機能表現120%・迫真のキャラクター&グラフィック
ジェノサイド
対応機種 : SHARP X68000シリーズ
メディア : 5inch 2HD (4枚)
定価 : 8,800円 (税別)
発売日 : 1989年7月23日(発売予定1989年7月7日→7月17日から延期)
販売元 : ズーム
SCREENSHOTS
PROMO WORD
機能表現120%・迫真のキャラクター&グラフィック
<リアルバトル&ビジュアルストーリー>
2172年────地球存続の運命を担う、超ニューロコンピュータMESIAが稼働した。だが、恐るべき陰謀が潜行していたのだ。その陰謀とは大量虐殺。
<FM音源&PCMサウンド>
廃墟の都市からエアーズロックの内部へ。ステージごとにパワーを増し巨大化するメシア軍団VS人類の未来をかけて立ち上がった竜ヶ崎健。主人公出生の秘密、メシア反逆の訳──バトルをクリアするたびに数知れぬ謎が明かされていく──。やがてゲームはクライマックスを迎える。プレーヤーの度肝を抜くラストステージ、人類の本当の敵は、一体誰だったのか?GENOCIDE、君の頭脳を直撃する。
ストーリー
2121年、人類の苦悩は頂点に達していた。太陽系の星を何度破壊しても余るほどの飾りだけの爆発物、増え続ける人口、国際的テロ活動、国家間での極端な貧富の差…
それらの問題が、ある計画を実現させた。
その計画とは、地球上における全ての国家間を、一つのコンピューターで統括しようという大胆な発想から始まった。
アメリカのウェップナー博士によるその発案は、実に50年の歳月と1万人の関係者を費やすことになった。
開発責任者にはウェップナー博士の息子であるウェップナー・Jr博士があたった。コンピュータのMPU、いわゆる中央演算装置は、形式JX0001をベースとし、完全稼働させるまでJX6801までバージョンアップが行われた。そしてその計画は「Magnetic Extrasensory perception System Incorruptible A class」通称「MESIA」と呼ばれ、極秘に進められていた。各国家の政治、経済、治安、軍事施などのほとんどをコンピュータで制御しようというものだから、テロ対策に非常に神経質になったのはいうまでもない。いずれにしても、ハードの組み立てからソフトウェアはもちろん端末機に至るまで、その全てが公表されていないのである。
2172年、ついに「メシア」は人類の救世主となるべく、大型端末制御装置として各国の「世界統一連合セキュリティセンター」に設置された。
メシアシステムは順調に稼働し、度重なるシステムアップを経て、処理項目も日増しに増え続け、2221年には各国の全ての政治、経済、人々の生活管理、治安に至る何万にも及ぶ項目を処理するまでになっていた、当然国家間の貧富の差などは解消され既に軍備などは無用の長物となった。
だが、世界の人々の全てがこのシステムを歓迎したわけではなかった。全人類のほんの数%足らずではあったが、初期段階から反対した知識人もおり、さながら20世紀の原発問題と同様の反対集会も存在していたのである。しかし反対者達は社会情勢によって沈黙を余儀なくされた。地球上はそれほどまでに切迫しており、全体の80%以上もの人々が、生きる上での何らかの問題に直面していたからである。
2202年、世界統一連合最高司法省は’、ウェップナー・Jr博士以下、第2期メシアシステム開発責任者5名を、私的なソフトウェア等の変更による背任罪など15の罪状で起訴した。そして、2203年アラスカ処刑場で彼らは処刑された。
その事件を機に、反対者達はメシアシステムに接してきた人々を中心に「I.P.C」(International Peace Conference・国際平和評議会)という地下組織を結成し、有事の際に備えるべく数々の工作をとり続けた。徐々にではあるが、メシアの暴挙は人類に影を落としつつあったからである。
2227年、南太平洋上の島が一瞬のうちに消滅した。メシアシステムからの指導に対して意義を申し立て、従わなかった為である。しかし、全世界への報道では病疫の蔓延が原因となっていた。
同年、IPCのブランクス部隊はメシアシステムの設置場所を確認し、極秘に破壊工作を開始した。しかしあらゆる想定において設計されたセキュリティシステムや、メシア自体が造り出したバイオニクス兵器に阻まれ、成果はあがらなかった。核兵器による攻撃も検討されたが、爆発の規模が、誘爆を含め地球を粉々にしてしまう事実が判明し、お手上げ状態となる。また、メシア本体の設置場所は判明したものの、5つの補助動力装置に守られており、近づく事すらできなかった。
翌年、IPCの技術者達はもてる力の全てを結集し、有人のバトルマシーンを完成させた。このマシーンは、搭乗者の動作をトレースして動くことから、”トレーサー”と呼ばれた。今までに確認されているセキュリティシステムをかいくぐれるように設計され、誘爆の危険性のない武器を搭載し、敵と同じバイオニクスを動力源としている。さらに初の試みとして、トレーサー内部にニューロコンピューター"LANDY"を搭載、そしてパイロットには、ブランクスの若きエース、「竜ヶ崎 健」が選出された。
西暦2230年、人類の奢りが肥大した最強の敵「MESIA」とのファイナルバトルが、今始まろうとしている。
ジェノサイドについて
1ズームのデビュー作がこの GENOCIDEである。北海道で活動という変わったメーカーの上に初っぱなに出すソフトの出来映えに度肝を抜かれた人も多かったのではないだろうか。まず、驚かされるのがキャラクターの大きさとその滑らかな動き。しかも滑らかだけではなく動きが多彩なのだ。体を捻りながらジャンプなんて行う芸当を再現したのは私の記憶の中ではこの GENOCIDE だけだ。
初っぱなの作品ということで問題が無いわけではない。最も多くの人に言われているのは「難易度の高さ」。クリアできる人がいるとは聞いているが、私の中では「クリアできる人の数<クリアできない人の数」という式が成り立っている。その難易度は相当な物だ。難易度のバランスは進むに従って高くなるというセオリーはきっちり守られており、その点は評価したいが、ラストボスである"The spreme Gurdian" に関しては鬼のような硬さで、当時の私はここで挫折した。
ステージの合間には移植版ではカットされているビジュアルシーンがある。このビジュアルシーンが物語を語る上では重要だと思う。FM TOWNS版をプレイして分かるのだが、ストーリーが解ってこその感動があるのだ。また、ランディの無機質な会話は笑いを誘い、良い意味で緊張感をほぐしてくれた。難があるとすれば、キャラクターの顔がリアル過ぎることだろうか。
ゲームの進行に関してはステージ2を終えるまで位が好きだ。数々用意されたイベント?が凝っていてハラハラしたのは今でも忘れられない。ところがベティを手に入れた位からガンガン突き進めなくなり、1匹をジワジワ倒していくという方法に切り替えないと先に進めなくなる。また、内容も単調になり同じ敵の使い回しがあったりと楽しさの部分で盛り上がりに欠けた。後半の垂れの課題。その後に続くズームの一連の作品にも言えるのではないかと思うのだが…。
音楽面では市販のX68000ソフトでPCMを音楽に使用を始めた初期の作品。パソコン音楽という部分でもメディアに採り上げられた。ご存じ、パソコンサンデーがそれで、ゲーム音楽特集の中で出たのだが、その当時の作品の中でも抜きん出ていた。ボスコニアンも凄いと思ったのだが、この作品には勝てないと当時思った。紹介された時に鳴っていた曲は、"It's not Easy"だった。完成度は非常に高いものだった。また、メインの音色がシンセらしく力強いリード系の音でリッチに聞こえる。それでいて使用されている音の数はPCMを除いて6音。後の2音は効果音に回すという男前っぷりだった。聞いていてとてもそんな風には聞こえない。ゲーム中の音楽においては無駄な装飾とでも言わんばかりにステレオ機能を殆ど使わずに完成させている。
無名のポッと出の会社ZOOM。そんな中で無名の人間の作り上げたパワーと完成度はユーザーを驚かせた。CD化という偉業を果たしたのも、それを認めた結果だろう。音源の使いこなしという部分では上を行くコンポーザはいるが、YM2151はシンセなんだ!と思わせる音色を出していた人はこの業界では彼一人だった。この音を聞け!と当時は言いたかったものだ。
ドラムの音がドラム缶を叩いたような音で好みが別れると思うのだが、あの派手な効果音の中では実際この位の音でないと迫力不足なのは否めない。ゲームあっての音楽ということで、これは正解なのではないだろうか。ちなみに、音楽観賞用というのであれば、CDを聞くといいかもしれない。(CD版はPCMドラムの変更が結構あった。)
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源+ADPCM)
内蔵音源
音源チップ:YAMAHA YM2151(OPM)+ OKI OKI MSM6258
01 Zoom
02 Caps
03 Ceremony (Opening1)
04 Right Away (Opening2)
05 Desert Player (Stage1-1)
06 Blast (Stage 1-2)
07 Burning (Boss1)
08 Confusion (Visual Scene)
09 It's not Easy (Stage2-1)
10 Splash! (Stage2-1 Boss)
11 Doom (Stage2-2)
12 Mysticism (Stage2-3)
13 Long Distance (Stage2-3 Boss)
14 Before The Storm (Stage3-1)
15 On The Run (Stage3-2)
16 Symptom (Stage3-3)
17 Snare (Stage3 Boss)
18 Magnificent (Stage4)
19 Dark Fascination (Stage4 Boss)
20 Bravery (Stage5)
21 Tensity (Last Boss)
22 Affection (Ending)
23 World Without End (Staffroll)
24 Game Over
25 Continue
26 Genocide (Unused)
合計時間 : 32:29
作曲 : 鈴木英樹
DISCOGRAPHY
ジェノサイド/ズーム
発売日: 1990年7月11日
価格: 2,530円(税込)
商品番号: TOCT-5724
販売元: 東芝EMI
収録曲
01 Ceremony
02 It's Not Easy
03 Doom ~ Before The Storm
04 Magnificent
05 Ceremony
06 Right Away
07 Desert Player
08 Blast
09 Burning
10 Confusion
11 It's Not Easy
12 Splash!
13 Doom
14 Mysticism
15 Long Distance
16 Before The Storm
17 On The Run
18 Symptom
19 Snare
20 Magnificent
21 Dark Fascination
22 Bravery
23 Tensity
24 Affection
25 World Without End
26 GAME OVER
27 ZOOM
28 Caps
29 CONTINUE
30 GENOCIDE
31 Visual Demo 0
32 Visual Demo 1
33 Internal 0
34 Internal 1
35 Internal 2
エンディングムービー
■エンディングムービー