ACTIVE SIMURATION WAR
ディーヴァ【STORY3 ニルヴァーナの試練】
対応機種 :
メディア : 5inch 2D (2枚)
定価 : 7,800円
発売日 : 1987年2月12日(発売予定1986年11月末→12月上旬→1987年1月下旬から延期)
販売元 : ティーアンドイーソフト
○1ドライブ対応
GALLERY
PROMO WORD
パスワードによる全機種完全データ互換を実現!!
ACTIVE SIMULATION WARとは
★シミュレーションウォーゲームをアクション化した、ニュータイプのゲーム。
★2人での同時プレイが可能。
★ストーリーが宇宙を舞台として7つのストーリーから成り、それぞれが7機種に割り当てられ、ディーヴァという一つの大きなストーリーを形造っている。そのため、各機種のゲーム内容(画面を含む)も部分的に異なり、各機種の特徴を十分生かした*1ものとなっています。
★パスワードによる機種間の完全データ互換を実現(ファミコンを含む)。これにより、自分の戦力をパスワードの形で持ち出して別の機種に入り込み、2人同時プレイが可能です。
★アドベンチャーゲームの要素を持ち、何度もゲームをするうちにストーリーの全ぼうが明らかになってきます。
▲戦略シーン
画面左側の星系図と情報を見て作戦を立てて、画面右側で生産・政策・艦隊戦・惑星戦等の命令を実行します。左下は情報表示とデータセーブのコマンドで、右上は年月表示です。
▲艦隊戦シーン
画面左が自軍の艦隊、右が敵艦隊です。自軍の艦の配置を終ると、敵艦をコンピュータが配置して戦闘が始まります。左上は各艦の防衛力表示です。
▼惑星上リアルタイムシーン
惑星上空に着くと、まず援護爆撃と補給エネルギーの投下位置を決めます。
この判断を誤ると、地上に降下した時苦戦します。地上に降りたらドライビングアーマーを操り、バルカン砲で敵防衛軍を撃破します。
惑星戦30!それぞれの異なる30シーンで、その上、ウォーデータ(パスワード)を持って他機種(他の星域)へ行けば、使用武器も背景も全く異なるシーンでの2人プレイが楽しめます。
つまり、7機種・200の惑星上リアルタイムシーンが君のものになるのです。
X-1シリーズの特徴
★フルスクリーンスクロールマップ。
★"ターボ"完全対応。
★ステレオタイプFM音源ボード完全対応のオリジナルミュージック。
★ジョイスティック対応。
★FD装置は1基でも可。
ストーリー

■アモーガ・シッディ
帝国宇宙軍の元艦長。アモーガ・シッディーの操る戦艦ラージャには、ニルヴァーナと呼ばれる生体コンピュータが搭載されている。惑星アルジェナ消失の鍵を握る女、ラティーを追って霧の惑星ファンスルに侵入する。スーラ族と呼ばれる超能力を持つ少数民族の星でアモーガ・シッディーは奇怪な戦闘を強いられる。
"アモーガ・シッディ"は、帝国宇宙軍の艦長を務めていた。艦長とはいっても、、帝国宇宙軍からすれば、非常に小規模の、どこにでもあるような小さな艦隊を任されているにすぎなかった。
帝国の崩壊後、そのような艦隊は様々な派閥に統合され………実際には、総てシヴァ・ルドラの息がかかっていたのだが………、各地で内乱を引き起こしていた。しかし、アモーガはその戦乱に背を向け、"ラティー"という女を追っていた。
![]() ラティー |
![]() プルシャ |
---|
この女こそ、惑星アルジェナ消失の鍵を握る者…かつてのインドゥーラ帝国皇帝・黄金亭マヌの側近として仕えていた彼の叔父プルシャから、そう聞かされていた。
アモーガの操る、元帝国宇宙軍の最新鋭アジナー級戦艦ラージャには、"ニルヴァーナ"と呼ばれる生体コンピュータが搭載され、総てのシステムがそのニルヴァーナによってコントロールされていた。このニルヴァーナは、全くのブラックボックスとされ、その開発に携わる一部のエンジニア以外に、それを目にした者はなかった。ただ、超能力を持つといわれる少数民族、"スーラ族"の遺伝子操作によって生まれたバイオCPUが、中核を成しているという報告書のみが、帝国科学技術院から公表されていた……………。
「ワタシノ、フルサト……………」
ニルヴァーナは、しわがれた低い声でつぶやいた。
視界は、惑星ファンスルによって、乳白色に埋め尽くされていた。
アモーガは、ラティーがこの惑星ファンスルに隠棲していることをつきとめていた。
惑星ファンスルは厚い雲に覆われ、地上を覆いつくす深い霧は、雲との狭間上を吹き荒れていた。
地上には、幾つかの部落が存在したが、そのいずれにも人影は無かった。そしてアモーガの一行はその部落のひとつで、ラティーの変わり果てた姿を見た。彼女は惨殺され、その屍は広場の中央に晒されていた。呆然とそれを見詰めるアモーガの一行は、いつのまにか不気味な人影に取り囲まれていた。
スーラ族………彼らは一様に小柄で、頭から足元までを黒い頭巾で覆い、大きく見開かれた二つの瞳は、絶えず青白い光を放っていた。
突然、アモーガは後頭部を鈍器で打たれたかのような衝撃を受け、全身は焼けつくような苦痛に襲われた。そして、しだいに視界を失っていた……………
「アモーガとやら。わしの声が聞こえるか。」
闇の中に老人の声が響いた。
アモーガの全身からは既に苦痛は去り、宙に浮くような爽快感さえ感じられた。
「どうじゃ、肉体を無くした感想は。おまえはもう、見ることも、聞くことも、物に触れることさえできぬ。生命は残してあるが、肉体はわしが滅ぼした。」
「わしの声が聞こえるのも、おまえの聴力によるものではなく、わしがおまえの意識に語りかけておるからにすぎん。」
「ばかなっ!!」
アモーガは大声で叫んだつもりが、その声を自分の耳で聴きとることはできず、ましてや唇の動いた感覚など、いっさい伝わってはこない。
「心配しなくともよい。わしにはちゃんと聞こえておる。」
「さて、本題じゃが、おまえたちが"ニルヴァーナ"と呼んでおる生体コンピュータの設計資料は、どこへ行けば手に入る?」
「そんなこと、おれが知っているわけはないだろう。あれは帝国の最重要機密だ。たとえ知っていたとしても、おまえらになんとかなるものでもないだろう。」
アモーガは声にならない言葉で答えた。
「わかった。では教えよう。どうせおまえとは、永遠の時の中で、二度と会話を持つこともないだろうからな。」
「"ニルヴァーナ"は単にバイオCPUから成っていると言われておるが、あれこそ、我等スーラ族そのもの。スーラ族一人の脳と神経細胞が"ニルヴァーナ………」
「これでわかったろう。われらがその資料を欲していることを。そして、おまえたち帝国の人間を呪っておるこtを………」
「話は終わりじゃ。音も光も感覚もない闇の中を、おのれだけの意識で永遠にさまようがよい。これ以上の苦痛はないだろうて………」
老人の声は消えた。そして、アモーガには無の世界が訪れた……………
洞窟を利用した小さな牢獄に、一人の男が投げ込まれた………"アクショー・ビア"、幸運なことに彼の五体は無傷のままだった。彼もラティーを追って、この惑星ファンスルに辿り着いた。そして、他の侵入者同様スーラ族に捕えられてしまう。

■アクショー・ビア
ストーリー5 ソーマの杯 for MSX2
アクショーは惑星ファンスル、スーラ族の牢獄で、屍と化していたアモーガを蘇生させる。
アクショーの傍らには、すでに腐乱し始めている一つの屍が、死体独特の耐え難い臭気を放っていた。アクショーは胸の内ポケットからカプセル状の小瓶を取り出し、中に入っていた透明の液体を、万遍なく屍に振り注いだ。屍の細胞は蘇生を始め、その臭気は徐々に薄らいでいった。しばらくして、屍は完全に生前の姿を取り戻し、ながく閉じられていた瞳を開いた。アクショーはその瞳を覗きこみ、驚きの声をあげた。
「なんと、こやつの生命はまだ絶えていなかったのか。」
アクショーは、耐え難い臭気から逃れるだけのために、屍の細胞蘇生を試みたのだが、生命までが蘇生するということは、全く予想していかなかった。しかし、光を取り戻したアモーガの言葉によって、その疑問は容易に解決された。
そして、アモーガがこのアクショーという人物が"ソーマ"………神々の清酒と呼ばれる、肉体と生命の蘇生薬………を作り出した科学者で、その秘密をリュカーン教の狂信者ラティーに奪われたことを聞かされる。アモーガを蘇生させた液体は、このソーマの完成薬ではなく、細胞蘇生の能力のみを備えていた。
一通りの会話の後、アクショーがつぶやいた。
「武器もないし………さて、どうやってこの洞窟から抜け出すかな。」
「簡単なことさ。細胞蘇生薬は多少残ってるんだろ。」
アモーガは、太い木の幹で組まれた格子を指さして言った。
アクショーには容易にそれが理解できた。そして、残りの液体をその幹の交わる部分にふりかけると、幹は部分的に細胞の蘇生を始め、そして、はじけとんだ……………
惑星ファンスルを脱出した二人は、アモーガの艦ラージャにいた。
そして、ニルヴァーナの様子は、明らかに以前と異なっていた。事務的なメッセージ以外をいっさい発したことのなかったニルヴァーナは、その感情と記憶を取り戻したかのように、アモーガに語りかけた。
「アモーガ。私はあなたを怨んではいません。既に帝国側の人間でないことも解っています。」
「総ての答えは、惑星アシュビンにあります。艦隊を惑星アシュビンに向けてよろしいでしょうか。」
アモーガは、ニルヴァーナの指示に従って艦隊を惑星アシュビンに向かわせた。
………スーラ族は、ナーサティア双惑星を、惑星アシュビンと呼んでいた。
ディーヴァについて

パソコンの所有が学校の1クラスに一人か二人程度の時代、パソコンの種類は10種類以上もあり、かつ互換性は殆ど無い状態だった。互換性がないということはメーカー側は基本部分を除いてはその機種毎にゲームを開発・移植せねばならなかった。その逆手の部分を旨く取ったのがディーヴァだった。まず、機種毎に主人公を変更。主人公には共通の敵シヴァ・ルドラが存在。同じ銀河の中でそれぞれのキャラクターがシヴァ・ルドラに向かうという設定になっていた。また、星系外へ移動することによりパスワードが発行され、このパスワードにより他機種へ移動できた。
問題はパソコンを持っている人が余りにもいない上に同じゲームを所有するという率が相当な低かったことだろう。お互いのデータをやりとりする環境がユーザー側に提供できていなかったのが問題だった。
後の問題は、ゲーム内容の基本部分が殆ど変わらないこと。つまり、キャラクターを用意したにも関わらず、マニュアルに記載されている設定以上のストーリーがゲーム上で展開されないのだ。

そんな中で出た1つのメディア展開がコミック化だった。ディーヴァデータブックという細かい書籍もあったが、ゲームコミックという形でキャラクターごとのストーリーが最後までキッチリ展開されている。難点はゲームブックということと、絵柄が全て違うこと。ストーリーはオリジナル要素が入ってはいるが、与えられたデータに関しては忠実に描かれていた。
X1版に関しては漢字ROMの問題もあるのか漢字表記が無いのが残念。アクションシーンはNEC PC-8801mkⅡSR版に比べると明らかにドライビングアーマーの動きがスムーズ。しかし、機種毎に異なるアクションシーンの難易度は変わらず高い。50%制圧を繰り返す事による防衛力の低下を狙い、最後に弱り切った所を勝ち取るというのがセオリーになるだろう。防衛力の高い惑星では5回ほど同じ行為を繰り返し最後に75%を制圧して見事に惑星を自分側に引き入れるということになる。
機種毎に違ったストーリーを与えられてはいるものの、マニュアル上だけでありゲーム中においてスーラ族が関わることも無く、またニルヴァーナとの絡みもない。このあたりは各機種共に共通事項だ。ファンブックやアドベンチャーブックでストーリーには深い部分まで語られているが、ゲーム上では一切語られない。アドベンチャーゲームの要素を持つというが、こういう部分こそビジュアルシーンなどを取り込んでしまって作成すれば内容として膨らんだと思う。1987年ということを考えればシステムと制作時間を考えればここまで求めるのも酷ということだろうか。

BGMはFM音源に対応している…が、実際はオープニングとエンディングの2曲のみで、それ以外はPSGのみの演奏だ。しかも、地上戦に関してはオープニング曲を流用するという他機種でも聞くことのできない乱暴な方法を採用している。これも時間の制約なのか、容量の制約なのか、それとも…。ちなみに、エンディング曲は勿論共通だが、全機種の中で最もデキがいい。FM音源の和音数が最も多いOPMに加えてステレオ対応。エコー技を使わず左右に音を割り振り旨く使い分けた「らしい」作りになっている。
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源)
ステレオタイプFM音源ボード
音源チップ:YAMAHA YM2151(OPM)
01 TRIAL OF NIRVANA (OPENING)
02 DAIVA I (ENDING)
合計時間 : 2:20
作曲者 : 浅倉大介(01), 丸山恵一, 冨田茂 共作(02)
編曲者 : 冨田茂
DISCOGRAPHY
ディーヴァ/浅倉大介

発売日: 1987年3月4日
価格: 3,000円
商品番号: CA30-1399
販売元: 東芝EMI
収録曲
01 ディーヴァI
02 ヴリトラの炎
03 ナーサティア・ドライブI
04 ニルヴァーナの試練
05 アスラの血流
06 ドライビング・アーマーI
07 ナーサティアの玉座I
08 ソーマの杯
09 フリート・バトル
10 ドゥルガーの記憶
11 ナーサティア・ドライブⅡ
12 ディーヴァ・リプリーズ~
13 ドライビング・アーマーⅡ
14 ナーサティアの玉座Ⅱ
15 神々の星
16 ディーヴァⅡ
当時の広告
エンディングムービー
■エンディングムービー