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パスワードによる全機種完全データ互換を実現!!
ACTIVE SIMULATION WARとは
★シミュレーションウォーゲームをアクション化した、ニュータイプのゲーム。
★2人での同時プレイが可能。
★ストーリーが宇宙を舞台として7つのストーリーから成り、それぞれが7機種に割り当てられ、ディーヴァという一つの大きなストーリーを形造っている。そのため、各機種のゲーム内容(画面を含む)も部分的に異なり、各機種の特徴を十分生かした*1ものとなっています。
★パスワードによる機種間の完全データ互換を実現(ファミコンを含む)。これにより、自分の戦力をパスワードの形で持ち出して別の機種に入り込み、2人同時プレイが可能です。
★アドベンチャーゲームの要素を持ち、何度もゲームをするうちにストーリーの全ぼうが明らかになってきます。
▲戦略シーン
画面左側の星系図と情報を見て作戦を立てて、画面右側で生産・政策・艦隊戦・惑星戦等の命令を実行します。左下は情報表示とデータセーブのコマンドで、右上は年月表示です。
▲艦隊戦シーン
画面左が自軍の艦隊、右が敵艦隊です。自軍の艦の配置を終ると、敵艦をコンピュータが配置して戦闘が始まります。左上は各艦の防衛力表示です。
▼惑星上リアルタイムシーン
惑星上空に着くと、まず援護爆撃と補給エネルギーの投下位置を決めます。
この判断を誤ると、地上に降下した時苦戦します。地上に降りたらドライビングアーマーを操り、バルカン砲で敵防衛軍を撃破します。
惑星戦30!それぞれの異なる30シーンで、その上、ウォーデータ(パスワード)を持って他機種(他の星域)へ行けば、使用武器も背景も全く異なるシーンでの2人プレイが楽しめます。
つまり、7機種・200の惑星上リアルタイムシーンが君のものになるのです。
MSX2の特徴
★多彩なキャラクター、リアルな動きを実現。
★ジョイスティック対応。
★軽快なオリジナルミュージック。
『ディーヴァ』MSX2版について
『ディーヴァ』(DAIVA)はティーアンドイーソフトによって任天堂ファミリーコンピュータ(発売は東芝EMI)とPC6機種の計7機種で開発されたアクティブ・シミュレーション・ウォーゲーム。(NEC PC-9801版のみスペースシミュレーションウォー)
MSX2版はMSX版とPC-9801版を除く5機種並行開発のうちの1機種。PC版の初期開発機種である4機種の発売は本来の発売日であった1986年11月29日(FM77AV版のみ12月12日)からおよそ2ヶ月延期され、1987年2月にMSX2版が発売された。
ゲームデザイン・シナリオは吉川泰生(よしかわやすお)さん。
MSX2版のメインプログラムは浜谷浩彦(はまたにのぶひこ)さんが担当。全体の遅れはシミュレーション部分のプログラムを担当していた吉川泰生さんが発売日も迫った11月20日に倒れ、ファミリーコンピュータ版担当であり東京理科大の学生でもあった加藤英治(かとうえいじ)さんが1から作り直したというのが大きな原因だろう。
ディーヴァ人物相関図
アクショー・ビア
ストーリー5ソーマの杯
for MSX2
アクショーは惑星ファンスル、スーラ族の牢獄にて屍と化していたアモーガを蘇生させる。
アモーガ・シッディ
ストーリー3
ニルヴァーナの試練
for X1
アモーガは惑星
アルジェナ消失
の鍵を握るラテ
ィーを追ってい
た。
プルシャ
アモーガの叔父が
プルシャである。
プルシャは黄金帝
マヌの側近だった。
黄金帝マヌ
ア・ミターバ
ストーリー2ドゥルガーの記憶
for FM77AV
ア・ミターバの妻サ
ティーはシヴァ・ル
ドラにさらわれ、殺
される。
サティー
ア・ミターバは妻をマータリにさ
らわれたものと勘違いし、マータ
リを追い続け、惑星マトゥラー付
近にて会う。
シヴァ・ルドラ
ラティー
アクショーは助手とし
て雇っていたラティー
にソーマを盗まれ、彼
女を追う。
ラトナ・サンバ
ストーリー4
アスラの血流
for MSX
ラトナは親友ラーヴ
ァナに裏切られ、そ
の真相究明のため、
ラーヴァナを追う。
ラトナは、アモーガの率いる艦
隊のエースパイロットだった。
マータリ・シュバン
ストーリー6ナ―サティアの玉座
for Famiry Computer
クリシュナは闇の市
場にてマータリから
鉱石船一隻を買う。
クリシュナ・シャーク
ストーリー7
カリ・ユガの光輝
for PC-9801
クリシュナは傷ついた
ルシャナの艦隊を修理
し、ヴリトラ迎撃用の
OM砲を与える。
ルシャナ・パティー
ストーリー1ヴリトラの炎
for PC-8801mkⅡSR
ルシャナは、惑星トラントラ
ンにてリュカーン教に捕われ
の身となっていたラトナを救
う。
ラーナ
ルシャナの婚約者ラ
ーナは惑星ベレナス
にてヴリトラに襲わ
れ死亡。
STORY プロローグ -流点-
インドゥーラ帝国主星、惑星アルジェナ………
淡い乳白色の光を海の上に映し、虚空に二つの月が現れる。
黄昏にあたりは燈色に染まり、闇は徐々にその波動を強めてゆく。
都市を見下ろして建つ、巨大な塔………ストゥーバ
その中腹から枝のように突き出した空中庭園に、一人の老人がたたずんでいる。
老いて白髪となった彼の頭には、王家の印である黄金の帯が巻かれていた。
「たった三日、たった三日で、わしにどうしろというのだ。」
老人は、悲しみと憤りの入り混じった言葉をはきだした。
「我がアルジェナの民、二十億を救う術はもう残されてはいない。ならば、このまま何も知らないまま滅びたほうが、彼らにとって幸せなのか………。」
闇はいつのまにか、悲痛な風音を響かせている。
老人の眼は、足元で眩い光を放つ都市から海へ、そして暗く閉ざされた空へと移された。
「陛下、脱出の用意が………、お早く。」
老人の背後に、従者らしき男が現れて声をかける。
視線を虚空に向けたまま、老人は従者に語りかけた。
「のお、プルシャよ。」
「はっ、なんでございますでしょうか。」
「おぬしは、神を………魔神をみたことがあるか?」
「神………ですか?」
プルシャと呼ばれた従者は、怪げんそうに尋ねた。
「そうだ。神だ。」
「いえ、わたくしは神も魔神も見たことはございません。それが………何か。」
「そうか………見たことはないか………そうだな。」
老人はそれだけ言うと、眼を閉じて深く息を吐き出してから振り返り、そのまま塔の中へ歩いていった。
マウトレーア歴3721年。一筋の閃光とともに一つの惑星が銀河から姿を消した。
そして………すべては惑星アルジェナ、謎の消失から始まった………………
マウトレーア歴3722年。ヴィシュヌ銀河には、かつての繁栄の姿は微塵もなかった。そこにあるものは、絶望と悲しみと、うす暗い復讐の炎。
四千年もの永きに渡って銀河に君臨してきたインドゥーラ帝国は、その主星アルジェナの消滅と黄金帝マヌの暗殺により、その高度な文明とともに終がくを迎えた。帝国の各植民星も同じく、主星消滅の動揺によって反乱が勃発し………滅びた。
残された人々は、この荒廃の影に潜む破壊者の姿を見た。
シヴァ・ルドラ………元帝国宇宙軍総司令。
STORY5 for MSX2 ■ソーマの杯〈アクショー・ビア〉
”ソーマ”………神々と清酒と呼ばれる、肉体と生命の蘇生薬。このソーマを完成させたのは、”アクショー・ビア”博士、遺伝子工学の権威である。彼は帝国科学技術院の顧問を務めていたが、帝国が”スーラ族”の遺伝子操作の研究に着手したことに反発し、その職を放棄する。惑星アルジェナを追われたアクショーは、一人、生命復活の研究に没頭していた。
その研究の第一段階として、肉体の復活………つまり細胞の蘇生であるが、この研究については、在任中にほぼ完成を見ていた。しかし、第二段階の生命の蘇生については、その完成までに十数年の歳月を要した。
研究が終わりに近づくにつれて、膨大な資料整理が必要となり、アクショーは”ラティー”という女の助手を雇った。彼女は帝国医科大学で遺伝子工学を専攻していたが、両親の突然の蒸発により大学を諦め、職を求めてアクショーをたずねてきた。ラティーは両親については一切語らなかったが、弟が帝国宇宙軍士官候補生であることから、その身元は確かなものと思われた。彼女は非常によく働き、アクショーを助けてきたが、しだいにその素行に異常が認められ始めた。時として記憶を失い、錯乱状態に陥るようになった。そしてある日彼女は、完成した総ての資料とともに、アクショーの前から姿を消してしまった。彼女が姿を消す前日、彼女はアクショーに自分の秘密を語っていた。
「私にはアスラの血が流れています。もう、どうすることもできません。」思えば、この言葉が彼女の最後の理性であったが、アクショーにはそれが理解できず、ただなだめるだけだった……………。
そして、彼女が去った数週間後に、惑星アルジェナは消滅する。この事件に彼女が関係していることは、アクショーには容易に想像できた。
帝国では、様々な人工有機体が製造されていた。しかし、それらは”スーラ族”の遺伝子を利用したものであって、アクショーの考える人工有機体とはほど遠かった。アクショーは帝国科学技術院から、惑星破壊兵器となりうる人工有機体に命を吹きこむため、ソーマの利用を要請されていた。実際、ソーマの分子構造の僅かな変更でそれは可能だったが、当然のごとく彼はその申し出を断り続けてきた。
総てを知りつくしたラティーが、人工有機体に命を吹き込むのは容易なことだったが、その完成を急ぎすぎたため、人工有機体は惑星アルジェナと共に消滅してしまう。もっとも、それを画策した者にとっては、その方が好都合だったかもしれないが。
しかし、どうして帝国が自らの主星を破壊しなければならないのか、アクショーには理解できなかった。彼はそれらの謎を解明するため、またソーマの研究資料を取り戻すため、ラティーを捜し出すことを決意する。そして、旅の準備を整えているアクショーのもとへ、突然ラティーからの連絡が入る。
「助けて………、私……殺され………、惑星ファンスルに…………」
その短い交信は大部分をノイズに覆われてはいたが、確かにラティーの声であり、彼女の危機を伝えていた。アクショーは、万が一の事態に備えて細胞蘇生薬を携帯し、惑星ファンスルへ向かった。一般には秘密にされているが、惑星ファンスルは”スーラ族”の星であり、彼らが危険な人種であることをアクショーは知っていた。彼は帝国科学技術院時代に、スーラ族の超能力調査のため、この惑星を訪れている。しかし、その後の帝国によるスーラ族の捕獲と、遺伝子操作の実験によって、スーラ族は絶滅したと伝えられていた…………
惑星ファンスルにて、アクショーは屍と化したラティーを発見する。彼は細胞蘇生薬によって、ラティーの復活を試みるが、目的を達する前にスーラ族に捕えられてしまう。スーラ族は帝国側の人間に対して、呪いともいえるほどの憎悪を抱いていた。アクショーも帝国側の人間とみなされ抹殺されかかるが、かつてこの星を訪れたときに知り合った老人によって、一命をとりとめる。
しかし、アクショーは洞窟を利用した牢獄に幽閉されてしまう。アクショーの傍らには、既に腐敗を始めている一つの屍があった。彼は細胞蘇生薬によって、この屍の復活に成功する。復活を遂げた男は、名を”アモーガ・シッディ”といい、艦隊を率いて、アクショーと同様に、ラティーを追ってこの惑星へ来ていた。
二人は力を合わせ、牢獄からの脱出に成功し、アモーガの艦隊に逃げ延びた。そして、アモーガの艦に搭載されている生命コンピュータ””ニルヴァーナ”の指し示す星、惑星アシュビンを目指す。
後に二人は、この惑星アシュビンが、実はナーサティア双惑星であることを知ることになる。