ザ・スキーム
 ○メディア 5"2D 2枚組
 ○サウンドボードII対応
 ○価格 7,800円
 ○発売 1988年8月9日
 ○開発 ONION SOFT
 ○発売元 ボーステック


I'll save you all my justice [STAGE1] ここから!


coward! [STAGE1 BOSS] "FA-FA"


HA!HA! [STAGE2]


coward! [STAGE2 BOSS A] 名前不明のボス


coward! [STAGE2 BOSS B] "BOSETEC"


perpetual dark [STAGE3]


angry fist [STAGE4]


Master of shooting [STAGE4 BOSS] "GORGON"


Master of shooting [STAGE3 BOSS] "BLUE DRAGON"


Shut down! [STAGE5]


Nuclear Power [STAGE6] この雑魚最強。


thousand eyes [STAGE7] 雑魚では硬さ最強!


Master of shooting [STAGE7 BOSS] "NERVE"


The force rotted away [STAGE8]


Master of shooting [STAGE8 BOSS] "XAVELLER"


The emperor was steeped in vice [STAGE9]


HARDY is the strongest [HARDY] 難易度最強!


Challenging tomorrow [STAFF ROLE]

勝手にステージと付けております。

Title : ザ・スキーム
Manufacture : Bothtec
Year : 1988.8.9
System Specific : PC-8801 mkIISR以降
Media : 5inch 2D
Sound :
YAMAHA YM-2608(OPNA)
Specific : FMx6,SSGx3, Rhythm, PCM
Artist :
古代祐三/林忍
Track : 16
Time : 15:02


01 into the LAIR
02 DEATH WORLD
03 I'll save you all my justice
04 coward!
05 perpetual dark
06 shout down!
07 thousand eyes
08 nuclear power
09 master of shooting
10 angry fist
11 HA! HA!
12 The force rotted away
13 The emperor was steeped in vice
14 HARDY is the strongest
15 Challenging tomorrow
16 GAME OVER



戦いの熱き鼓動を聞け。
遙か未来、地球を遠く離れた別世界「惑星レア」。この豊かな星を、恐怖と殺戮の教団「ヘルストーンズ」が支配していた。人々はその脅威に恐れおののいていた。キミはレア国王マルス=レアとなって、ヘルストーンズ教団の首領ハーディを倒すために立ち上がる。右腕から出る「フォース」を唯一の武器に、「バイオ・エナジー」と「バイオ・フォース」でパワーアップしていく。ヘルストーンズ教団の陰謀とは?首領ハーディの正体とは??ハイパーロールプレイングアクションゲーム「ザ・スキーム」。いま、熱い戦いが始まる。

●全500画面以上の広大なマップ。画面は瞬時切り換えでスピーディなゲームの進行。
●今までに考えられなかった細かいキャラクターの動きと操作性のよさが、あなたをゲームの世界に引き込む。今、88はアクションゲームマシンだ。
●巨大ボスと戦闘シーンでは、高度な重ね合わせ処理により背景の後ろで星が流れる。
●臨場感あふれるBGM30曲以上がゲーム中フルタイムでビシバシ流れるぞ!!しかもそのうち十数曲はFMサウンドボードIIに対応、FA・MAならそのまま、FM6重和音、PSG3重和音に加えてAD-PCM1音のスーパーポリフォニックサウンドが君の88で鳴る!!
●2ドライブにディスクをどちらに入れてもゲームが出来る親切スタートアップ。ディスクに3人まで名前を登録でき、マルチウィンドウで簡単操作。
●スピーディなアクションに加えて、様々なキャラクターやアイテムが約50種類。ゲームにナゾと深みを与えている。
●ジョイスティック対応、コンティニュー・セーブ機能付の親切設計。


■1988年8月の発売ということだが私はこの作品の発売に気付かなかった。恐らく、大々的な広告などが打たれていなかったか、雑誌での取り扱いが少なかったことが原因だと思うのだが。初めてこの作品の存在を知ったのは「A.V.G&R.P.G IV(山下章 著)」だった。この書籍の後ろには楽譜集があり、その中にスキームの全曲の楽譜(間違いだらけだったけど)が収録されていたのだ。更に楽譜だけではなく、完全マップに加えメイン作曲者である古代祐三氏のコメントも加えられていた。

パッケージはトップルジップを思い出させるお弁当箱にスリーブを付け加えた仕様だ。なぜここに来てわざわざあのパッケージを採用したのか不明だが、プレミアム感は得られた。皮肉にもソフトの売れた数より、スキームの音楽CDの方が売れたと言われている。それ程、ゲームの作りは悪いものか?と言われれば決してそんなことは無いのだ。ウルフチームのYAKSAなんかよりアクション性は高い。

ただ、見た目が地味だった。同じ横スクロールゲーム(こちらは切り替え式だが)で「ソーサリアン」があるが、あの位のグラフィックで作り込まれていれば作られていれば…と思わせる。グラフィックの参加者に古代彩乃女史の名前もあり、もっと深く関わっていれば…と思わせる。ただ、500画面を越えるものをいちいち作成していられなかったとも思うが。

攻撃方法も地味だ。こういうゲームだとドンドンレベルアップして派手な攻撃で相手を撃ち崩すというイメージだが、連射になったり、多少上下の軌道を描くだけ。スペシャルアイテムもない。更に、その攻撃でさえ適当に撃っていれば倒せてしまうという拍子抜けなボスの連続。まともな戦いを繰り広げられるのは最終ボスハーディだけだろう。

このゲームで良くできていると思うのは、PC88でよくぞここまで!と思わせるスムーズに動くキャラクター。アクションではスムーズに動くことが命。特にシビアなジャンプによる地形移動なんかは、ガクガクの動きだと目も当てられない。その点、このスキームは非常に良くできている。その代償としてジャンプシーンはシビアな動作を要求されるのだ。それはスーパーマリオでもあった、体半分出た所でジャンプすることや、ジャンプした後での方向転換など。スーパーマリオの動作を参考にしたのではないか?と思わせる程挙動が酷似しているのだ。

ただ、面白くないのか?と言われればそれはノーだ。画面数が多いがガンガン突き進んでいける爽快感。エネルギー回復のカプセルも敵を倒せば必ず出てくる親切設計に、フォースパラメータを上げるカプセルも簡単に出てくる。ファンタジーゾーンのボス破壊の後のようなカプセル収集。トントン拍子に上がっていくレベル。理不尽に近いが、色んな場所を行ったり来たりする訳のわからないフラグ立てなどで翻弄される。それさえ考えなければ良くできていると思う。音楽よりゲームでもっともっとメジャーになるべきだ。PC88でこれほどのアクション性を持ったゲームがどれほどあるだろうか?

■音楽に関してはまず聞いて貰いたい。ゲームの事を考えずに作成された雰囲気が滲み出ている。しかし、妙な影響を受けすぎていない、当時の古代祐三氏の作品はサウンドボード2の作品では最もオリジナリティに溢れているように感じる。特に初めて"I'll save you all my justice"を聞いたときは、本気で鳥肌が立った。今では古めのユーロビート調のベースパターンに練り込まれたメロディライン、そして音色。アウトラン以外では余り斬新性を感じなかったハンドスクラップ。PC88でこれだけのものを作り上げてしまうのは本当に凄いと感じたし、今でもその思いは変わらない。

他にもパソコンゲームでサンプリングを巧みに使用していること自体が私にとっては初体験。ディストーションギターのサンプリング、オーケストラヒット、笑い声、そしてサウンドボード2の安物臭いリズム音源を巧く融合させているあたりも驚きの連続だった。

そういう意味では斬新さのない"perpetual dark "なんかは曲自体が凄く良かったりして。

他にも話題になったのが、サウンドボードを搭載しているのとしていないのとでは曲が全く違う(一応2曲だけは同じ曲)のが、話題にもなった。レンタル物が多かったのか、友人の家で聞いた音と違う!ということで初めてその存在を知った人も多かったようだ。当時は新型のPC-8801FA/MAを買わない限りは高いお金を払って追加投資の必要があったのだ。

残念なのは、本当にゲームと音楽の雰囲気が全然合っていない点。無理矢理それっぽいのを組み込んだ様子。使い方もいただけない。オープニングは曲が鳴り終わってからスタッフ紹介が始まるし、エンディング曲もスタッフロールから鳴り出す(エンディング中は無音)のだが、すぐに終了するのに曲は2ループするまで鳴り続けているという噛み合わせの悪さ。音楽に合わせた演出、または演出に合わせた音楽と歩み寄りが必要だったのではないか。もっとも、そうなれば名曲は生まれなかったのかも知れないが。

■オススメ曲
03 I'll save you all my justice
05 perpetual dark

■作曲者からのコメント(A.V.G&R.P.G IVより抜粋)
01 into the LAIR
 このゲームの中で最初に作った曲です。オーケストラ・ヒットの音は、じつはニ○ジ○なんとかから取っていたりします。ドラム音は、RZ-1(リズムマシン)のサンプリング・テープから使用させていただきました(あれって高橋ユキヒロがたたいていたんですね)。ジャズっぽいフレーズから入ってスパニッシュ風に転ずるのですが、どうえしょう?

02 DEATH WORLD
 サンプリング・ドラムを目立たせるために作った曲です。ノーマル音源用にも同じ曲が入ってますので、サウンドボードIIを使ったアレンジ版と聞きくらべてみてください。

03 I'll save you all my justice
 ♪アイル セーブ ユー オール マイ……てなわけで、この曲のタイトルはある有名なディスコ・サウンドのパクリなんですよねー。曲自体は、ディスコ・ビートをベースに、メロディアスなGM風に仕上げています。ギターソロやハンドスクラップ等を入れたのも、サウンドボードIIならではの新しい試みですね。

04 coward!
 曲の頭のディストーション・ギターの音は、ボクが実際に弾いているのをサンプリングしたものです。もっとハードな曲にするつもりだったのが、なんだかプログレっぽくなっちゃいました。

05 perpetual dark
 いわゆるメロディアスな曲ですね。こういうのは作ってて簡単なのですが、聞いていてつまらないからボク自身はあまり気に入っていません。もっとも、さる有名な音楽家のかたから良い評価をいただきましたが……。サンプリング容量の関係で、バッキングのギターの音がたれ流しになってしまったのが残念です。

06 shout down!
 ベースの音色を工夫して、2音重ねています。片方はちょっとキツめのLFOをかけてチョッパーっぽくしたんですが、この曲を作ったあとに「ギャラクシーフォース」のCDを聞いてガックリしました。でも、「スキーム」のベース音よりもさらにリアルなベース音開発に成功!乞うご期待!!

07 thousand eyes
 参考にした曲はイングベイのなんとかっていう曲(題名を忘れてしまった)なんですが、曲が完成したときは全然違う雰囲気の物になっていました。山下さんは「悪魔城ドラキュラ」のイメージに合うと言ってましたけど……。

08 nuclear power
 最初はボツにするつもりが、曲数が足りなくて入れてしまった曲です。日本風な琴の音をメインに持ってきています。あわてて作ってしまったために、後半のコードがビシバシはずれてしまっていますが気にしないでください。世間には不協和音を売り物(?)にしている曲もあることですしね。

09 master of shooting
 元は普通のBGMだったんですが、親玉の曲がなかったのでコレを使いました。この曲のタイトルは、コミケソフト「シューティングマスター'88」をパロっているんです。あのゲームにはボク(YK-2)も登場するんですよねー。

10 angry fist
 「スキーム」の中で一番ゲーム・ミュージックっぽいデキになっている曲です。オーケストラ・ヒットが目立っているので、うまくサウンドボードIIらしさを表現できたんじゃないでしょうか。ボクがけっこう気に入っている曲のひとつです。

11 HA! HA!
 ラストに作ったBGMがコレです。途中に入っている「HA!HA!HA!!」という声は、どこから取ったものなのか考えてみてください。後半のベースソロはもっと凝りたかったのですが、メモリの制限で同じフレーズの繰り返しになってしまいました。

12 The force rotted away
 自分ではわりと好きな曲なので、ノーマル音源用とサウンドボードII用の両方を作りました。後半の盛り上がりに重点を置いています。最初は聞きにくい曲ですが、じっくり聞いてみてください。きっと狙いがわかってもらえるハズです。

13 The emperor was steeped in vice
 この曲はボクにとっての新しい試みで、ゲーム・ミュージックでジョン・ウイリアムみたいな映画音楽を再現できないかなあと考えて作ったものです。時間がなくて、完璧なデキにまで仕上げられなかったのが残念ですが……。かずかずのサンプリング音を堪能してください。

14 HARDY is the strongest
 最後のボスの曲なので、大好きなヘヴィメタばりばりの曲にしました。もう少し曲の展開に気を使いたかったのですが、これまた時間がないために断念。

15 Challenging tomorrow
 スクエアの曲とアルフィーの曲を足して2で割ったようなメロディアスな曲です。途中の高音パートが、いかにも高見沢のフレーズっぽいでしょ?ボクはこういう曲は好きではありませんが、2時間ちょっとで作ったものにしてはまあまあのデキでしょう。

16 GAME OVER
 悲しいイメージを表現した曲です。まあ、いわゆるひとつのゲームオーバー・ミュージックですね。

■エンディングムービー