アークス・オデッセイ
対応機種 :
メディア : 5inch 2HD (2枚)
定価 : 8,800円 (税別)
発売日 : 1991年6月29日(発売予定6月14日から延期)
販売元 : ウルフ・チーム
○ ジョイスティック対応
○ ADPCM対応
○ MIDI対応 ROLAND MT-32/CM-32L/CM-64
(要CZ-6BMI純正MIDIボード)
GALLERY
PROMO WORD
そして、ふたたび、
アルカサスから………。
この地に平和をもたらした光の魔剣"レアティの力"が、
何者かの手によって盗み出された。
世の厄災を恐れ、王は邪悪な神殿"神の泣く穴"へと戦士を送る。
しかし、誰一人として帰ってくる者はいなかった。
やがて、王の前に4人の騎士が現れる。
剣と炎の魔法を自在に操る"ジェダ・チャフ"、
チェーンソードと風の魔法を使う"エリン・ガーシュナ"、
ロングボウと光の魔法を極めた"ディアナ・フィレリア"、
杖と禁断の神の魔法を手操る"ヴィド・シア"。
まさに、光の勇者の再来であった。
伝説はふたたび巡る。血の満月まであとわずか……。
『白熱のツインバトル』友好か、敵対か、覇を競う2人同時プレイ。
『アクションRPG』選べるキャラ4タイプ、個性あふれるダイナミック・アクション。
『クォータービュー』立体感あふれる壮大なマップを実現。
『NPC支援システム』パーティーを組んで、強大な敵をアタック!
バックボーン
血の満月の夜
この地"アルカサス"には、遙かなる昔訪れた、破滅と希望の伝説がある。
強大な悪魔カストミラと、光を操る魔女レアティの戦いの伝説…。
魔女レアティの勝利はアルカサスに光をもたらし、彼女が残した一本の剣は、退廃した人々の心を希望で満たしたと伝えられる。
その剣は"レアティの力"と呼ばれ、永い間、多くの民に信仰されていった。
そして時は流れ、その伝説が神話と化した時代……。
今再び、カストミラ復活の為に動き出す者がいた。
この世の破滅、強き者が全てを牛耳る混沌とした世界を望むカストミラの信者達である。
彼等は彼等が神とあがめる"カストミラ"復活の為、その力を抑える邪魔な存在、" レアティの力"をアルカサスの王の手より盗み出す。
レアティの残留魔力封印の為に……。
ことの重大さに王は慌て、この先おこるであろう災厄に恐怖した。
伝説の再来に。
王はアルカサスに伝令を走らせ、"カストミラ"の¥従者が根城とする"神の泣く穴"へ挑む勇者を募った。
かけられた多額の賞金に、多くの者がつられ、そして魔の穴へ挑んだが、誰一人として帰ってくる者はいなかった。
やがて、剣を盗まれた7日後……王の前に2人の勇者が現れた。彼らの目的は賞金でも、名声でもなかった。
王は、彼らに伝説の魔女" レアティ"の姿を見た……。
"高き山の頂きに邪悪の力でそびえし神殿の現れん時、神は力を失い、再び退廃と混迷の時代訪れん。その時、世は闇の夜が覆い、月は血の涙を流すであろう"
アルカサスに伝わる予言にある、浮遊神殿が姿を見せた時……、"カストミラ"の魔力が強まる一千年に一度の"血の満月"の夜となる。
その時まで、わずか半日。
果たして、"レアティの力"の奪還はなるのか?
邪悪なる神の復活を阻止できるのだろうか?
闇の伝説が一千年の眠りから覚める時、一本の剣を巡り、新たなる英雄伝説がその幕を開いた……!!
各キャラクターの特徴

ジェダ・チャフ
"ティアマットの剣"を有す。剣はその鋭い切れ味ゆえ真空波を繰り出す。ジェダはその真空波を駆使して、敵を切断する。後はまた、魔法にも精通した知識を持っており、炎系列の魔法を使用できる。その聖なる炎を利用した、"ヒアームの呪"は、自らの防御力を高める。
城の異変に気付き、そして不吉な予感を感じたジェダが、剣座室で見たものは…、見張りの死体と、"レアティの力"を持った不気味な風体の男だった。ジェダは剣を抜き、身構えたが、気付いた時すでに男の姿はそこになく、後には主のいない剣座と不気味な笑い声が響くだけだった。自分がいながらにして、"レアティの力"を奪われた…。騎士として責任を感じたジェダは、責任を義務へと変え闘いを決意する!!

エリン・ガーシュナー
武器の中でも最も使い難いチェーンソードを駆使する。その威力は、鋼の如き鎧をも貫く。
魔法の知識を持たぬ彼女は、風の精霊の力を秘めた"シルフのブレスレット"を使用し、かろうじて風系列の魔法を使用する。
また、シルフの風により毒の浄化を可能とする。
放浪の騎士エリン・ガーシュナーがたまたま立ち寄った村で出会った少年。宿屋の主人でさえ語りかけるのをためらうエリンに、少年は旅の、そして彼女の武勇伝を聞きたがる。その明るさと無邪気さに、エリンは心を開き、少年の望む話を聞かせてやった…。だが…、その村をカストミラの信者による略奪の為の殺戮が襲った時、少年はエリンの腕の中で息絶える。エリンの瞳から、一筋の涙が頬を伝う…。…その時誓った復讐のため、彼女は闘いの決意を固めた!!

ディアナ・フィレリア
ロングボゥを使用し、遠方の敵を狙撃する。また矢の跳ね返りを利用して、死角の敵に打撃を与える技術を持つ。信仰深き彼女は、レアティを神とす光の教えを受けており、ライトニング系の魔法を使用する。その光の力を使った"ライトヒーリング"は傷ついた体を瞬時に癒す。
レアティの力が奪われたという話は、それを信仰の象徴とするディアナ率いるエルフの村に、その日の内に広まった。ディアナは猛者を率いて、剣を奪還すべくカストミラの信者たちの根城の"神の泣く穴"へ挑むが、あまりの力の差は、無惨な敗北を迎える。仲間の身を呈した援護にかろうじて命を救われたディアナだったが…。仲間の敵討ちと、一族の誇りをかけ、ディアナは闘いを再度決意する…。

ヴィド・シア
邪神の力を借りることで、ウィスプを思いのままに操る。その力は強力で、いかなる強大な魔物も震え上がるという。また、彼の使用する召還系の魔法は最強を誇る。
自らの持つ魔力の放出は、敵にかけられた魔法の封印を無効にする。
すれ違った男の手に、ヴィドはその男に似合わぬ物をみとめた。それは、魔学者ならば知らぬ者はない。…「レアティの力」。ヴィドは、その気配から男を魔物と見破り闘いを挑む。だが、結果はあまりの魔力の差による敗北に過ぎなかった。邪神を召還することにより辛うじて命を取り留めたヴィドではあったが、彼の瞳は屈辱と決意に燃えていた。敗北…それはこのプライド高き老魔学者を闘いへと赴かせる理由として充分であった。

フレイア・アシナイエ(♀ 21歳)
代々の邪教狩人の血筋に生まれ、幼いころより光の魔導士として教育されてきた。
高名な邪教狩人だった父に憧れ、母親のきびしい反対をうけながらも、それを押し切り邪教狩人の道を選ぶ。彼女が放つ光の魔法は、いかなる強力な邪神とて、3歩は後ずさりといわれる。
私はフレイア・アシナイエ。
お陰で助かりました。有難うございます。
未だ未熟ではありますが、私とて邪教狩人の端くれ。邪悪な力を討つ闘いの共をさせていただきたい。つれていっていただけませんか?

カウデガ・イハーグ(♂ 36歳)
もとはアルカサス王国の騎士だったが、覚えのない罪で裁かれ国を追放される。
11年前に賞金稼ぎとなり、その後、知り合った相棒と" デスロード"と呼ばれるようになるチームを組む。振り回す斧は世の中に存在する全ての悪党はおろか、魔物すら震え上がらせる。
ふぅ、助かったゼ!
俺の名は賞金稼ぎのカウデガ・イハーグ。おかげで助かった。ありがとよ!
急がねば俺の相棒が"いけにえ"にされちまう。早く助けてやらねば・・・
そうだ、あんた手伝ってくれねぇか?
そいつはありがてぇ!ま、よろしく頼まぁ!!

カーディル・ヘレン(26歳)
もともとはある国の貴族だったが、やたら気取った生活に嫌気がさし家を飛び出した。その後、自分の力で大金を得る事を夢見て盗賊になる。同業者間では"美貌の女豹"として有名。薬学に精通しており、延焼する液体で内部を満たしたナイフで身を守っている。
危うく"いけにえ"にされる所だったわ。
私はカーディル・ヘレン。あなた、なかなか美人ね。・・・私程じゃないけど。
ま、そんな事はどうでもいか。
ねぇ、ここにかけられた賞金の額は知っているわよね。どう、賞金は山分けという事で、私と組まない?
アークスオデッセイについて

アークスシリーズ初のクォータービューアクションロールプレイングゲーム。企画段階では "Quarter Gauntlet(クォーター ガントレット)" という名だったもの。
メガドライブ版が1991年6月14日、およそ半月後にこのX68000版が発売となった。2年後にはスーパーファミコンにサミーから アークス・スピリッツ というタイトルで移植されている。X68000版のみディスク保存が行える他、エンディングの演出に僅かながらビジュアルシーンが導入されている。
このアークスオデッセイがX68000市場に投じたウルフチーム晩年の一作(最後はNIKO2)だった。
意外に話題性もなくポッと出のこの作品を知ったのは作品紹介の記事ではなく、「いのまたむつみ」の描いたパッケージの絵をメインにした広告だった。広告には2画面ほどのクォータービュー写真。ウリ文句も殆どなく、ゲーム内容にも全く触れない広告にどういうゲームかさっぱり理解できなかった記憶がある。
アークスオデッセイのディスク枚数を見たときには驚いた。2枚組…。
今までしばらくは3枚以上で、常にオープニングに拘りディスクの1枚はオープニングとして必ず使用していた。しかし、X68000だけに力を入れる予算がなかったのか、寂しいオープニングからタイトル画面への移行。良くも悪くも話題性のなくなったメーカー。それだけでウルフチームへの魅力は半減したとも言えるだろう。また、パッケージデザインと、実際のゲームのキャラクターデザインが違うのはいのまたむつみさんのパッケージ作品に多いのは気のせいだろうか。ゲームのマニュアルで使用されているキャラクターは山根和俊さん。共に有名だが、統一してほしい。

ゲームはまず4人のキャラクターの中から選択することから始まる。キャラクターによって、オープニングとエンディングの一部のグラフィックが変わる。しかし、最も大きな違いは攻撃方法が異なること、飛距離とパワーである。このゲームは敵が画面の端から端まで飛ぶ飛び道具を使用するために接近戦が意外に不利。キャラクターによってゲームの難易度を変えているようなものと考えればいい。ちなみにディアナを選択するのが最も安易にゲームを進められると思われる。ディアナならば画面の端まで攻撃が届くのだ。また、壁に反射させる間接的な攻撃が使えるため、安全地帯に隠れたまま攻撃ということが可能になるからである。ただし他のキャラクターに比べて攻撃力が圧倒的に弱いので注意!
ゲームのルールは割と単純で、体力がなくなればゲームオーバーだ。そうなる前に数々の謎を解いてステージクリアを目指すのだ。
攻撃ボタンを連射で攻撃だ。攻撃は数段階にパワーアップ可能で、ボスキャラを倒したときに出るアイテム「力の宝玉」が赤いときに取ればいい。ちなみに青のときに取れば体力ゲージが1つ増えるが10,000点毎に1つ増えるので、ねばり強く点稼ぎを狙っても構わない。ただしパワーアップにも、ライフゲージにも上限はあるので、バランス良く取らないと、数少ないアイテムを取ってもなんの変化もない場合があるので注意が必要だ。

攻撃ボタンを押しっぱなしで防御。防御は、敵の飛び道具や弾を防御できるが、当たり所が悪いとダメージを受ける。その角度がいまいち分かりづらく、やや詰めの甘さを感じさせる。しかしながら、攻略には意外に欠かせない。旨く使わなければクリアは難しい。
そして、アイテム使用ボタンがもう1方に割り当てられている。体力回復などのタイミングに使うが使用頻度は少ない。アイテム選択はESCキーで画面を出し選択。ルールは簡単だが、難易度はかなり高い。その理由はコンティニュー時にステージの最初まで戻されることだ。また、体力の回復がアイテムを命の水を取得したとき、また体力回復アイテムを使ったときに限られるので、ボス戦を考えるとノーダメージに近い状況で望む必要がある。ザコキャラの出す弾はかなり早く、ほぼ自分の移動スピードと同じ為、避けるのも結構苦労する。また、ボスが非常にバラエティに富んだ攻撃方法で、ゴリ押しが効かない。何らかの攻略法を考える必要があるので、1回目のクリアが厳しい。噂では2人プレイならば防御をさせて、片方が攻撃で楽ができるというが、それはそれ、これはこれである。

このゲームの難点は上記に述べた点くらいで、難易度を考えなければかなり面白いゲームに仕上がっている。ステージ毎のフラグ立ては面倒ではないし、そこそこ考える部分もあってメリハリが利いている。また、ボスは前述したとおり、ボス毎に違う攻撃方法と特殊な動きなので、攻略法を考えて実践するという方法を何度も行う。そして、それが旨くツボにはまったときに最高の充実感を得られる。その緊張感は他のゲームでも味わえ無いほど旨くできている。が、大概は安全地帯を確立して、そこから攻撃なので、安全地帯を探し出す攻略に近いのも事実だが。
ゲーム内容がウルフチームらしくないのはビジュアルシーンがないこと。スタートしてからエンディングまでビジュアルシーンが一切ない。また、エンディングもそれなりの終わり方で、開始時のオープニングをキャラクター別で作成していたのに対し、エンディングはほぼ共通で、あれあれ?と思っているまま終わってしまう。アーケードゲームに近い感覚と思えば全然そういうものだが、やはりウルフチームらしさが欲しかった。ゲームとしてよくできてる点はウルフチームらしくなくていいが…。

音楽に関しては、オープニングとエンディングを除いてそ印象に残らなかった。理由は実は明確で、音楽が聞こえないほどゲームに集中しなければクリアが難しかったからだ。(のめり込んでしまったとも言える)
改めて聞き直すと、FM音原版の方が角が立っていていい気もする。ウルフチーム作品のMIDI版はソルフィースまで盛り上がってきて、引き続きCM-64対応かと思いきやMT-32のみの対応になってしまった。音色はグラナダから変更はないことが幸い?してウルフチームのカラーを出すことに成功している。知らない人がランダムに聞いたなら確実に同じゲームの曲と思うだろう。ファンタジー物なら変化させてもいいと思うが、ゲーム内容に合わせたためか暗い曲が多い。
お気に入りは、最終ボスカストミラ1(ミュージックモード MUSIC 27)のBGM。変化があってノリがいいのはこの曲くらいか。イメージ的にも、こういうゲームにあっている。一応収録してみたが、この曲のMIDI版では2ループ目からドラムパターンがやや違うがミスだろうか?。
未使用曲が1曲含まれているが、スーパーファミコン版のアークススピリッツではこの未使用曲がエンディング曲となっている。
TRACK LIST
01 オープニング
02 メンバーセレクト
03 スタートビジュアルシーン
04 ステージスタート
05 第1章 神のいない神殿 BGM1, 第5章 降魔BGM
06 第1章 神のいない神殿 BGM2
07 第1章 神のいない神殿 BGM3
08 第2章 美しき魔獣 BGM1
09 第2章 美しき魔獣 BGM2
10 第3章 悪魔の儀式 BGM1
11 第3章 悪魔の儀式 BGM2
12 ボスシーン
13 第4章 邪悪の炎 BGM
14 第6章 魔の従者 BGM1
15 第6章 魔の従者 BGM2
16 第6章 魔の従者 BGM3
17 第6章 魔の従者 BGM4
18 第7章 醜き邪城 BGM1
19 第7章 醜き邪城 BGM2
20 第7章 醜き邪城 ボス
21 第8章 血の満月 BGM1
22 第8章 血の満月 BGM2
23 第8章 血の満月 カストミラ
24 第8章 血の満月 カストミラ変身
25 ステージクリア
26 宝箱
27 ゲームオーバー
28 コンティニュー?
29 エンディングビジュアルシーン
30 スタッフロール
31 パスワード
32 未使用曲1
曲名は私が勝手に付けたもので正式なものではない。
合計時間 : 46:03
作曲者 : 桜庭統
当時の広告
X68000 [CM-64] アークス オデッセイ
/ Arcus Odyssey - Full Game
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