A DAY IN THE LIFE OF 2049 1FILE
38万キロの虚空
対応機種 :
メディア : 5inch 2HD (4枚)
定価 : 9,800円 (税別)
発売日 : 1989年10月21日(発売予定1989年9月中旬から延期)
販売元 : システム サコム
○MIDI対応 ROLAND MT-32完全対応
(要CZ-6BMI純正MIDIボード)
GALLERY
PROMO WORD
SC計画を推進するNSCA…
妨害を企てる反対派…
ストーリー展開も君しだい!
ノベルウェアの更なる進化
西暦2049年。地球人口は増加の一途をたどり、
まさに飽和状態をむかえていた。
増え続ける人口に対し居住可能土地面積は増えることはなく、
超高層化された住宅施設にも限界があった。
そして住環境以外にも、
増大した人類の生活を支えるための資源の枯渇、
自動化された産業構造の結果の失業者の増加など、
地球はもはや閉鎖系の一環境の
限界に達してしまったのである。
この状況を打破するために
世界各国が共同で開始した事業、
それが宇宙植民計画である。
「38万キロの虚空」を起動したその時が、
あなたの異次元への旅の出発点となることでしょう。
ストーリー
西暦2049年、地球人口は増加の一途をたどり、まさに飽和状態をむかえていた。
増え続ける人口に対し居住可能土地面積は増えることはなく、超高層化された住宅施設にも限界があった。そして住環境以外にも、増大した人類の生活を支えるための資源の枯渇、自動化された産業構造の結果の失業者の増加など、地球はもはや閉鎖系の一環境の限界に達してしまったのである。
この状況を打破するために世界各国が共同で開始した事業、それが宇宙植民計画である。太陽系小惑星資源をもとに、アメリカが主導して開始されたこの計画は、地球人類を宇宙空間へ移住させ新たな社会構造を築こうというものであった。人口の居住空間”宇宙植民島=スペースコロニー(SC)”を作り、地球の余剰人口を軌道上の無限の空間に住ませる。最終的には月への移住をも目標とするこの計画は、様々な難関を乗り越えながら一歩一歩進められてきた。
そして2049年、計画の最初の成果であるSCが遂に完成した。ストーリーはこのSCのオープンをめぐるサスペンスである。プレイヤーはSC取材班の一員”相場謙”となる。大手のテレネットの記者ではなく、”パブリックネット”ONNの記者である相場謙は、比較的自由な立場でこの取材に臨むことになる。
SC計画を推進するNSCAは、本当に人類すべての幸福のためにこの計画を進めているのだろうか?本当にSCは安全な居住空間なのだろうか?反対派はなぜSCに反対するのだろうか?そして、彼らがSCのオープンを黙って見過ごしてしまうのだろうか?
地球からSCへの旅、SCの内部を巡る取材ツアーなど、相場謙は次々と自分の知らない世界を目の当たりにしてゆく。この計画についてはほとんど知識がない相場謙は、プレイヤーとおなじ程度の知識で取材に挑む。彼が見て感じるもの、それこそプレイヤーが感じるものなのである。
そして、この取材活動の中で、SCオープンを巡る陰謀の影が……
ストーリーはSCのオープニング・セレモニーをクライマックスにして、プレイヤーの行動によって様々な展開を見せる。SCに賛成するも反対するも、プレイヤー次第なのである。そして、それぞれの立場に応じて、まったく異なったストーリー展開が用意されているのである。
2049年の世界、相場謙の目を通して、じっくり楽しんでもらいたい。
多摩 豊
登場人物

相場謙
出身:日本
生年月日:2016年7月21日
血液型:AB
ONNで、社会部記事を担当している事件記者。本編の主人公であり、SC1の取材中に、思いもよらぬ事件に巻き込まれていく。

ドワイト・キャンバーン
出身:アメリカ
生年月日:2013年3月4日
血液型:AB
ONNでは、技術系の記事を担当している。計画には賛成論を唱え、それを支える技術、システムには絶対の信頼をおいている。
宇宙工学についての造詣が深く、又コンピューター技術者としての腕前も、かなりのもの。

ステファン・ベルドリッチ
出身:イギリス
生年月日:2014年6月16日
血液型:B
ONNの記者で、国際政治関係の記事を担当している。
宇宙植民計画には懐疑的であり、得手とする国際政治の視点から、疑惑を暴いていこうとするが…
温和な性格で、謙の良きアドバイザー。

リンダ・サンプソン
出身:イギリス
生年月日:2016年1月18日
血液型:不明
ニューヨークに本社を持つ大手テレネット、ABCの人気キャスター。
批判的なニュースを得意とし、その東洋的な容姿も手伝って、アメリカ独身男性陣から圧倒的支持を得ており、彼らに対する影響力には並々ならぬものがある。
ステファンとの関係が、よく噂話にのぼるが…
38万キロの虚空について

ノヴェルウェアシリーズ第5弾として登場したのが未来を舞台にしたこの「38万キロの虚空」だった。発表当初は意味不明な主題と、妙にリアルなグラフィックに敬遠気味だった。実際にプレイしてみるとアニメ調や漫画的なグラフィックではストーリーの重みの足枷になるのは明白だった。しかし…やはりあのキャラクターが自分にとってどうしてもプレイするまでの道のりを長くしている要因に思えるのだ。
ノヴェルウェアということで難易度の高いものを想像しがちだが、この作品が初の難易度を取っ払った作品となった。一本道の作品ながら、シナリオの巧みさで複数の脇道を持たせてストーリーを起伏に富んだものにしているのは見事だった。ただ、残念なのは設計されていたであろう様々な仕掛けを生かし切れていなかったことだ。
例えば、記事に関して好意的、批判的、中立的によって一日のまとめの文章が多少変わるのだが、それによる変化は後半の選択肢が若干変わる程度で、記事の内容がストーリーの分岐に殆ど影響を与えていない点。また、後半の人物の関連性を調べる部分でもMEMOから関連性の整理を行うことができるはずだったのが未完成に終わっている点。顧客名簿に関しても用意されているだけで事件に結びつく要素になっていない点など、後半での作り込みに間に合わなかったしわ寄せが見えてしまうのだ。
最後の朝を迎えての謎解きに関しても残念な点。結局、最後は謎の空白を埋めるパズルの部分は人任せで教えて貰うだけという結果になる。意外な人物が登場するという点は評価できるが、垂れ流し状態で全てを語られて、その後のセレモニーがどうなったかは闇に葬られるのも納得が行かない点だ。そういう意味ではマルチエンディングと疑って何度もプレイを試みたのだが、結果は全て同じだった。
しかしながら、架空の世界に於ける環境と問題点を作り出し、設定自体も細やかに行われた作品はノヴェルウェアの中でも内容は濃いものだった。ノヴェルウェアは万人向けの作品でない上に趣味の問題もあり近未来SF物となると余計にプレイ層を狭めることになると思う。しかし単なるSF物ではなく、政治、経済、そして反対問題などに於けるテロなどの問題など現実味のある作品ということを知ってほしい。機会があれば是非プレイしてほしい作品だ。

音楽は当時としてはかなり早いMIDI対応作品となった。国産のゲームでは初だった記憶がある。当時におけるMIDI普及率は高くなかったが、話題性のあったMT-32の後継機のCM-32LやCM-64の登場で一気にユーザーが増えた年だった。そこでいち早く取り組んだのがシステムサコム。後にはX68000シリーズ純正外で唯一のMIDIボードを作成まで手がけたメーカーだった。ちなみに、開発はMT-32で行われていたのか曲名がパネルに表示されるのが特徴的だった。(CMシリーズはパネルが無かった)
曲はサコムといえばお馴染みの斉藤学氏だったが、それまでに聞いたゲームっぽい作品から一転した曲をこの作品で聞くことになった。とにかく、きっちりと作品を踏まえた曲に仕上がっている。だからといって映画やドラマのBGMのような、曲だけで聞いたら物足りない作品ではない。曲だけでも素晴らしいが画面とシナリオを組み合わせると明かな相乗効果が得られる、が、出しゃばりすぎていないじっくり聞かせてくれる作品だ。別の一面を感じさせてくれた作品であったが、残念ながらそういう作品では斉藤学氏の作品はこれが最後になった。(後の「闇の一族」は別の評価)シナリオを作成した多摩豊氏も逝去されている。
全28曲あるうちの数曲はシナリオの分岐によって聞けない曲がある。
15 SILENT CAUTION
イザベラに直接乗っ取りの話を聞く
17 LOOK OUT!
書いた記事に問題があり記者が全員強制送還される時。
18 THE DEAL
19 LAST CHANCE
2曲はセットでイザベラの尋問の時に続けて聞ける。
書いた記事が乗っ取りを阻止する内容に沿うこと。
20 OVER THE SKY
逆に18,19を見ない通常パターンだとこちら。
24 DEAR FRIENDS!
最後の調べ物でMEMOのあたりで色々していると…

トリビア

X68000版はバグ?があり、後半の関連付けでMEMOに非登場人物のデータが転送されない(カイ・レイニングスなど)ので、ドワイトにいい評価を貰えない。PC98版ではクロフォードなどの人物調査で関連人物の調査を行った際に「NSCA関係者リストに登録されていない」というメッセージが出るが、「データはメモパッドに転送されますので、ご利用ください」というメッセージと共に転送される。また、この関連人物の調査の際に、人物調査リストに本来加わるはずなのだが、X68000版では全く加わらないために関連性を付与できない。(PC98版では改善されている)。ただ、全ての関連付けを行った所で、「よく調べたな」と納得してくれるだけで、ゲーム進行に全く変化はない。非常に苦労させられるのと同時に、ここでエンディングの変化が現れると疑っていたのでガッカリしたものだ(登場人員80人全員の日付なども調べたりした)
関連付け自体は文章に記載されている物をメモしておく程度で難易度としては高くない。基本的に双方向性なので片方で関連性を有りにすればいい。
関連性有り
デレク・クロフォード × アルフ・ビンセント
デレク・クロフォード × レイズ・マークリー
デレク・クロフォード × ライネル・チェーホフ
デレク・クロフォード × リチャード・ウィルソン
デレク・クロフォード × リルアス・ワタナベ
デレク・クロフォード × トーマス・ドジスン
アルフ・ビンセント × マリー・ヘイドスン
マリー・ヘイドスン × ボブ・リップマン
レイズ・マークリー × トーマス・ドジスン
レイズ・マークリー × リルアス・ワタナベ
レイズ・マークリー × アンリ・フェルソニー
レイズ・マークリー × ボブ・リップマン
PC98版は下記を含む(一方通行)
マイク・アルフェイン × アルフレッド・ジグバーン
カイ・レニングス × レイズ・マークリー
カイ・レニングス × トーマス・ドジスン
ドリア・インバー × トーマス・ドジスン
TRACK LIST
ラジオ収録曲(MIDI音源)
01 THE FAR PLACE (オープニング)
02 A boundless universe. (プロローグ)
03 TWIRLY STEP (最高の記事)
04 STARDUST DANCING (輸送用エレベータ)
05 SUNDAY PRATTLE (ラウンジ)
06 MEMORIAL GLIDE (シャトルへの搭乗)
07 IN THE GLIDE (宇宙開発への道のり)
08 In the aroma of tea. (取材)
09 A LAZY NIGHT (SC1の技術)
10 The advent of...! (保安上の処置)
11 SNAPPY TIME (SC1への到着)
12 IN THE MORNING LIGHT (新しい楽園)
13 SHOWERING SUNSHINE (理想郷)
14 LOST TRUTH (1通のメール)
15 SILENT CAUTION (隠された真実)
16 PEACEFUL TIME (SC1の施設見学)
17 LOOK OUT! (突然の警報)
18 THE DEAL (尋問)
19 LAST CHANCE (真犯人)
20 OVER THE SKY (SC内空)
21 MOONLIGHT REQUIEM (スティファンの死)
22 Here's your CHANCE! (真実の軌跡)
23 A PACK OF CIGARETTES (関連性のパズル)
24 DEAR FRIENDS! (バグ発生)
25 WHO DID IT? (推理)
26 FORGOTTEN MEMORY (モノトーンの真実)
27 SUNBEAMS (メールフレンド)
28 A DAY IN THE LIFE (スタッフロール)
CDとは異なりゲームの進行通りにソートしている。
合計時間 : 35:42
作曲者 : 斎藤学
編曲者 : 斎藤学, 染谷邦裕
DISCOGRAPHY
38万キロの虚空/
サコムサウンドチームLUI

発売日: 1990年7月11日
価格: 2,530円(税込)
商品番号: TOCT-5725
販売元: EMIミュージック・ジャパン
収録曲
01 THE FAR PLACE
02 STARDUST DANCING
03 A PACK OF CIGARETTES
04 A DAY IN THE LIFE
05 THE FAR PLACE
06 THE DEAL
07 MEMORIAL GLIDE
08 SNAPPY TIME
09 TWIRLY STEP
10 A LAZY NIGHT
11 LOOK OUT !
12 LOST TRUTH
13 A boundless universe.
14 the advent of...!
15 In the aroma of tea.
16 STARDUST DANCING
17 SUNDAY PRATTLE
18 PEACEFUL TIME
19 SHOWERING SUNSHINE
20 IN THE MORNING LIGHT
21 IN THE GLIDE
22 OVER THE SKY
23 SILENT CAUTION
24 Here's your CHANCE !
25 MOONLIGHT REQUIEM
26 A PACK OF CIGARETTES
27 FORGOTTEN MEMORY
28 LAST CHASE
29 WHO DID IT?
30 IN A LEAFY SHADE
31 A DAY IN THE LIFE
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