熱き心で立ち向かえ。
ザ・スキーム
対応機種 : NEC PC-8801mkⅡSR以降
メディア : 5inch 2D (2枚)
定価 : 7,800円
発売日 : 1988年8月9日
開発 : オニオンソフト
販売元 : ボーステック
○FM音源対応
○サウンドボードⅡ対応
○2ドライブ専用
○ジョイスティック対応
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サウンドボードⅡ版 / ノーマル音源版GALLERY
PACKAGE REPRODUCTION
PC-8801SR/MR/FH/MH/FA/MA/VA
FM音源対応 サウンドボードII対応 ジョイスティック対応 2ドライブ専用
戦いの熱き鼓動を聞け。
遙か未来、地球を遠く離れた別世界「惑星レア」。この豊かな星を、恐怖と殺戮の教団「ヘルストーンズ」が支配していた。人々はその脅威に恐れおののいていた。キミはレア国王マルス=レアとなって、ヘルストーンズ教団の首領ハーディを倒すために立ち上がる。右腕から出る「フォース」を唯一の武器に、「バイオ・エナジー」と「バイオ・フォース」でパワーアップしていく。ヘルストーンズ教団の陰謀とは? 首領ハーディの正体とは?? ハイパーロールプレイングアクション「ザ・スキーム」。いま、熱い戦いが始まる。
全500画面以上の広大なマップ。画面は瞬時切り換えでスピーディなゲームの進行。
今までに考えられなかった細かいキャラクターの動きと操作性のよさが、あなたをゲームの世界に引き込む。今、88はアクションゲームマシンだ。
巨大ボスとの戦闘シーンでは、高度な重ね合わせ処理により背景の後ろで星が流れる。
臨場感あふれるBGM30曲以上がゲーム中フルタイムでビシバシ流れるぞ!!しかもそのうち十数曲はFMサウンドボードⅡに対応、FA・MAならそのまま、FM6重和音、PSG3重和音に加えてAD-PCM1音のスーパーポリフォニックサウンドが君の88で鳴る!!
2ドライブにディスクをどちらに入れてもゲームが出来る親切スタートアップ。ディスクに3人まで名前を登録でき、マルチウィンドウで簡単操作。
スピーディなアクションに加えて、様々なキャラクターやアイテムが約50種類。ゲームにナゾと深みを与えている。
ジョイスティック対応、コンティニュー・セーブ機能付の親切設計。
プログラム
サウンド
グラフィック
シナリオ
システムアドバイス
林 忍
古代祐三
古代彩乃
山本 浩
ONION
C 1988 BOTHTEC
このソフトウェアプログラムとマニュアルは、当社が創作・開発した著作物です。
レンタルや無断コピーを行うと、著作権法により厳しく処罰されます。
当社はソフトウェアレンタルに対する許可は一切しておりませんのでご注意下さい。
ボーステック株式会社
〒107東京都世田谷区用賀2-29-16
TEL (03)708-4711
ストーリー
遥か未来、我々の棲む地球から遠く離れた別の世界『惑星レア』。この実り豊かな星は、いま恐怖と殺りくの教団『ヘルストーンズ』に支配されていた。人々は凶悪な暴力に、脅え惑うばかりだった。
このヘルストーンズ教団の陰謀を打ち砕くために立ち上がった一人の勇者。彼こそがレアの国王マルス・レアだった。
『ザ・スキーム』について
『ザ・スキーム』はオニオンソフトが開発を行い、NEC PC-8801mkⅡSR以降用として1988年8月9日に発売したハイパーロールプレイングアクションゲーム。
ボーステックのコンテスト(要確認)に通り、そこからDOSを付け足したり、サウンドボードⅡに対応させたりしておよそ2年の開発期間だったという。また、本来ディスク1枚で出す予定だったが、ボーステックから2枚にして欲しいと要望があったため、80曲モードや不要なものを詰め込んだという逸話も残っている。
メインプログラマーは林忍(Shinobu Hayashi)さん。『暗黒城の迷宮』(1986年)、『タコリス』(1988年)、『ワンダラーズ・フロム・スーパースキーム』などの同人ソフトを手掛け、『100YEN DISK』に参加するなど盛んに同人関係で活動されている。
『ザ・スキーム』のBGMを手掛けたのは古代祐三(Yuzo Koshirio 1967年12月12日-)さん。依頼された夜に3曲を作成。1曲はセガ メガドライブ用の『ザ・スーパー忍』(1989年12月2日発売)のボツ曲を少し改良して作成したものだという。(時系列で見て離れすぎているので信憑性要注意事項)
1988年8月の発売ということだが私はこの作品の発売に気付かなかった。恐らく、大々的な広告などが打たれていなかったか、雑誌での取り扱いが少なかったことが原因だと思うのだが。初めてこの作品の存在を知ったのは「A.V.G&R.P.G IV(山下章 著)」だった。この書籍の後ろには楽譜集があり、その中にスキームの全曲の楽譜(間違いだらけだったけど)が収録されていたのだ。更に楽譜だけではなく、完全マップに加えメイン作曲者である古代祐三氏のコメントも加えられていた。
パッケージはトップルジップを思い出させるお弁当箱にスリーブを付け加えた仕様だ。なぜここに来てわざわざあのパッケージを採用したのか不明だが、プレミアム感は得られた。皮肉にもソフトの売れた数より、スキームの音楽CDの方が売れたと言われている。それ程、ゲームの作りは悪いものか?と言われれば決してそんなことは無いのだ。ウルフチームのYAKSAよりアクション性は高い。
ただ、見た目が地味だった。同じ横スクロールゲーム(こちらは切り替え式だが)で「ソーサリアン」があるが、あの位のグラフィックで作り込まれていれば作られていれば…と思わせる。グラフィックの参加者に古代彩乃女史の名前もあり、もっと深く関わっていれば…と思わせる。ただ、500画面を越えるものをいちいち作成していられなかったとも思われる。
攻撃方法も地味だ。こういうゲームだとドンドンレベルアップして派手な攻撃で相手を撃ち崩すというイメージだが、連射になったり、多少上下の軌道を描くだけ。スペシャルアイテムもない。更に、その攻撃でさえ適当に撃っていれば倒せてしまうという拍子抜けなボスの連続。まともな戦いを繰り広げられるのは最終ボスハーディだけだろう。
このゲームで良くできていると思うのは、PC88でよくぞここまで!と思わせるスムーズに動くキャラクター。アクションではスムーズに動くことが命。特にシビアなジャンプによる地形移動なんかは、ガクガクの動きだと目も当てられない。その点、このスキームは非常に良くできている。その代償としてジャンプシーンはシビアな動作を要求されるのだ。それはスーパーマリオでもあった、体半分出た所でジャンプすることや、ジャンプした後での方向転換など。スーパーマリオの動作を参考にしたのではないか?と思わせる程挙動が酷似しているのだ。
ただ、面白くないのか?と言われればそれはノーだ。画面数が多いがガンガン突き進んでいける爽快感。エネルギー回復のカプセルも敵を倒せば必ず出てくる親切設計に、フォースパラメータを上げるカプセルも簡単に出てくる。ファンタジーゾーンのボス破壊の後のようなカプセル収集。トントン拍子に上がっていくレベル。ただ理不尽に近のが、色んな場所を行ったり来たりする訳のわからないフラグ立て。それさえ考えなければ良くできていると思う。音楽よりゲームでもっともっとメジャーになるべきだ。PC88でこれほどのアクション性を持ったゲームがどれほどあるだろうか?
音楽に関してはまず聞いて貰いたい。ゲームの事を考えずに作成された雰囲気が滲み出ている。しかし、妙な影響を受けすぎていない、当時の古代祐三氏の作品はサウンドボード2の作品では最もオリジナリティに溢れているように感じる。特に初めて"I'll save you all my justice"を聞いたときは、本気で鳥肌が立った。今では古めのユーロビート調のベースパターンに練り込まれたメロディライン、そして音色。アウトラン以外では余り斬新性を感じなかったハンドクラップ。PC88でこれだけのものを作り上げてしまうのは本当に凄いと感じたし、今でもその思いは変わらない。
他にもパソコンゲームでサンプリングを効果的に、かつ巧みに使用していること自体が私にとっては初体験。ディストーションギターのサンプリング、オーケストラヒット、笑い声、そしてサウンドボード2の安物臭いリズム音源を巧く融合させているあたりも驚きの連続だった。
他にも話題になったのが、サウンドボードを搭載しているのとしていないのとでは曲が全く違う(一応2曲だけは同じ曲)のが、話題にもなった。レンタル物が多かったのか、友人の家で聞いた音と違う!ということで初めてその存在を知った人も多かったようだ。当時は新型のPC-8801FA/MAを買わない限りは高いお金を払って追加投資の必要があったのだ。
残念なのは、本当にゲームと音楽の雰囲気が全然合っていない点。無理矢理それっぽいのを組み込んだ様子。使い方もいただけない。オープニングは曲が鳴り終わってからスタッフ紹介が始まるし、エンディング曲もスタッフロールから鳴り出す(エンディング中は無音)のだが、すぐに終了するのに曲は2ループするまで鳴り続けているという噛み合わせの悪さ。音楽に合わせた演出、または演出に合わせた音楽と歩み寄りが必要だったのではないか。もっとも、そうなれば名曲は生まれなかったのかも知れないが。
裏技の紹介
【ミュージックモード1】
TABとCOPYを押しながら起動する。
【ミュージックモード2】
STOPを押しながら起動する。
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源+SSG+リズム音源+ADPCM)
サウンドボードⅡ
音源チップ:YAMAHA YM2608(OPNA)
01 into the LAIR
02 DEATH WORLD
03 I'll save you all my justice
04 coward!
05 perpetual dark
06 shout down!
07 thousand eyes
08 nuclear power
09 master of shooting
10 angry fist
11 HA! HA!
12 The force rotted away
13 The emperor was steeped in vice
14 HARDY is the strongest
15 Challenging tomorrow
16 GAME OVER
合計時間 : 15:02
作曲 : 古代祐三
ラジオ収録曲(FM音源)
ノーマル音源
音源チップ:YAMAHA YM2203(OPN)
01 勇者マルス (Title)
02 DEATH WORLD (Menu)
03 The Scheme (STAGE1)
04 dead-end crisis (BOSS1)
05 Abandoned mine (STAGE3)
06 地底の覇者 (STAGE5)
07 The force rotted away (STAGE7)
08 A leaden sky (無限回廊)
09 strange field (BOSS2)
10 MONSTER CARNIVAL (STAGE4)
11 The elegy of battle (STAGE2,6)
12 墓場 (STAGE8)
13 呪われた氷窟 (STAGE9)
14 The ambistion of HARDY (HARDY)
15 時の流れるままに (STAFROLL)
16 promise tomorrow! (GAME OVER)
合計時間 : 18:35
作曲 : 古代祐三, 林忍
DISCOGRAPHY
ザ・スキーム(サウンド・ボードⅡ・バージョン)/古代祐三
発売日: 1989年4月10日
価格: 2,550円(税別)
商品番号: 25A2-8
発売元: アルファレコード
販売元: ワーナー・パイオニア
収録曲
<SOUND BOARD Ⅱ Version>
01 INTO THE LAIR
02 DEATH WORLD
03 I'LL SAVE YOU ALL MY JUSTICE
04 COWARD!
05 HA! HA!
06 PERPETUAL DARK!
07 SHOUT DOWN
08 THOUSAND EYES
09 NUCLEAR POWER
10 MASTER OF THE SHOOTING
11 ANGRY FIST
12 THE FORCE ROTTED AWAY
13 THE EMPEROR WAS STEEPED IN VICE
14 HARDY IS THE STRONGEST
15 CHALLENGING TOMORROW
16 GAME OVER
17 HASSIN COM.
18 MAGISTIC FIRE
<Arranged Version>
19 THE EMPEROR WAS STEEPED IN VICE
20 THE FORCE ROTTED AWAY
21 I'LL SAVE YOU ALL MY JUSTICE
22 THOUSAND EYES
23 PERPETUAL DARK!
アーリー・コレクション/古代祐三
発売日: 1992年7月21日
価格: 1,500円(税込)
商品番号: ALCA-328
発売元: アルファレコード
販売元: コロムビア
収録曲
01 1シャープ第一回X68000芸術祭のテーマ
<アルガーナ>
02 バレンツの町
03 ナロアの洞窟
04 ファンフェルの町
05 アルーダの山(1)
06 サルーンの城
07 バレンツでの戦闘
08 アルーダの山(2)
09 親玉出現
10 パトロンの山
11 ガダルの城
12 女神の神殿
13 ウォルビスの町
14 クーニアの町
<スキーム(ノーマルバージョン)>
15 OPENING THEME
16 DEATH WORLD
17 THE LEGEND OF HERO
18 FIGHT THE FORCE
19 DARK CITY
20 BLACK SCHEME
21 UPPER BEAT
22 UNDERGROUND
23 HUGE POWER
24 THE FORCE ROTTED AWAY
25 DARKSIDE SING
26 THE THEME OF HARDY
<スライス>
27 WORLD WIDE
28 THAT'S THRICE
29 BLOCK TIME
ザ・スキーム サウンドボードII(OPNA)版 : The Scheme. PC-8801MA2(実機)
作曲者のコメント
A.V.G&R.P.G IVより抜粋
01 into the LAIR
このゲームの中で最初に作った曲です。オーケストラ・ヒットの音は、じつはニ○ジ○なんとかから取っていたりします。ドラム音は、RZ-1(リズムマシン)のサンプリング・テープから使用させていただきました(あれって高橋ユキヒロがたたいていたんですね)。ジャズっぽいフレーズから入ってスパニッシュ風に転ずるのですが、どうえしょう?
02 DEATH WORLD
サンプリング・ドラムを目立たせるために作った曲です。ノーマル音源用にも同じ曲が入ってますので、サウンドボードⅡを使ったアレンジ版と聞きくらべてみてください。
03 I'll save you all my justice
♪アイル セーブ ユー オール マイ……てなわけで、この曲のタイトルはある有名なディスコ・サウンドのパクリなんですよねー。曲自体は、ディスコ・ビートをベースに、メロディアスなGM風に仕上げています。ギターソロやハンドスクラップ等を入れたのも、サウンドボードⅡならではの新しい試みですね。
04 coward!
曲の頭のディストーション・ギターの音は、ボクが実際に弾いているのをサンプリングしたものです。もっとハードな曲にするつもりだったのが、なんだかプログレっぽくなっちゃいました。
05 perpetual dark
いわゆるメロディアスな曲ですね。こういうのは作ってて簡単なのですが、聞いていてつまらないからボク自身はあまり気に入っていません。もっとも、さる有名な音楽家のかたから良い評価をいただきましたが……。サンプリング容量の関係で、バッキングのギターの音がたれ流しになってしまったのが残念です。
06 shout down!
ベースの音色を工夫して、2音重ねています。片方はちょっとキツめのLFOをかけてチョッパーっぽくしたんですが、この曲を作ったあとに「ギャラクシーフォース」のCDを聞いてガックリしました。でも、「スキーム」のベース音よりもさらにリアルなベース音開発に成功!乞うご期待!!
07 thousand eyes
参考にした曲はイングベイのなんとかっていう曲(題名を忘れてしまった)なんですが、曲が完成したときは全然違う雰囲気の物になっていました。山下さんは「悪魔城ドラキュラ」のイメージに合うと言ってましたけど……。
08 nuclear power
最初はボツにするつもりが、曲数が足りなくて入れてしまった曲です。日本風な琴の音をメインに持ってきています。あわてて作ってしまったために、後半のコードがビシバシはずれてしまっていますが気にしないでください。世間には不協和音を売り物(?)にしている曲もあることですしね。
09 master of shooting
元は普通のBGMだったんですが、親玉の曲がなかったのでコレを使いました。この曲のタイトルは、コミケソフト「シューティングマスター'88」をパロっているんです。あのゲームにはボク(YK-2)も登場するんですよねー。
10 angry fist
「スキーム」の中で一番ゲーム・ミュージックっぽいデキになっている曲です。オーケストラ・ヒットが目立っているので、うまくサウンドボードⅡらしさを表現できたんじゃないでしょうか。ボクがけっこう気に入っている曲のひとつです。
11 HA! HA!
ラストに作ったBGMがコレです。途中に入っている「HA!HA!HA!!」という声は、どこから取ったものなのか考えてみてください。後半のベースソロはもっと凝りたかったのですが、メモリの制限で同じフレーズの繰り返しになってしまいました。
12 The force rotted away
自分ではわりと好きな曲なので、ノーマル音源用とサウンドボードⅡ用の両方を作りました。後半の盛り上がりに重点を置いています。最初は聞きにくい曲ですが、じっくり聞いてみてください。きっと狙いがわかってもらえるハズです。
13 The emperor was steeped in vice
この曲はボクにとっての新しい試みで、ゲーム・ミュージックでジョン・ウイリアムみたいな映画音楽を再現できないかなあと考えて作ったものです。時間がなくて、完璧なデキにまで仕上げられなかったのが残念ですが……。かずかずのサンプリング音を堪能してください。
14 HARDY is the strongest
最後のボスの曲なので、大好きなヘヴィメタばりばりの曲にしました。もう少し曲の展開に気を使いたかったのですが、これまた時間がないために断念。
15 Challenging tomorrow
スクエアの曲とアルフィーの曲を足して2で割ったようなメロディアスな曲です。途中の高音パートが、いかにも高見沢のフレーズっぽいでしょ?ボクはこういう曲は好きではありませんが、2時間ちょっとで作ったものにしてはまあまあのデキでしょう。
16 GAME OVER
悲しいイメージを表現した曲です。まあ、いわゆるひとつのゲームオーバー・ミュージックですね。
エンディングムービー
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サウンドボードⅡ版 / ノーマル音源版