Active Role Playing Game
ハイドライド・Ⅱ ⎯ SHINE OF DARKNESS ⎯
対応機種 : NEC PC-8801シリーズ
メディア : 5inch 2D (1枚)
定価 : 6,800円
発売日 : 1985年12月11日
販売元 : ティーアンドイーソフト
GALLERY
PACKAGE REPRODUCTION
Active Role Playing Game が ここまで進化!!
ハイドライド・Ⅱ
59年暮れに発表以来、パソコンゲームにARPGの旋風を巻き起こしたハイドライド。
そして今、パソコンゲームのRPGはARPGへとかわる。
さらに、高度なプログラム技術により、アクティブゲームとしての操作性はそのままに、高
度に進化。
ハイドライドに望まれた、総ての機能をつぎこみ、アクションゲーマーにも、RPGファン
にも納得していただける内容と操作性。
もはや、ハイドライドは序章にすぎなかった。
★前作を遙かにこえたスケールを持つマップ。(約6倍、エリア換算138、000エリア)
★登場キャラクター、アイテムの前作を凌ぐ量。
★RPGとしても完成度を増したストーリー。
★14種に登る魔法も使用可能。
★会話、アイテム売買、持ち物によるキャラクターの変化等の画期的アイディア。
★それらを見やすく表示する、マルチウィンドウ表示。
★自由に設定出来るゲームスピード。
★ゲームの雰囲気を盛り上げる、多彩なBGMの数々。
アクティブロールプレイング=ARPG=の全貌は今、ここで明らかにされる。
ハイドライドⅡは続編を越えた続編。もはや、これ以上、一体何を望むのか?
(ハイドライドのデータなしで、起動することができます)
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MADE IN JAPAN
企画・開発/ティーアンドイーソフトプロダクション
製造・販売/株式会社ティーアンドイーソフト
〒465 名古屋市名東区豊が丘1810番地☎(052)773-7770
TED63 1985/ 12
SET内容/5"2D版(1枚)
取り扱い説明書(1冊)
メンテナンスカード
\6,800
ストーリー
これは私たちが住んでいる世界とは、まったく次元の異なった世界でのお話です。伝説や神話とかが、単なるお話としてではなく現実になったような、そんな不思議な世界です。剣と魔法が全ての世界。その世界をそこに住む人々はフェアリーランドと呼びました。かつて怪物たちに支配されていた時代は終わりを告げ、人々は平和な時代に陶酔していました。
同じ頃、地の底深くで異変が起こりつつありました。ひとつの「意識」が覚醒したのです。その「意識」は、邪悪に満ちていました。新たな怪物を創造し、死んだ物を蘇生させて、地下にひとつの世界と呼べるような物を作り上げてしまったのです。地下を征服した「意識」は、それだけでは満足せず、地上のフェアリーランドにまで、その力を拡大しようとしていました。
この地下の異変に、修道僧たちは早くから気付き、フェアリーランドの人々に説いたのです。しかし、平和な世界に生きる人々には、まったく聞き入れてはもらえませんでした。修道僧たちは、そんなフェアリーランドの人々に失望しました。このままでは怪物が地上に現れる日も近いのです。誰か救世主はいないのか。そんな修道僧たちの願いに心打たれた神は、時空をねじまげ人間の世界とつなげたのです。神は人間の中から、まだ心の汚れていない一人の男の子を選んだのでした。
ハイドライドⅡについて
ハイドライドの続編として約1年で早くも登場した。1年での進化は凄まじく、武器などの装備によるキャラクター表示の変化、物の売買、MAGIC(魔法)やFORTH(善悪)などの新要素のパラメータ追加、会話シーンなどが盛り込まれた。また、画面は前作のイメージそのままで一目見ただけでハイドライドと分からせるデザインは今思えば特徴的で秀逸だった。体力の回復は平原でじっとしてるだけで行われるのは前作同様。更に、薬や魔法でも回復できる。これに関しては地下帝国での体力回復方法が無いためだ。MAGICポイントに関しては何をしていても時間と共に自動的に回復してくれる。当初はこれに気付かず地下帝国で非常に苦労した。
また、各種パラメータは単なる経験値稼ぎのみでキャラクターの強さが変化しないのが前作より変わっている。
腕力は寺院にて修道僧との格闘にて勝つ必要がある。ただ、タイミングを合わせてスペースキーを押すだけのものだ。連続して勝ち続ければパラメータは伸び続けるが、この修行料金が意外に高額なので何度もチャレンジという訳にもいかなかった。また、魔力は単純にお金で手に入る。ゲームスタート直後は、特にこの腕力と武器と魔力を手に入れるための金稼ぎに時間と労力を強いられるのだ。この金はモンスターから巻き上げるのだが、前半は小銭ばかりで全然溜まらない。逆にお金が不要になる後半にはモンスターが妙にお金持ちになっているというバランスの悪さだった。
そして多くの人が述べるのが謎の不条理さ。宝箱どころか階段すらも画面表示されていないのであらゆる所を歩き回らないといけない。ただ、当時はこのあらゆる場所を調べるという行為が楽しかったのだ。そして、その行為で見つけた時の感動はその当時のゲーマーでしか味わえないものだ。ただ、それ以上に問題だったのは、魔法でのサーチによる物捜し。これを1画面ごとに行うくらいのことをしないと様々なアイテムを手に入れることが出来ない。また、場合によっては敵がランダムで持っているので倒し続けるという行為などがあり、かなり厳しい事になっていた。更に極めつけはヒントの情報を入れ忘れたと言われるレッドクリスタル。その取得方法はハイドライド2の話題に欠かせない。
そして、ワープや罠に泣かされるフロア構成、そしてデュアルダンジョンなどに代表される地下帝国。めっぽう強い敵キャラクター。敵のスピードと強さに翻弄されて落ちつく事もできない部分は正にアクティブなRPGだと今更ながらに思う。ワクワクは無かったけど常にハラハラさせられた。SLUG(ナメクジ)のWAVE魔法やリザードのSLEEP魔法に苦しめられたのは私だけではないはずだ。SLEEPは武器を装備し直さないとアタックポイントが戻らない事を知らなかった。それ以前にアタックポイントが下げられていることにすら気付いていなかったのだが…。
また、ブラッククリスタルやFORTHの問題。砂漠の街の出現やLIFE回復に大きく関わってくるのだが、最後のエビルクリスタルでMISTICDRUGを使うとアイテムが消えてしまうのはブラッククリスタルが原因だったと判るまでも随分掛かった記憶がある。これが、「はまち!」ならぬ「はまり!」だった。
ハイドライドシリーズとしては色々な問題点を抱えた作品ではあったが時代が許した難易度とその難易度がもたらした苦労は思い出に染み渡る。そういう部分で昔の思い出を語るのにハイドライド2は外せないのだ。