
ディーヴァ 【STORY4●アスラの血流】 for MSX
作品名 : ディーヴァ 【STORY4●アスラの血流】
販売 : T&E SOFT
対応機種 :
メディア : ROMカートリッジ(2Mbit ROM)
サウンドチップ : GI AY-3-8910
サウンド性能 : PSGx3
定価 : 6,800円
発売日 : 1987年4月末
○要RAM 16KB以上
○要パソコン用データレコーダ
GALLERY
PROMO WORD
パスワードによる全機種完全データ互換を実現!!
ACTIVE SIMULATION WARとは
★シミュレーションウォーゲームをアクション化した、ニュータイプのゲーム。
★2人での同時プレイが可能。
★ストーリーが宇宙を舞台として7つのストーリーから成り、それぞれが7機種に割り当てられ、ディーヴァという一つの大きなストーリーを形造っている。そのため、各機種のゲーム内容(画面を含む)も部分的に異なり、各機種の特徴を十分生かした*1ものとなっています。
★パスワードによる機種間の完全データ互換を実現(ファミコンを含む)。これにより、自分の戦力をパスワードの形で持ち出して別の機種に入り込み、2人同時プレイが可能です。
★アドベンチャーゲームの要素を持ち、何度もゲームをするうちにストーリーの全ぼうが明らかになってきます。
▲戦略シーン
画面左側の星系図と情報を見て作戦を立てて、画面右側で生産・政策・艦隊戦・惑星戦等の命令を実行します。左下は情報表示とデータセーブのコマンドで、右上は年月表示です。
▲艦隊戦シーン
画面左が自軍の艦隊、右が敵艦隊です。自軍の艦の配置を終ると、敵艦をコンピュータが配置して戦闘が始まります。左上は各艦の防衛力表示です。
▼惑星上リアルタイムシーン
惑星上空に着くと、まず援護爆撃と補給エネルギーの投下位置を決めます。
この判断を誤ると、地上に降下した時苦戦します。地上に降りたらドライビングアーマーを操り、バルカン砲で敵防衛軍を撃破します。
惑星戦30!それぞれの異なる30シーンで、その上、ウォーデータ(パスワード)を持って他機種(他の星域)へ行けば、使用武器も背景も全く異なるシーンでの2人プレイが楽しめます。
つまり、7機種・200の惑星上リアルタイムシーンが君のものになるのです。
MSXの特徴
★2メガビット大容量ROMの使用により、他のパソコン版と同等の内容を実現。
★フル画面高速スクロール。
★多彩なB.G.M.
★ゲームデータをカセットテープにセーブ。
ストーリー

■ラトナサンバ
”ラトナ・サンバ”は、”アモーガ・シッディ”率いる艦隊のエースパイロットであった。艦隊は、惑星アルジェナの消失の鍵を握るといわれる女”ラティー”を追い詰めていた。
ラトナの操る高速艇は、ラティの機の可変ウィングを、OMブラスターの照準に捕らえていた。ファイヤートリガーに親指をかけた瞬間、突然後方から同じOMブラスターがラトナの艇を撃ち抜いた。そのOMブラスターは、ラトナの士官候補生時代からの親友”ラーヴァナ”の機から放たれていた。コントロールノズルを破壊され、不規則な回転を続ける高速艇のコックピットから、ラトナは視界から遠ざかってゆくラーヴァナとラティーの機を呆然と見詰めていた。
傷つきながらも、ラトナは無事に帰還を果たすが、かつての親友に裏切られたことに苦悩し、その真相究明を決意するラトナは艦長アモーガに、ラーヴァナを追う許可を求めるが、アモーガは当然のごとくそれを拒否した。しかし、度重なるラトナの要求にアモーガは根負けし、ラトナに最小構成の艦隊を与えた。そして、別れぎわにラトナに言った。
「おまえには言ってなかったが、ラーヴァナの死んだ親父は、どうもリュカーン教の教祖だったらしい。今回のやつの行為もそれと関係あるかもしれんな………。」
「惑星トラントランへ行ってみたらどうだ。確信はもてんが、あそこにはリュカーン教の総本山があるらしい。」
ラトナは無事に戻ることを約束し、惑星トラントランを目指した……………
惑星トラントランの成層圏には、巨大な人工有機体”ヴリトラ”が生息していた。黒竜を思わせるその巨獣の前に、ラトナの小さな艦隊などひとたまりもなかった。艦が砕け散る寸前、ラトナはパワースーツをまとい、決死のダイビングを試みた。戦闘用のパワースーツといえども、大気圏に突入するには、その惑星の大気密度と重力に賭けるしかなかった。ラトナは炎の塊りとなって、地上へ降りていった……………
気がつくと、パワースーツは総ての機能を停止していた。全身に骨がきしむような苦痛を覚えながらも、ラトナの体が無傷であることを確認できた。ラトナが、黒焦げになったパワースーツを脱ぎ捨てると、目の前にはかつての親友ラーヴァナがたたずんでいた。ラーヴァナは、手にしたOMブラスターをラトナに向け、そして言った。
「ラトナ………どうして来たんだ。おまえが来なけりゃ、おれはおまえを殺さずにすんだのに。」
「どうしてなんだ、おれには訳がわからん。訳を話せっ!!訳を。訳もわからず殺されたんじゃ、死んでも死にきれん。」
ラトナは叫んだ。
「本当にすまないと思っている。しかし、これは避けようのない宿命なんだ。」
ラーヴァナは、OMブラスターの銃口をおろし、話し始めた。
「おれの一族には、アスラの血が流れている。それを知ったのはほんんお数年前………姉のラティから聞いた。そう………おまえたちが追い続けている、ラティーだ。」
「もっとも、それ以前からおれの体に異常のあることは、うすうす感じてはいたが。」
「アスラ?、アスラって、あのリュカーン教の崇める神か。」
ラトナには、ラーヴァナの言葉が理解できなかった。
「ああ、そうだ。しかし神なんていうもんじゃあ………」
言葉の途中で、突然ラーヴァナの体は赤く染まり、再びラトナに向けられたOMブラスターは、小刻みに震えていた。
「ラトナ、撃てっ、撃ってくれ!!。はやくっ!!」
ラトナは、OMブラスターをホルダーから抜いたものの、それを親友に向けることはできなかった。
「ばかやろー!!早く撃てっ。おれはもう、おまえの親友なんかじゃねえ。」
ラーヴァナは、自らの体を必死におさえるかのように叫んだ。
ラトナは目にいっぱいの涙を浮かべ、そしてOMブラスターを放った…………
自らの手によって親友の命を絶ったラトナは、リュカーン教の秘密を暴くべく、その総本山へ侵入を試みるが、何の手掛かりも得ぬまま囚われの身となってしまう。ラトナはアスラのいけにえとして、祭壇に祭られることになるが、その祭壇に運ばれる途中、幾度となくナーサティア双惑星という言葉を耳にした。
そして、いけにえの儀式が始まり、ラトナの命が絶たれる寸前、時を同じくして侵入を果たした”ルシャナ・パティー”という男に救われる。

■ルシャナ・パティー
ストーリー1 ヴリトラの炎 for NEC PC-8801mkⅡ SR
辺境星系スートリの司政官。ルシャナ・パティーは、シヴァ・ルドラの操る惑星破壊を目的とした巨大人工有機体「ヴリトラ」の攻撃を受け、婚約者ラーナと惑星ペレナスを失う。クリシュナ・シャークの力を借りて、シヴァ・ルドラとヴリトラへの復讐を誓う。
ルシャナは人工有機体ヴリトラを追って、この惑星トラントランに来ていた。ヴリトラを撃破したルシャナは、このリュカーン教の儀式に潜りこみ、教祖として儀式を取り仕切るシヴァ・ルドラの姿を目撃した。しかし、ラトナを救出する間に、シヴァ・ルドラの姿を見失ってしまう。
上空に待機していたルシャナの艦隊に戻った二人は、シヴァ・ルドラを、そしてリュカーン教の秘密を求めて、ナーサティア双惑星へ向かった。
ディーヴァについて

パソコンの所有が学校の1クラスに一人か二人程度の時代、パソコンの種類は10種類以上もあり、かつ互換性は殆ど無い状態だった。互換性がないということはメーカー側は基本部分を除いてはその機種毎にゲームを開発・移植せねばならなかった。その逆手の部分を旨く取ったのがディーヴァだった。まず、機種毎に主人公を変更。主人公には共通の敵シヴァ・ルドラが存在。同じ銀河の中でそれぞれのキャラクターがシヴァ・ルドラに向かうという設定になっていた。また、星系外へ移動することによりパスワードが発行され、このパスワードにより他機種へ移動できた。
問題はパソコンを持っている人が余りにもいない上に同じゲームを所有するという率が相当な低かったことだろう。お互いのデータをやりとりする環境がユーザー側に提供できていなかったのが問題だった。
後の問題は、ゲーム内容の基本部分が殆ど変わらないこと。つまり、キャラクターを用意したにも関わらず、マニュアルに記載されている設定以上のストーリーがゲーム上で展開されないのだ。

そんな中で出た1つのメディア展開がコミック化だった。ディーヴァデータブックという細かい書籍もあったが、ゲームコミックという形でキャラクターごとのストーリーが最後までキッチリ展開されている。難点はゲームブックということと、絵柄が全て違うこと。ストーリーはオリジナル要素が入ってはいるが、与えられたデータに関しては忠実に描かれていた。
MSX版はMSX2より数ヶ月遅れて発売。2Mビットの容量をもつカートリッジであったが容量がかなり余っていたのか、次回作になる「スーパーレイドック」のデモが収録されていた。MSXで発売されるにあたり8色中8色表示という縛りがありながらもグラフィックは健闘している。アクションシーンでは単色になる欠点があるもののスプライトを用いてスムーズな動きを実現していた。
難点があるとすれば、データの保存方式だろう。バックアップ用SRAMの登場にはもう少し待つ必要があったので、データレコーダが必要となった。ところが、MSXはROMを中心としてソフトウェアを供給していたのでデータレコーダの普及率は低かったのだ。一般用のカセットデッキを代用することもできたが、ケーブルは必要であり、ディーヴァだけのためという理由ではハードルを上げてしまう要因となった。
とにかく、キャラクターや設定が前歩きしすぎた。私もゲームよりその設定をかなり気に入った口で、出ていたカンペンや下敷きを集めたりもした。CDとかも早々に購入しよく聞いていた記憶がある。
音楽に関しては浅倉大介氏を使っての音楽作りとなっている。PSG3音と考えれば、頑張っているのではないだろうか。オープニングとエンディングはPSGながら聞いていて心地よささえ感じる。
裏技の紹介
【惑星戦エネルギー回復】
GRAPHSELECTカナ?ESCの同時押し。
【惑星戦一定時間無敵】
惑星戦でF1キーを押す。
【惑星戦4連射】
GRAPHSELECTカナBESCの同時押し。
【惑星戦即撤退】
惑星戦でF5キーを押す。
TRACK LIST
ラジオ収録曲
01 Asura's Bloodfeud (OPENING)
他の曲はMSX2版にて収録。
合計時間 : 1:08
作曲者 : 浅倉大介
編曲者 : 冨田茂
DISCOGRAPHY
ディーヴァ/浅倉大介

発売日: 1987年3月4日
価格: 3,000円
商品番号: CA30-1399
販売元: 東芝EMI
収録曲
01 ディーヴァI
02 ヴリトラの炎
03 ナーサティア・ドライブI
04 ニルヴァーナの試練
05 アスラの血流
06 ドライビング・アーマーI
07 ナーサティアの玉座I
08 ソーマの杯
09 フリート・バトル
10 ドゥルガーの記憶
11 ナーサティア・ドライブⅡ
12 ディーヴァ・リプリーズ~
13 ドライビング・アーマーⅡ
14 ナーサティアの玉座Ⅱ
15 神々の星
16 ディーヴァⅡ
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■エンディングムービー