせてくれ!
必ず助け出す!」
「でもあなたをこんな恐ろしいことに巻き込むわけにはいきません。」
「おそらく魔の手はすぐこの国にも届くだろう。
その大魔王とやらを倒すのなら少しでも早いほうがいい。」
「ごめんなさい…。でも私もついて行きます!」
「いや、君はここにいるんだ。ここなら安全だ。
母さん、ティアを頼むよ。」
「わかったよスティル、気をつけるんだよ。」
「ああ、どうかご無事で…。」
こうしてスティルは、アレスターを倒すことを決心し、ウォークの国を旅立ったのである……。
その頃、残されたバルーサの怨念が彼の魂を再生していた…。
人間に対するバルーサの執念は深いものだったのである。
バルーサは人間界の征服をもう一度試みるため、魔界に戻った。
かつての手下であった使者達を収集するためである。
60年ぶりに帰ってきたバルーサを待っていたのは、以外な運命であった。城の入り口に黒い影が立っている。
ウロビス「ほう、魂は再生したか…」
バルーサ「おまえはウロビス!!」
ウロビス「久しぶりだな、バルーサ。ここまでくるとは見事だと言っておこう。」
バルーサ「たいした口の聞きようをするな。ふん、どうやらこの
私が邪魔になったようだな。」
ウロビス「ふふふ、人間ごとき倒されたおまえなど眼中にないが
新しく大魔王になられたアレスター様のご命令でな。
お前を始末した後この国を支配する。安心して死ぬがよい。」
バルーサ「ふざけたことを!」
魂は完全に復活したが、肉体を待たぬバルーサに勝ち目は無い。
しかし、ウロビスよりわずかに早く印を結び、魔法を唱えたバルーサは、この危機を切り抜けることに成功した。
しかしバルーサは、この新たな使者に追われる身となり、魔界全体を敵にまわすこととなった。
平和を守るため、ティアのお兄さんを助け出すため立ち上がるスティル。人間界を滅ぼし、魔界の全てを仕切るため不気味に待ち構えるバルーサ。新たな勇者スティルと恐るべき悪魔バルーサの対決が、今始まろうとしている…
バルーサの復讐について
ザインソフトは知る人ぞ知るメーカ。色々な意味で伝説になったメーカである。そんな「バルーサの復讐」はザインソフトの末期に作られた作品だ。それまでのザイン作品はゲーム性以前の問題点で話題を呼んだ。今作も迷作入りかと思わせるが、意外に健闘している。逆に書くと「らしさ」を失ったとも言え、ザインソフトの熱狂的ファンには残念な仕上がりになっている。
ゲームはどうみてもイースのアドルにしか見えないキャラクターを操作するのだが、ビジュアルシーンでは髪の色が赤毛ではないのに注目だ。何気に服装も違うので、もしかしたらエデル王国を救ったのはアドルなのかもしれない。(ソーサリアンにおけるロマンシア的なパラレル性)
さて、ゲームは敵をなぎ倒すだけのシンプルなゲームだ。問題点は難易度がかなり高いことと単調なこと。プレイヤー側の感情は起伏がない(ある意味腹立たしさはあるだろう)まま終了する。最後の投槍びっくりビジュアルシーンが終わり、スタッフロールかと思いきや…夕日をバックにした風景が出て止まってしまうのだ。そして、何気にボタンを押すとタイトル画面に戻る。この意味不明さが
OPMDRVを使用しているあたり不安にさせるが、FM8声で奏でる音楽はかなり頑張っている。とくに1面で流れるBGMはハンドクラップをFM音源で再現している。他もわりと聞きやすい曲に仕上がっている。が、やや古代祐三氏を意識しているのではないかというベースパターンやメロディラインがなんとも怪しい。エンディングは上記の短さに合わせてか30秒ほどで1ループだ。
オススメは何といっても「ステージBGM1」でハンドクラップは別としても、なかなか聴き応えのある音楽だ。メロディがややイメージファイトのラストステージっぽいが気のせいだろう。
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源)
内蔵音源
音源チップ:YAMAHA YM2151(OPM)
01 オープニング
02 ステージBGM1 [STAGE1, 2]
03 ボスBGM
04 ビジュアルシーン1
05 ステージBGM2 [STAGE3, 4]
06 ステージBGM3 [STAGE5, 6]
07 ステージBGM4 [STAGE7, 8]
08 ビジュアルシーン2
09 バルーサ
10 ゲームオーバー
11 エンディング
合計時間 : 11:22
作曲 : 不明
[x68000] Barusa no fukushuu バルーサの復讐 - Longplay
niconico
X68k ゲームデモ ザインソフト バルーサの復讐
最後に待ち受けるバルーサを背景に何を言う!とツッコミどころ満載の店頭デモ。ボスキャラも数見せすぎ。エンディングムービー
■エンディングムービー