ロール・プレイング・ゲーム
エメラルド ドラゴン
対応機種 : NEC PC-8801mkⅡSR以降
メディア : 5inch 2D (6枚)
定価 : 8,800円 (税別)
発売日 : 1989年12月12日(発売予定1989年5月→6月→7月上旬→9月8日→9月下旬→10月中旬→11月10日から延期)
開発 : グローディア
販売元 : バショウ・ハウス
○PC88VA可
○サウンドボード2対応
SCREENSHOTS
PROMO WORD
冒 険 が 始 ま る 日 !
■旅の仲間がお待ちかねだっ!
聖地イシュ・バーンに突如として現れた魔王ガルシアの目的は何か? 魔王討伐を誓ったドラゴンの一族アトルシャンと謎の美女タムリンの前に立ちはだかる悪の総師オストラコン将軍。いったいイシュ・バーンに何が起こったのか? ドラゴンたちにかけられた呪いの正体とは?
本当の旅を実感させる200 mを超える広大なマップ上に展開される壮大なストーリー、それぞれに思惑を秘めた多数の味方キャラがおりなす重層的シナリオ、随所に散りばめられたビジュアルイベント群、そして人口知能採用のリアルタイムシミュレーションタイプの戦闘モードの興奮!
数々の先進スペックは、すべてがゲームの面白さのために! 構想3年、製作2年!、バショウ・ハウスが満を持して、すべてのゲームファンにお送りする超大作RPG! 冒険に旅立つ日は今日だ!
プロローグ
■聖地イシュ・バーン
イシュ・バーン。時空の隔たりの中でかつて存在していた、そして今も存在するとされる聖地。この物語はそのイシュ・バーンを舞台に起きたある戦いの記録である。
この物語よりはるか昔、イシュ・バーンにはおびただしい数のドラゴン達が住み着いていた。ドラゴンといっても、知能も高く、人間とは異なる言語を持ち、洗練された文化も持っている。表立った人間達との交渉はなかったが、広大なイシュ・バーンの中で平和に共存していた。人間を超える数々の能力に守られてイシュ・バーンには外敵が入ることもない。
イシュ・バーンが聖地とも呼ばれる所以であった。
■呪い
だが、どんなことにもいつか終わりが来るものである。何者かによってイシュ・バーン全土にかけられた強大な呪いにより、ドラゴン達がつぎつぎに倒れていったのだ。
長年住み慣れた土地を捨てるのは彼らにとって耐えがたいことであったが、このままでは全滅あるのみと悟ったドラゴン達は時空を超えた小島に移り住むことにした。ドラゴン小国の誕生である。
だが、最後まで運命に逆らってイシュ・バーンに留まる頑固者もいた。もちろんそのほとんどは死から逃れることはできなかったのだが……。
■難破船
それはこの物語の始まる16年前の夏。ドラゴン小国の岸辺にイシュ・バーンからたどり着いた難破船が打ち上げられた。
時空を超えてきた船にドラゴン達は驚いたが、かれらをもっと驚かせたのが朽ち果てたその船に生存者がいたことだった。長老達以外は人間の姿すら見たことのないドラゴン達ではあったが、そのまま放おっておくわけにもいかず、死者達を葬るため船内に入った時に見つけたものだ。
それは、小さなまだ赤ん坊の女の子であった。積み荷の樽に守られ船倉のなるべく高いところ、わずかな食料とともに置き去られたその赤ん坊は、驚くべき生命力と強運を持っていたというべきであろうか。
■タムリン
種族全体で見ても何十年に1人しか子供が生まれないドラゴン達にとって、それが人間であろうと子供は大事なものである。種族全体の宝物としてちょうど年頃の同じブルー・ドラゴンのアトルシャンと一緒に育てられることになった。
■別れ
タムリンとアトルシャンは人間とドラゴンといった隔たりを超えて本当の兄弟のようにして育っていった。
タムリンが16歳になった時のことだ。かねてよりタムリンの行く末を心配していた族長の白竜はタムリンを呼び付け、人間界に戻ることを勧めた。アトルシャンや他の親しくなったドラゴン達との別れを嫌がるタムリンに白竜はこう言った。
「タムリン、お前とアトルシャンは確かに兄弟のように育てられておる。みんなも姿形の違いを気にせずにお前を仲間と見なしておるようじゃ。ここで暮らしてもお前は十分に幸せに暮らしていけるじゃろう。
たが、タムリンよく聞け。お前は人間の娘じゃ。これは誰にも変えられん事実じゃ。人間の娘は人間の世界で生きて、結婚をし、子孫を育てるのが定めなのじゃ。それが人間としての生まれたお前の果たすべき義務なのじゃ。そうすることが、タムリン、お前の本当の幸せなのじゃ……。」
白龍に説得されたタムリンは長老の使うある種の魔法でイシュ・バーンに帰されることになった。アトルシャンに渡された角笛を手にして……。
■戦乱
赤ん坊の頃に暮らしていたとはいえ全く記憶のない人間の世界。だが、タムリンの目に写ったイシュ・バーンは「聖地」という名からは程遠い世界だった。どこからともなく地上に降り立った魔王ガルシアの軍勢がイシュ・バーン最南端のエルバードをまさに制圧しようとしているところだったのだ。数あるエルバード軍の砦もすでにサダ隊長が守る砦の他は、すべてが魔軍の手に陥っていた。
窮地に立ったエルバード軍はしかし全軍による反攻に出ようとしていた。誰に教えられるでもなく、自分の使命を感じとったタムリンが祈りの丘でアトルシャンを呼ぶために角笛を呼き鳴らしたのは、まさにそのころであった……。
エメラルドドラゴンについて
グローディアが発売延期を重ね、サバッシュのおよそ1年後に発売した作品。それが、このエメラルド ドラゴン(以下エメドラ)だった。当時はグローディア開発の作品を販売は別会社が行っていた。サバッシュは小学館のポプコムソフト、そしてオリジナルのPC-8801版エメドラはバショウハウスが行っている。
ゲームシステムとしてはサバッシュを基幹としたものだが、知名度はエメドラが遙か上を行った。その理由は、やはりサバッシュの発売元がパソコン雑誌「ポプコム」の出版社である小学館であることが多少なりとも影響していたのだろう。他のパソコンゲーム雑誌には大きく掲載しにくい状況になっていたと思われる。
このエメドラは、グローディアの社名を広めた作品でもある。パソコンにはPC-9801、MSX2、X68000、FM TOWNSとほぼ移植され、家庭用ゲーム機にも幅広く移植された。ゲーム性は当然として、ポプコムから定評があった木村明広氏の描くキャラクター、音楽には日本テレネットから定評のあった恋瀬信人氏をスタッフとして迎え入れており完成度が高かった。加えて、シナリオは後々ブレイクする飯淳氏による明確な悪を討つというシナリオ。友情や死別などの感情を揺さぶる場面もビジュアルシーンで3人の実力が発揮されており音・映像共に人気を博したと思われる。当時のゲームにおけるビジュアルシーンは必要性のないものも多かったのだが、エメドラのそれはビジュアルシーンの度に盛り上がった。それ以後のグローディア作品は良質であるのにマイナー化が進んだのは、やはり噛み合わせが旨く行かなかったからなのかもしれない。
戦闘シーンは独特で、一部では評判の悪いAIである自動化がサバッシュより用いられている。当然手動でも操作(主人公のみ)できるのだが、自動は放っておけば勝手に戦闘を最後まで進ませてくれるので圧倒的に楽。不平不満はあっても最後までお世話になることだろう。
マップに関してはサバッシュに比べれば丁度よいくらいに縮小されたが、それでも広めだ。そんなマップが2Dのシステム・ディスクと合わせて2枚に収まっているのだから当時のレベルとしてはかなりなものだった。
音楽に関してはサウンドボードⅡに対応。派手さは無いのだが、元の設計がこのPC-8801を基準として作られているので、後発のX68000版よりこちらのほうが洗練されているように感じる。オープニングの音楽が特にお勧めでウルフ・チームの様な技術力という分野を強烈に残すものではなく、きっちり音楽だけでエメドラの世界を掴む要素が備わっている。8分間にわたるオープニングの音楽を聴くだけでストーリーが、そしてイシュ・バーンの世界が全て頭の中に蘇るのだ。
当時のゲーム各所で聞くことのあった佐藤天平氏の作品も含まれている。砦で使われる「名誉挽回(砦/城1)」などは聞いて一発で理解できるだろう。他に関わっている曲で確定しているのは
「活気ある町(ショップ2)」
「大いなる島(大カシャ島, 小カシャ島)」
「静寂に包まれる森(ダードワの森)」の合計4曲であり、エメドラ・サウンドの顔となる殆どの曲は恋瀬信人氏の作品となる。
裏技の紹介
【隠しメッセージ】
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源+SSG+リズム音源)
サウンドボードⅡ
音源チップ:YAMAHA YM2608(OPNA)
01 プロローグ
-遙かなる昔/天変地異/運命の出会い/平和なる日々/
独り立ちへの決意/戦いへの序章-
02 未知なる旅 [フィールド]
03 涙の再会 [イベント1]
04 キャンプを囲んで [イベント2]
05 旅の準備 [ショップ1]
06 王者の道 [ダンジョン1]
07 名誉挽回 [砦/城1]
08 休息 [会話1]
09 活気ある町 [ショップ2]
10 漆黒の洞窟 [ダンジョン2]
11 シルバードラゴン [イベント3]
12 闘志 [戦闘1]
13 静寂に包まれる森 [ダードワの森]
14 形勢不利 [イベント4]
15 永遠の別れ [会話2]
16 神々の黄昏 [砦/城2]
17 連戦 [戦闘2]
18 大いなる島 [大カシャ島,小カシャ島]
19 ひとときの休息[イベント5]
20 哀愁の告白[イベント6]
21 最愛たる人[イベント7]
22 激闘へのいざない[イベント8]
23 最終決戦場 [ホルスの要塞]
24 邪悪なるものの復活[イベント9]
25 最終決戦 [ボス戦闘]
26 新たなる旅立ち [エンディング]
合計時間 : 39:04
作曲 : 恋瀬信人(別名義 岡村宏美), 佐藤天平
DISCOGRAPHY
グローディアMUSIC VOL.1
エメラルドドラゴン全曲集
発売日: 1988年12月21日
価格: 2,400円
商品番号: PSCX-1044
販売元: データムポリスター
収録曲
01 オープニング 序曲
02 オープニング 天変地異
03 オープニング 回想 1
04 オープニング 回想 2
05 オープニング 永久なるもの
06 オープニング メインテーマ
07 城内
08 冒険開始
09 洞窟
10 試練
11 ショップ 1
12 ショップ 2
13 キャンドル
14 苦悩
15 アクティブ
16 ショップ 3
17 再開 (エンディング)
18 形勢不利
19 ピンチ
20 戦いの後に
21 ロック
22 街 1
23 街 2
24 黄昏
25 戦闘 1
26 戦闘 2
27 戦闘 3
28 エンディング
当時の広告
エメラルド ドラゴン サウンドボードII(OPNA)版 : Emerald Dragon. PC-8801 (PC-98実機/P88SR)
エンディングムービー
■エンディングムービー

PC-8801 SRソフト
PC-9801 5インチソフト
PC-9801 3.5インチソフト
X68 5インチソフト
MSX2/MSX2+ 3.5インチソフト
FMTソフト
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アニメ系CD
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ゲーム攻略本
スーパーファミコンソフト
攻略本PC
ライトノベル(文庫)
コンプティーク
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エメラルドドラゴン全曲集
「エメラルドドラゴン」全曲集
エメラルドドラゴン完全ガイドブック (パソコンゲームプレイングガイドシリーズ) 単行本 - 1990/11/1
エメラルド・ドラゴンガイドブック 単行本 - 1991/9/1
エメラルドドラゴン4コマギャグbomb! (Dengeki comics EX) コミック - 1995/8/1
Pure white 大型本 - 1996/5/1
エメラルドドラゴン―もう1人のアトルシャン (Dengeki comics EX) コミック - 1995/12/1
エメラルドドラゴン〈上〉 (電撃文庫) 文庫 - 1994/9/1
エメラルドドラゴン 下 (電撃文庫 と 2-2) 文庫 - 1994/12/1
エメラルドドラゴン―竜を呼ぶ少女 (電撃文庫) 文庫 - 1995/11/1
電撃CD-ROMandBOOK(1) エメラルドドラゴン (電撃ムックシリーズ) 単行本 - 1993/12/13
エメラルドドラゴン 【PCエンジン】
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