X68000オリジナルシューティングゲーム
ナイアス
対応機種 : SHARP X68000シリーズ
メディア : 5inch 2HD (2枚)
定価 : 8,700円 (税別)
発売日 : 1990年10月26日
販売 : エグザクト
GALLERY
PROMO WORD
シナリオ
地球は人類にとって狭すぎた。20世紀末からの爆発的な人口増加・環境汚染は、21世紀初頭までその解決の糸口さえも見つからなかった………。
AD2035、火星有人探査により人類は地球外文明と初めて接触し、それを機に地球科学は飛躍的な発展を遂げた。
新たな推進機関を手に入れた人類は、その生活の場を外宇宙へと広げるべく太陽系の開発に着手し、当面の人口問題は回避された。
また環境汚染対策として、地球連合局により「プロシェクトNAIOUS」が計画され、AD2137に「NAIOUS」完成、始動を始める。
「NAIOUS」は地球環境の管理だけでなく、太陽系全体の環境管哩をも行う推論型コンピュータてあり、その本体は衛星軌道上に置かれた。
「NAIOUS」の始動直後、地球環境は改善に向かったが、その数年後、人類の活動は「NAIOUS」の浄化作用を上回る結果となった。
そしてAD2148、あまりにも愚かな人類に対して「NAI0OUS」は1つの答えを導き出した………。
ストーリー
NAIOUS年表
2035 火星有人探査
●古代火星文明の発見→2体の巨大ロボット (Mars I, Ⅱと命名)の発見。
2052 ロボットの動力部および推進機関の部分的解析により、他惑星への短期進出が可能となる。
2066 非ノイマン型コンピュータ完成
2073 木星開発着手
●木星現住生物の発見
●木星弱太陽化(木星内部の幅射熱と光を増大)により、その周辺の移住可能となる。
●木星コロニー1号 MELUSINA(メルジーナ)の建設
2086 太陽系外知的生命体の存在を確認
●太陽系外知的生命体防衛対策として、太陽系自由航行要塞「ASTER」の開発と、冥王星前線基地の建設。
●「国境無力化運動」のはじまり
2105 「Mars Ⅱ」何者かに奪われる
2112 国境が取り払われ、「国際連合」を「地球連合局」に改名
2115 「シリウス」先発隊発進
2120 衛星軌道上環境管理コンピュータ「NAIOUS」開発着手(プロジェクトNAIOUS)
●地球環境の管理が当初の目的
●後に他惑星上の人類可住施設の管理も行う→太陽系ネットワークの設置
2137 「NAIOUS」完成 → 地球環境改善に向かう
ナイアスについて
1990年はX68000の盛り上がりがピークに近い時期だった。そんな時にポッと出のメーカーが参戦した。新潟のPCショップであったエグザクトだ。通常いきなり出てきて凄まじい技術力というのは期待できないのだが、そのあたりのユーザー心理を見破るかの如く、店頭デモではラスタースクロールの応酬ステージが目に焼き付くほどに流れていた。他にもステージ前のビジュアルシーンなんかはワイヤーフレームでそれとなく雰囲気を盛り上げたりするから見ている方も気分は盛り上がる。当時、ラスタースクロールを制するものはX68000界を制す位のノリだったから、実際の人気は爆発的だった。
ストーリーはよくあるもので、コンピュータに管理を委ねたら人類が悪という結果になり、人類が排除対象になるというもの。いつの時代もこのテーマはゲームに採用される。X68000作品ではジェノサイドも同様のテーマだった。
ゲーム自体は基本は横スクロール、一部で縦にスクロールするが自機の方向はそのままの状態だ。また、派手さはないがカプセルを取ることによりパワーアップするのはサンダーフォース2と同様。同じく武器は所有していればボタンで自由に選択できる。また兵器自体にレベルがあり、同じアイテムをとり続けるとレベルアップ。ただし、難易度が高いためにレベルを上げることが困難だ。他にオプションの扱いがある。オプションはサンダークロスの様に変化する。
●ASPの装備について
ASP(自機)はLOWEシステム(無限種オプション兵器装備システム)により以下の兵器及びオプションが装備することができ、
兵器はアイテムを取ることにより2段階にパワーアップする。
★VALCAN(バルカン)
ASPに標準装備されている通常弾
★WIDE SHOT(ワイドショット)
障害物を貫通し、広範囲の敵を攻撃することができる。
★LASER(レーザー)
破壊力が大きく、敵及び障害物を貫通する。
★HOMING MISSILE(ホーミングミサイル)
敵を追尾し、破壊する。
●オプション
オプションは、援軍の高速輸送艇により供給される。投下されたものを補給すること。
★FIXER(フィクサー)
自機の上下に固定され、前・上下・前斜め方向への攻撃が可能。
★DEFENSER(ディフェンサー)
自機の動きにあわせ前後へ移動し、前後斜め方向への攻撃が可能。
★REVOLVER(リボルバー)
自機の周りを回転し、前後への攻撃が可能(ただし、レーザーは前方のみ)。
★TRACER(トレーサー)
自機の軌跡をトレースし、前方のみ攻撃可能。
プレイすると難易度が強烈に高いのは嫌でも気付く。店頭デモはかなり上手いのだ。デモとして押さえるようなショットの撃ち方(常時連射しない)や敵の動きや弾の動きを見切っている。正に魅せるプレイだ。難易度が高いというとサンダーフォース2をイメージするがナイアスは敵の出方や弾道など理不尽。気を抜けばアッという間にゲームオーバーを迎えることになる。自機の当たり判定が大きいのも難易度を上げている要因の一つのようだ。
音楽においてもEXCACT調と呼ばれるような不協和音バリバリの音楽をこのデビュー作から醸し出している。ビジュアルシーンのベースを主体とした曲は和音も特になく雰囲気も出ているのだが、ステージの曲はメロディとベースで引っ張って和音はよく聞くと大変な事になっているのが殆ど。オープニングに至ってはベースも外しまくっている。理由は至極簡単で音楽を専門としない、いわゆる音楽理論には素人のプログラマー達が人間が音楽を作成しているからだ。1980年代前半から半ばくらいまでは、FM3音のみだったので和音無しでもそれとなく聞こえたが、8声+ADPCMの贅沢な状況では太刀打ちできるはずもない。そんなメチャクチャっぷりでも引きつけられてしまうのには、やっぱり…勢いだろうか。
裏技の紹介
【ステージセレクトのロック解除】
タイトル画面でCTRLWINKを同時押しすると通常はステージ3までのロックが解除される。
【残機無制限】
ゲーム中にINSをロックしておく。
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源+ADPCM)
内蔵音源
音源チップ:YAMAHA YM2151(OPM)+ OKI OKI MSM6258
01 Opening
02 Visual A
03 STAGE1
04 STAGE1 BOSS
05 Visual B
06 STAGE2
07 STAGE2 BOSS
08 Visual C
09 STAGE3
10 STAGE3 BOSS
11 STAGE4
12 STAGE4 BOSS
13 STAGE5
14 STAGE5 BOSS
15 STAGE6
16 STAGE6 BOSS
17 FINAL STAGE
18 FINAL BOSS
19 STAGE CLEAR
20 GAME OVER
21 Ending
22 Opening Extra Ver.
合計時間 : 25:53
作曲 : 山本浩, さえぐさひろゆき