クォーター・ビューの熱き戦場。
FZ戦記 アクシス
対応機種 : SHARP X68000シリーズ
メディア : 5inch 2HD (3枚)
定価 : 8,800円 (税別)
発売日 : 1990年10月10日(発売予定1990年7月下旬→8月31日→9月上旬→9月下旬から延期)
販売元 : ウルフ・チーム
○ジョイスティック対応
○ADPCM対応
○MIDI対応
ローランド社製MT32/CM32L/CM64
要CZ-6BMIまたはSX-68M)
※映像のBGMはMT-32版
GALLERY
PACKAGE REPRODUCTION
EWS(Early Warning Satellites)の出現で、ICBMを始めとする数々のミサイル兵器の使用が困難になる
と、兵器は新しい ”小規模陸戦兵器” 時代に入った。必然的に軍隊はこの状況下で最大の戦功を期待できる兵器、つ
まり歩兵のゲリラ戦術に戦車並の重火器を兼ね揃えた新兵器を欲した。
NAP(New Age PowerdSuits)、新世代装甲機動兵器はその背景の中誕生した。
かつてGN-16Bを破壊した男ハワード・ボゥイ。作戦後、軍事国家エルシリアの外人部隊に所属していた彼の元に
一つの司令が下った。
ボアテスム連邦最大の防御ライン、「ブラッディ・アクシス」。要であるザラマ半島軍事基地への奇襲攻撃、それは
死刑の宣告書にも等しい指令であった。
しかし彼の心には充足感が広がる。死と隣合わせの心地よい緊張、血と硝煙にまみれた男たちにしか分からない快
感。
・・・・・・・・・狼達は駆ける、血染めの戦場を。
戦慄のクォータービュー
真上からでもなく、真横からでもない。斜め上からフィールドを見下ろした新視点「クォータービュー」。立体感と重量感を最大限に生かしたアクションは見るものを圧倒します!
ユニットダメージシステム
全部で20種類に及ぶユニットは、最大14個までNAP
に装着できます。ユニットにウェポンとしての機能と、
シールドとしての機能を同時に与えることによって生
まれた戦略性。これにより生み出された奥の深さは単
なるアクションシューティングのそれを越えています!
変速スクロール
低速と高速を使い分け、敵を翻弄する。ワンキー操作で変速するスクロールは戦術的要素に満ちています。
バリエーションに富んだゲームフィールド
8面16ステージに及ぶゲームフィールド。それぞれ変化に富んだステージ構成がアクション性を高めています。
MIDI対応の素晴らしい音楽
MIDI音源を使用することにより、内蔵音源を越える素晴らしいBGMでゲームを堪能いただけます。
ジョイスティック/ADPCM/MIDI対応
対応MIDI ローランド社製MT32/CM32L/CM64
MIDIを使用するには別売りの専用MIDIボードが必要です。
CZ-6BM1(SHARP)または、SX68M(SYSTEM SACOM)
※当社は当社が著作権を有する本ソフトウェアのレンタル行為、
及び複製行為について、これを一切許可しておりません。
もし違反した場合は懲役または罰金が課されます。
株式会社ウルフ・チーム 〒162東京都新宿区馬場下町61RK早稲田ビル5F
ストーリー
「FINALZONE」。それは戦争に生きる男達が行き着く楽園。血と硝煙と死の匂い、それらは彼らを育む親のようなものである。
───戦いは終わることはない。人が存在する限り。
EWS(Early Warning Satellites)の出現で、ICBMを始めとする数々のミサイル兵器の使用が困難になると同時に、高性能の軍事衛星により大規模戦力が完全に監視されるようになった時、兵器は新しい "小規模陸戦兵器" 時代に入った。当初は戦車をベースにした開発が進められていた。が、戦車は既に兵器として巨大すぎた。軍としては歩兵のゲリラ戦術に戦車並の重火器を兼ね揃えた新兵器が必要だったのである。NAP(New Age Powerdsuits)、新世代装甲機動兵器はその背景の中誕生した。
かつてGN-16Bを破壊した男ハワード・ボゥイ。作戦後、軍事国家エルシリア外人部隊「アンデッド」(不死の部隊)に所属していた彼の元に一つの司令が下った。
「……チームアンデッド、チームアンデッド、ポイントA-46Kブラッディ・アクシスを占拠、破壊せよ。作戦行動にはK-19 "ファントム" を使用。なお本作戦名を429号作戦とする」
彼は戦場を駆ける。狼のように……。
★ブラッディ・アクシス(Bloody Axis)
軍事国家エルシリアにとってザラマ半島を中心とするポアテスム連邦防衛ライン、 "ブラッディ・アクシス(血の軸)" は戦略上必要不可欠な土地である。仮にこの地域を奪取した場合、ポアテスムの国力は半減するとされている。このことは人工的に地形を変えているところからも明かである。
ブラッディ・アクシスではNAPの装甲として使用されるエルミジェンβが多数産出される。燃料確保の問題がないNAPに取って装甲原料こそが第一なのである。つまりNAPが主戦力の現在、原料不足による装甲の能力低下イコール戦力低下は、すなわち国力の低下につながるのである。
★ハワード・ボウイ(Howard Bowie)
ハワード・ボウイ。かつて166号作戦においてGN-16Bを破壊した男。が、その輝かしい戦功とは相反して、彼の人生は暗く、血生臭いものとなる。
かつての戦友との別れ、NAP投入に伴う旧態コマンド部隊の解散……。しかし戦争の中でしか生きる意義を見いだせない彼にとってNAPを操るのはさして苦ではなかった。
孤高のNAPファイターとなった彼は連邦軍を退役、軍事国家エルシリアの外人部隊アンデッドに入隊する。彼にとって戦争こそが生きるための軸なのだ。
★ナップ(NAP-New Age Powerdsuits)
NAPの構想コンセプトには「高機動性の確保」と「武装汎用性の高さ」が掲げられている。高機動性には脚部にオプションとしてとりつけられるヘル・モーターシステムによって解消され、巨体からは考えられないほどの機動性が生まれた。一方の武装汎用性はリファルト・ノガ博士の開発したノガ・システムによって最大14種までのユニットを単純制御できるに至った。これによってNAPは新世代の主戦力として投入されたのである。
NAPのエネルギーはハバースク工科大学の開発した重水素系燃焼分子「ニールγ」を使用し、常時空気中から燃料補給ができる。
ボウイが駆るのは、14種のユニットを装着できる上級将校用NAP「ファントム」である。
FZ戦記 アクシスについて
ウルフチームがX68000専用で出したクォータービューアクションゲーム。ローラーダッシュというホバーリングのような動きで高速移動できたりと、どこかのアニメで見たような動きも可能だ。
ストーリーを読んで分かると思うが、日本テレネットから出ていた「ファイナルゾーン(1986年作品)」の主人公であったハワード・ボウイが今作の主人公である。開発自体がテレネットの開発チームであった「ウルフチーム」の作品であったので、構わないのだろうが、何故今更…と思った人は多いのではないだろうか。キャラクターデザインは美樹本晴彦さん。ファイナルゾーンのイメージはどこにも残っていない。
■参考資料
ファイナルゾーン(1986年作品)のハワード・ボウイ(当時大尉)武器はなんでもこなせるゲリラ戦のスペシャリストだった。
ゲーム自体の進行はシンプルで左上に表示されている"ENEMIES"と表示されている「将校キャラクター」を破壊すれば次へ進めるというもの。しかし…意外にこのキャラクターがなかなか見つからずにローラーダッシュで探し回ることもしばしば。最初のうちは適当に歩き回っているだけで発見できるのだが、最後の1機が発見できず本当にイライラすることがある。
そして、本作の特徴でもあるユニットセレクト。ハンドウエポン、オプションウエポン、そしてシールドウエポンと3ヶ所に武器を装着できる。同じ武器でも装着する位置によっては全く違う効果が得られるというものなのだが、正直面倒でまともに考えて使ったことが無い。要はハンドウエポンが最も重要でそれ以外は正直使い道も必要性も感じられない。また、使いこなす必要もなく攻略できる難易度だったのだ。
上記で述べたX68000専用という言葉。当時はX68000の性能だからこそ作れたという点にその価値というものがあったのだが、この頃になるとメガドライブと同時期に発売された。結局の所はオープニングとMIDI対応という、容量と外部機器という点での差別化でしか無くなっている(ソルフィースのMEGA-CDへの移植は逆にX68000版が負けてしまっている)。そういう部分での期待感が薄れ始めた作品でもあり、そういう時期に差し掛かったと予感させた。
その付加価値であるオープニングに登場する、
の意味深なキャラクターに関して、マニュアルでも一切触れられておらず謎のままという中途半端さである。パッケージに描かれている女性がこのキャラクターであるのは間違いなさそうだ。(しかも最終目的地に幽閉されている様子)更に写真に写る二人が寄り添って写っていることから恋人同士の訳ありなのかという疑問点もある。また、主人公であるハワード・ボウイも含めてオープニングの絵と原画が余りにも違う。ちなみにパッケージデザインとゲーム中のNAPはデザインが根本的に違うのだ。
そういえば、実機だとゲームがたまにフリーズした。これもX68000ならではだろうか?それともバグも移植されているのだろうか?
音楽はFM音源+ADPCMは当然として、この作品よりCM-64のPCM部分も対応になっている。聞いてみれば分かると思うが、このFZ戦記アクシスに関してはMT-32版こそが真打ち。アレンジのぶっ飛び具合や音色の作り込みの執念はグラナダに数歩譲ってしまうが、暗いドロドロとした戦場を駆け抜けるNAPのイメージが見事にBGM上で再現されている。また、MIDI版のウルフの音とも言えるLA音源で作成されたオリジナルのブラスのコードがウルフ節を掻き鳴らす。しかしながら、CM-64におけるRS-PCM音源はMT-32のパートの上に同じメロディやコードを重ねているだけだ。CM-64内蔵であるRS-PCMの音色はアコースティックなものが得意でありシンセ的な音は不得意である。そこに無理矢理重ねているので違和感が出てしまう。また打ち込み自体がベタなので音色はリアルなのに音が死んでいるのだ。ちなみにCM-64ユーザーはMT-32部分を独立して聞くことができない為、この音を聞いていたのだと思うと可哀想に思える。CM-64ユーザーこそMT-32のデキの良さを聞いて貰いたいと思う。
残念なのはFZ戦記アクシス自体あくまでゲーム部分が中心でストーリーを犠牲にしてしまっている点。折角雰囲気の出ているBGMの魅力を犠牲にしてしまっている。ステージ間でファイナルゾーンのようなビジュアルシーンを入れるだけで曲が大きく生きてきたと思う。そこが非常に残念だ。
オススメの曲は「オープニングのウルフ」だから、勿論オープニング曲。オープニング曲とオープニングデモの格好良さはウルフチームとして独立してから外した事がない。FZ戦記アクシスも例外なくカッコイイ曲に仕上がっている。音楽とアニメーションが合うように曲を作ったのか、それとも逆なのか分からないが巧く場面と同期している。メガドライブユーザーには分かるまい。メガドライブユーザーには…。
TRACK LIST
ラジオ収録曲(MIDI音源)
01 IPL/Next War (Opening1,2)
02 Danger Zone (STAGE 2,3)
03 Gity Gate (Stage Boss)
04 Caution (STAGE 1,4)
05 Army's Song (STAGE 5,6,7)
06 Trouble Maker (Pinch)
07 Try Your Luck (STAGE 8)
08 White Line (Stage Clear)
09 I'm Down (Game Over)
10 After The War (Ending)
合計時間 : 14:59
ラジオ収録曲(MIDI音源)
01 IPL/Next War (Opening1,2)
02 Danger Zone (STAGE 2,3)
03 Gity Gate (Stage Boss)
04 Caution (STAGE 1,4)
05 Army's Song (STAGE 5,6,7)
06 Trouble Maker (Pinch)
07 Try Your Luck (STAGE 8)
08 White Line (Stage Clear)
09 I'm Down (Game Over)
10 After The War (Ending)
合計時間 : 15:03
作曲 : 桜庭統(01~04, 06,07,09),宇野正明, 塩生康範,
DISCOGRAPHY
FZ戦記 アクシス/サージェント・ウルフ・バンド
発売日: 1990年12月5日
価格: 2,500円(税込)
商品番号: TOCT-5931
販売元: EMIミュージック・ジャパン
収録曲
01 Next War
02 Danger Zone
03 City Gate~Trouble Maker
04 Caution
05 Army's Song~Try Your Luck
06 After the War
07 IPL
08 Next War
09 Danger Zone
10 City Gate
11 Caution
12 Army's Song
13 Trouble Maker
14 Try Your Luck
15 White Line
16 I'm Down
17 After the War
※1~6 リアレンジバージョン
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エンディングムービー
※BGMはMT-32版