namco オリジナル・ゲーム・シリーズ
ボスコニアン
対応機種 : SHARP X68000シリーズ
メディア : 5inch 2HD (1枚)
定価 : 6,800円
発売日 : 1988年12月20日
オリジナル販売元 : ナムコ
開発 : マイコンソフト
販売元 : 電波新聞社
○ジョイスティック対応
○ステレオ対応
目次
ボスコニアン for X68000
※マニュアル抜粋
PACKAGE REPRODUCTION
敵要塞を全て破壊せよ。
オリジナル・ミュージックが加わって大迫力!
コンピュータボイスが発進命令を告げた!
セーションをまきおこしたゲームがありま
した。 それが『ボスコニアン』です。
ゲームの進行はとっても簡単。 8方向に
進む自機"ファイター"を操縦し、前後に発
射できる弾で敵機をなぎ倒し、 星座を連想
させるおしゃれな配置もある敵基地をすべ
て破壊すればラウンド・クリアです。
画面右には、ラウンド全体をカバーした
レーダー・スクリーンが表示され、自機の
位置と敵基地、 そして編隊飛行で来襲する
敵機を監視することができます。
さらに1981年当時としては、たいへんなイ
ンパクトのあったサンプリング・ボイスの英
語で現在の戦闘状況を知らせてくれます。
次々に飛来するミサイル、敷設された宇
宙機雷、油断のならない障害物である小惑
星、撃ち逃がすと一斉攻撃の指令を出すス
パイシップなど、 発進後は息もつかせぬシ
ューティング・ゲームの真只中へとプレイ
ヤーをいざなってくれます。
新たに作曲されたBGMなど、多少のア
レンジはあるものの、プレイしたことのあ
る方にも初めてプレイする方にも、 元祖ス
ペース・シューティング・ゲームの名を汚
さないスリルと興奮をお届けいたします。
氏が担当。7年ぶりの再発進となった。
星帯群の中での息詰まる戦闘シーン。
ル。全機を破壊するとボーナス点だ。
発射されるエッドール型ミサイルは手強い。
めば一発で破壊できる。壮快壮快!
っても基地を倒せる。得点も高くなる。
発売元:電波新聞社 東京都品川区東五反田1-11-15☎03(445)6111
DP-3205009
標準価格6,800円
『ボスコニアン』X68000版について
◆『ボスコニアン』概要
『ボスコニアン』(BOSCONIAN)はナムコより業務用基板として開発され1981年11月に稼働した8方向スクロール型シューティングゲーム。国内ではタカラm5(1982年発売)、MSX(1984年7月14日発売)、NEC PC-6001mkⅡ(1986年4月 電波新聞社)、SHARP X1シリーズ(1987年2月 電波新聞社)などに移植された。SHARP X68000版は1988年12月20日に電波新聞社(開発マイコンソフト)より発売、NEC PC-6001mkⅡ版の開発者であった 松島徹(Toru Matsushima)がプログラムを手掛けており、同時期に開発中だった『アフターバーナー』製作中に息抜きで作成されていたという逸話がある。
なお、X68000版は業務用と表記の違いがある。業務用では敵の基地という記載だが、X68000版では敵要塞と表現が変わっている。(文章内は基地で統一)自機の名称も、業務用ではスペースパトロール機だが、X68000版ではスペース・クルーザーに変更されている。
◆大幅なアレンジが行われた『ボスコニアン』X68000版
X68000版のアレンジとして、グラフィック面での大幅な多色化が挙げられる。グラフィックのアレンジには、松島徹に加えて土田康司(Koji Tsuchida a.k.a R-MA G-ROW, ?年1月24日-)が加わっている。またグラフィックの強化としてタイトル画面、各レベル発進シーン、エンディングの追加などが挙げられる。ただ、自機は反転機能を使っているためか、下と左を向いた時に陰影の方向がおかしくなるのはちょっぴり残念(気づく人はいないかもしれない)
『ボスコニアン』の特徴といえば前後のショットを行う自機だが、これにもアレンジが加えられている。パワーアップ(EXTRA CANNON - 前3WAY、後1WAYの4WAYショット)が一部のラウンド(ラウンド16, 18~20, 23, 27, 28, 30~32, 34, 36~48)で行われるようになった。なお、ROUND16だけはなぜか直後の支援がなく開始よりおよそ26秒後に EXTRA CANNON の使用が可能となる。
敵基地の配置もアレンジモードでは変更がある。これにはまず、業務用の『ボスコニアン』に「OLD VERSION」と「NEW VERSION」があることを語る必要がある。敵基地の配置の変更や追加があり、「OLD VERSION」が11パターンなのに対して、「NEW VERSION」が16パターンとなる。X68000版(アレンジモード)は業務用の「OLD VERSION」の11パターンを踏襲しつつ「NEW VERSION」から2パターンとオリジナル配置の4パターン(上図)を追加した合計17パターンで構成されている。
EXTENDEDに関しては全く事なる。業務用は20,000点、70,000点、以後70,000点ごとに1機追加されるが、X68000版は50,000点ごとに1機追加される。EXTENDEDの設定は移植された機種によって異なっておりMSX版では10,000点、30,000点のみ、PC-6001mkⅡ版は10,000点、以後50,000点ごと、X1シリーズ版では30,000点ごとに1機追加される。
ハイスコアの画面もアレンジされており、カラフルになってオーケストラヒットが鳴りまくるゴージャスな音楽で祝ってくれる。しかし、残念ながらこの直後にあるイニシャル登録を行えるネーミングシーンが削られている。理由があったのかは不明だが、点数の獲得方法がこれだけ凝ったゲームであるのにカットしてしまうのはいかがなものかと思うのだ。(m5、MSX、PC-6001mkⅡ、X1にも同様に存在しない)
ちなみに、推測だが…BGMの「BATTLE WAS GONE」は隠し画面のBGMとして用意されたのではなく、ネーミングか、デモ中に表示されるネーミングに鳴らされるために用意された曲だと思っている。
◆オリジナルと異なるオリジナル版
X68000版をプレイするとどうしてもアレンジモードが中心となる。しかし、業務用と同じ設定でプレイできるというオリジナルモードも搭載されている。ただし、完全移植ではなく、あくまでオマケ的な存在だ。敵基地配置は業務用「OLD VERSION」に準拠しているが、グラフィックは全てアレンジされたままである。他に異なる点として、EXTENDEDはX68000の設定そのままであり、50,000点ごとに1機追加となる。また、ROUND 99終了後に「GIVE UP」と表示されタイトル画面に戻るのはX68000のオリジナル仕様だ。完全移植にこだわってもいなかったことがこれらの点から色々わかる。
◆これぞX68000でプレイする価値、醍醐味だ
▲ ボスコニアンから続いたアレンジ要素を持つ、電波新聞社のオリジナルゲームシリーズ。
『ボスコニアン』の「オリジナル+α」という作りはオリジナルより上を行くX68000の業務用ゲームの移植における新たな方向性をプレイヤーに示した。『ボスコニアン』はX68000の持つグラフィックとサウンドを最大限に駆使し単なる移植で終わらせないという、この後の電波新聞社のスタイルを確立した魁であったといえるのではないだろうか。(その意味で後にシリーズ化するビデオゲームアンソロジーのシリーズは残念に思えた)業務用より雰囲気こそ変わったがオリジナルをリスペクトしつつ大幅に超えるアレンジ、より楽しめるゲーム性に仕上がっている点は非常に評価したい部分だ。
◆BGMもキレッキレで度肝を抜かれた
『ボスコニアン』のBGMはX68000の市販ゲームで初めてADPCMサンプリングとFM音源が同期演奏された作品だ。(まれに『ウルティマⅣ』という発言を見かけるが、こちらは12月21日発売で1日遅い)
サウンドドライバーは倉田佳彦(Yoshihiko Kurata, 1967年3月28日-)が作成している。倉田佳彦といえば有名所ではNEC PC-8801mkSR以降版の イース(日本ファルコム作品)のサブプログラマーで参加。また、富士通 FM-7/77版およびFM77AV専用版の『イース』の移植メインプログラマーを務めている。
『ボスコニアン』のBGMを作成したのは永田英哉(Hideya Nagata a.k.a Yu-You、?年9月29日-)と古代祐三(Yuzo Koshiro a.k.a YK02、1967年12月12日-)の2名で行われている。このメンバーでお気づきの人もいるだろう。かつて日本ファルコムで『イースⅡ』に関わっていたスタッフだ。倉田佳彦の名がスタッフクレジットに無いのは日本ファルコムに在籍中だったからかもしれない。(BANDIT設立時期が不明なので未確認)
ADPCMに関してはリズム音に加えて、オーケストラヒットが各音階で収録されていた。機材として、KORG M1(1988年5月発売 定価248,000円)、YAMAHA RX15(1984年発売 定価74,000円)、RX5(1986年発売 定価147,000円)が使用されている。BGMに使用されるADPCMはおよそ280キロバイト、ボイスなどを含めた効果音としておよそ220キロバイトを使用している。合わせて500キロバイトを超える容量であり、音に関してかなり贅沢な作りとなっている。
※「ボスコニアン」に使用されたADPCMファイルは当時としては質が高い上に汎用性のある音が収録されていた。そのためX68000での音楽作成愛好家の多い「MXDRV」(mdx)ユーザーの中には ボスコニアン の音源を利用した "bos.pdx" をスタンダードとして利用されるケースも見受けられた。なお、永田英哉作成のミュージックドライバー「NAGDRV」は "bos.pdn"をマイコン「BASICマガジン」上の投稿においてスタンダードとしていた。
▲ 独断と偏見に満ちたパソコンゲーム音楽ベスト5に入賞!
X68000でのゲーム音楽シーンを語る上で、この『ボスコニアン』を外すことができないのは間違いないだろう。前述したX68000初のADPCMサンプリングを音楽演奏のために使用した市販ゲームであることに加えて、両名の楽曲完成度の高さだ。ADPCMを使用した作品として『ボスコニアン』をスタンダードとしなければならなくなった後の作品はある意味で不幸ともいえる。
ゲーム音楽としてはベース部分が未だに評価され指標とされていると言っても過言ではない古代祐三の「BLAST POWER」は低音をガンガンに効かせて聞きたいし、六神合体ゴ(中略)も最高にカッコイイ。エモい。
全ての曲が名曲だ。その中でもADPCMサンプリングの存在感を最も表していると思うのは永田英哉の「RED ALERT」だ。たった40秒程しか無い短い曲だが、この曲のためだけに用意されたとも言えるシンバルの存在感とFM音源との違和感ない融合がとにかく凄くて素晴らしいのだ。
https://x.com/yuzokoshiro/status/418409369210863616(2014).
ストーリー
3038年、銀河系は宇宙海賊ボスコニアンの脅威にさらされていた。 敵軍の攻撃に対すべくギャラクシー・パトロールはハイパー・スペース・クルーザーを緊急開発しパイロットに他ならぬ君が選ばれたのだ。
操作方法
キーボードの場合
スペース
弾の発射
🔺 | 🔺 | 🔺 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
7 | 8 | 9 | ||||
🔺 | 4 | 6 | 🔺 | |||
1 | 2 | 3 | ||||
🔻 | 🔻 | 🔻 |
ジョイスティックの場合
🔺 | ||||
---|---|---|---|---|
🔺 | 🔺 | |||
🔺 | 🔺 | |||
🔻 | 🔻 | |||
🔻 |
トリガーは共に弾の発射に使用する。
HOW TO PLAY
画面中央のスペース・クルーザーを操作し、敵要塞を破壊していく。すべての敵要塞を破壊するとステージクリアとなる。要塞の破壊方法は以下の二通り。
要塞の砲台を6つとも破壊する。
要塞のコアを破壊する。
時々、敵機は5機一体のフォーメーション攻撃を仕掛けてくる。色の異なる隊長機を破壊すると残りの機体は逃げていく。50000点ごとに自機は1機ずつ増える。
敵ミサイルと敵機
ア イ ヒ
プルーア
エッドール
機 雷
小 惑 星
スパイ機
裏技の紹介
◆隠しメッセージ1
ゲーム中にESCでポーズをかけ、記号入力登録HELPキーを同時に押す。
メッセージと共にBGMが BATTLE WAS GONE に変わる。
◆隠しメッセージ2
1月24日(R-MA G-ROW(土田康司)誕生日)、3月14日(...NYAN!)、9月29日(永田英哉誕生日)、12月12日(古代祐三誕生日)か、午前2時~3時に起動する。
デモプレイのシーンで、メッセージが出現しBGMが BATTLE WAS GONE に変わる。午前2時~3時に起動した場合は、"YORU OSOKU MADE GOKURO-SAMA.." だけが表示される。
◆隠しドキュメント
ディスク内に KAIHATU.ED (かいはつ.ED part2)というドキュメントファイルが含まれている。スペースハリアー に対する辛辣な意見(キャラが小さい、影がない、なぜ15kHz?)が寄せられたのか、技術的な話や松島自身の移植に対する考えが掲載されている。
◆サンプリング・ボイスにエコーをかける
コード入力をONにする。
◆強制ステージクリア
QETUを同時押しする。
これで簡単にエンディングを簡単に拝むことができる。
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源+ADPCM)
内蔵音源
音源チップ:YAMAHA YM2151(OPM)+ OKI OKI MSM6258
01 GOOD MORNING (LOADING)
02 Title (Menu)
03 LITTLE WAVE (STAGE BGM A)
04 RED ALERT (STAGE BGM B)
05 GET "LADY" (LEVEL CLEAR)
06 BLAST POWER (STAGE BGM C)
07 FLASH FLASH FLASH (STAGE BGM D)
08 SPACE HIBABANGO (ENDING)
09 DUSK... (GAME OVER)
10 EXCELLENCE (HIGH SCORE)
11 BATTLE WAS GONE (HIDDEN DEMO)
12 ASTEROID MEMORY (DEMO)
合計時間 : 10:33
作曲 : 永田英哉, 古代祐三(06, 07, 12)
DISCOGRAPHY
スーパー忍&ワークス/古代祐三
発売日: 1989年12月21日
価格: 2,627円(税別)
商品番号: 25A2-53
販売元: アルファレコード
収録曲
01. OPENING
02. THE SHINOBI
03. TERRIBLE BEAT
04. ROUND CLEAR
05. SUNRISE BLVD
06. MAKE ME DANCE
07. LIKE A WIND
08. NINJA STEP
09. THE DARK CITY
10. RUN OR DIE!
11. CHINA TOWN
12. OVER THE BAY
13. LABYRINTH
14. THE NINJA MASTER
15. SILENCE NIGHT
16. MY LOVER
17. FAILURE
18. GAME OVER
19. BLAST POWER
20. FLASH FLASH FLASH
21. INNER WORLD
22. ASTEROID MEMORY
───Arranged Version───
23. FLASH FLASH FLASH
24. MAKE ME DANCE
25. CHINA TOWN
26. BLAST POWER
ナムコサウンドミュージアム from X68000
発売日: 2018年2月22日
価格: 6,800円(税別)
商品番号: SRIN-1168
販売元: SweepRecord
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制作秘話
六神・・ではなくX68ボスコニアンbgmのSBII版。私でなくて他の誰かが作成されたみたいです。なぜかディスクに入ってました。 https://t.co/19LOXKzZMl
— Yuzo Koshiro (@yuzokoshiro) January 1, 2014
敵基地配置(アレンジモード)
括弧内はどのバージョンから持ってきたものかを記載。"X68000 ORIGINAL" は完全なオリジナル。全17パターン(48ステージ)で構成されている。
敵基地配置(オリジナルモード)
業務用はROUND255まで続くが、X68000版は異なっておりROUND99で終了する。
エンディングムービー
■エンディングムービー