ANCIENT Ys VANISHED THE FINAL CHAPTER
イースⅡ
対応機種 : NEC PC-8801mkⅡSR以降
メディア : 5inch 2D (4枚)
定価 : 7,800円
発売日 : 1988年4月22日
販売元 : 日本ファルコム
○FM音源対応
○ジョイスティック対応
GALLERY
PROMO WORD
イースⅡ
優しさから、感動へ。
イースⅡは、イースの続きです。
イースがなくてもイースⅡはプレイできますが、
イースをプレイしておくとイースⅡがより楽しめます。
ストーリー
あの日……。
これで長かった戦いも終わったのだ、と思えたあの時。
まだ幼さの残るアドルの横顔をつつむように
不思議な光がみちてきた。
その光はしだいに、まばゆさを増し
アドルにはもう、あたりを見ることさえできない。
時をさかのぼること、八百年。
秩序と自由の国、
イースが誕生した。
イースは、
美しいふたりの女神と
智恵と徳の深い六人の神官によって治められ
やがて、緑あふれる恵み多き国として
すばらしい繁栄をとげることになった。
「黒い真珠」
この美しい宝玉はイースの誕生とともに
作られ、すべての魔法の源となった。
この「黒い真珠」の魔力を使い、
六人の神官が作り出した
クレリアという金属のおかげで
イースは、ますます栄えた。
しかし、クレリアが作られる過程で
思いもかけなかった副作用が生じてしまった。
静と動、明と暗、善と悪……。
すべてと相反する「魔」が生まれてしまったのだ。
「魔」の叫びが暗雲を切り裂き
地下から吹き出した溶岩は野原を焼きつくし……
平和だったイースの地に災いが荒れ狂った。
六人の神官たちは早急に
災いの元凶であるクレリアを地下深く封じこめたが
生まれてしまった「魔」の勢いは、もはや止めることはできなかった。
人々が、最後の砦サルモンの神殿に追いつめられた時、
神官たちは黒い真珠の力により
神殿を天空へ昇らせ、災いの狂気から逃れた。
そして、平穏な日々が七百年の間、続いた。
今や女神もサルモンの神殿も忘れ去られ
イースの歴史を知っているのは
神官の家系だけになったころ。
クレリアが「銀」という名の鉱物として、
掘り出されてしまった。
かつてのイースが
クレリアによって栄えたのと同じように
また、銀によって
人々の暮らしはうるおったのだが……。
災いの元凶クレリアに手をだすと
「魔」が再びよみがえる……。
古い言い伝えのとおり、
黒マントの男が地下深くから
「魔」を解き放ってしまった。
ダルク=ファクト
天空に昇ったサルモンの神殿へ行き、
イースのすべてを手中に治めるという
どす黒き野望を持った、魔導師。
ちょうどそのころ、
ひとりの青年がこの地に
たどり着いた。
彼の名はアドル。
「冒険」という魔法に魅入られた少年。
彼の好奇心に満ちた黒く輝く目
どんな岩山でもよじ登れる身軽な体
そして、決してあきらめない
意志の強さを持っていた。
ミネアの町の、ただならない空気を
敏感に感じとったアドルは
運命の渦に巻きこまれでいくように
冒険へと足をふみいれた。
自分がイースの運命を
左右することになるのも知らずに……。
町から銀製のものが盗まれるという。
行方知れずの人が後を絶たないという。
「イースの六冊の本を取り返さなければ……」
サラという女占師の言葉に導かれ
アドルは大きくえぐれた穴のふちに建つ、
神殿へと向かった。
神殿の地下迷宮に監禁されていた、
若く美しい娘フィーナとの出会い。
多くの助言をさずけてくれた、
ゼピック村のジェバ婆さん。
イースのすべてを見てきた木、ロダ。
恐ろしく入りくんだ、神殿の地下迷宮や廃坑のなか、
魔物たちの、激しく執拗な攻撃をくぐりぬけ
一冊一冊集めたイースの本により、
イースの歴史が徐々にあきらかとなってゆく。
そして、最後の砦、ダームの塔へ。
謎の老人ラーバ。
神官の血を引く、ルタ=ジェンマ。
牢獄の中から助けだしてくれた、ドギ。
盗賊ゴーバンに案内されたアドルは、
邪悪な魔物の徘徊する塔の中でも様々な人に出会う。
以前銀のハーモニカを取り返してあげた詩人レアも
なぜか塔の中に幽閉されていた。
数々のトラップがしかけられた塔を一階一階登ってゆくアドル。
魔物は、より強力に手ごわくなってきた。
ダルク=ファクトは、塔の最上階で待っていた。
クレリアで身を固めた彼にダメージを与えられるのは、
やはりクレリアの剣しかなかった。
ダルクの投げつける炎を受けながらも
戦いのすさまじい緊張感からか、なぜか熱さも痛みも感じなかった。
あるのは、激しく胸を焦がす、勝利への執念だけだった。
長い死闘の末、ダルク=ファクトの目に
恐怖とあきらめの入り交じった色が浮かぶ。
「こんなこわっぱに……」
青く澄んだ天空に浮かぶサルモンの神殿が、
最後の息を深く吐き出した彼の脳裏に浮かび、そして消えた。
空の色が青みを帯びてきた。
重くたれこめていた雲が、ゆっくり流れ消えてゆく。
どこからか明るい鳥のさえずりが聞こえはじめた。
朝日が昇ろうとしていたのだ。
あたたく満たしてゆく、冒険者だけが知る充実感。
時の感覚を失っていたアドルは、ひとり戦いの終わりをかみしめていた。
床に崩おれたダルク=ファクトの黒いマントの下から
最終章が記された、イースの本が見つかった。
塔の窓から地上を見おろすと、朝もやに包まれたぜピック村が見えた。
ジェバ婆さんの家も見える。
「そうだ、地上に帰ったら、一番にこれまでのことをフィーナに話してあげよう」
優しく微笑む彼女の顔を思い浮かべるアドルを、やわらかな光がつつんでゆく。
「イースの本六冊がそろう時、大いなる力が生まれる……」
不思議な光は徐々に強さを増し、アドルにはもう辺りを見ることもできない。
アドリには聞こえない声で、光が告げる。
「本当の戦いは、まだ終わってはいないのだ。
選ばれし勇者よ、天空へ翔べ」
登場人物
アドル
アドル=クリスティーン
冒険を求めて旅する途中、この地にたどり着く。
「災い」からイースを守るため、数々の難関をへてイースの本を六巻集めた。
リリア
天空に翔ばされた廃墟に倒れていたアドルを助けてくれた美しい少女。
本人は知らないが、実は重い病気にかかっている。
「災い」からイースを守るため、数々の難関をへてイースの本を六巻集めた。
バノア
リリアの母親。
早くに夫をなくし、ひとり娘のリリアと二人で暮らしている。
リリアの病気を治せる医者をさがしているのだが……。
長老
ランスの村の長老。
魔物から村人を守るために、廃墟のあたりを取り仕切っている。
場所によっては、彼の許可がないと入れないところもある。
レグス
ランスの村に住む賢者。
いにしえより伝わる魔法についてくわしいというが、ここしばらく村に姿を見せていない。
イースⅡについて
前作である イース の発売からおよそ1年。1988年の4月に続編である イースⅡ が発売された。数あるイースⅡの中でもオリジナルとなるのが、NEC PC-8801mkⅡSR以降版。ストーリーは前作からの続きとなっているので、前作をプレイしているほうがより楽しめるが、プレイしていなくてもある程度独立して楽しめるような作りになっていた。
イースⅡまでの構想は開発当初から計画はされていたそうだが、開発期間や容量の問題もあり分割されることになったらしい。私は当時のイースのエンディングを見て、完結したゲームとして認識していた。まさか続編が最初から構想されていたなんて考えもしていなかったから、雑誌で見た時は寝耳に水状態で小躍りした。(続編が出ると気づいていた人が結構いたと後から知った)
情報公開がメーカーより解禁されると、パソコンゲーム雑誌でも早々にイースⅡの特集が組まれ、リリアが振り向くアニメーションシーンは必ず取り上げられた。
当時、ここまで大きな動きをするアニメーションはかなり珍しく、オープニングシーンがとにかくクローズアップされた。雑誌などでハードルを上げられていたものの、店頭デモで直にオープニングを見て驚いた人はかなり多かったはずだ。
オープニングのグラフィックとキャラクターデザイン、アニメーションはすべて 山根ともお 氏が手がけている。リリアに助けられて話をする印象深いシーンのキャラクターデザインも 山根ともお 氏のものだ。かなり古くからファルコム作品に関わってきているようだが、こういった1枚絵になるようなキャラクターを出したのはこのイースⅡが初だったと記憶している。後の スタートレーダー でもキャラクターデザイナーとして参加しているのはレフィの顔を見ればすぐに分かるだろう。(ちなみにPCエンジン版イースでは 天城秀行 名義で大きく関わっている。)
1988年ごろになると、オープニングのためだけにディスク1枚(もしくは2枚)を費やすのが時代の流行りになりつつあった。そんな中で、ファルコム初の試みであったにも関わらず、ビジュアルと音楽のトータル力では他社を大きく引き離し、結果として大きな話題を呼び大成功を収めた。(オープニングアニメは上層部より相当反対されたらしい)
イースⅡになっても画面構成やアドルのキャラクター、操作方法を含めたインターフェースに大きな変更を行わなかったのが嬉しかった。半キャラずらしも健在。そして、プレイしやすいように地味に細かい部分でシステム的に改良されているのも見逃せない。(出入口や細い通路への入りやすさ、漢字表記など)
サウンド面で継続された要素として、敵とのバトル、階段を降りる音、ダメージ音などの基本的な効果音、そしてアイテムを手に入れた時の音楽がある。効果音はイースシリーズなのだと強く認識させられる重要なものだと改めて思わされた。
新しい要素として「魔法」が加わった。これにより、スムーズにゲーム進行しやすくなった。特に飛び道具系の魔法に対しては賛否両論あるようだが、これによりイースと異なる新しいプレイスタイルが確立されている。面倒な経験値稼ぎでも魔法(鷹の彫像など)が大活躍した覚えは誰しもあるはずだ。
謎解きに対する難易度は大幅に下がっており、簡単に進行してしまうのは少し物足りない部分。前作のようなマスクオブアイのような謎解きや、ダームの塔のトラップ、ダルク・ファクトとクレリアとの関係性のように考えさせられる部分は殆どなく、ヒントに満ち溢れている。ボスに対しての難易度もかなり下がっていて、攻略法を考える必要もほとんどなくサクサク進んでしまうので印象に残らない。どちらかというと広いマップで迷子になりやすくなった点で難易度が上がった印象を受ける。特にサルモンの神殿や地下水路で迷った人も多いはず。
そして、イースⅡで忘れてはいけないのが、萌え要素だ。 ザナドウシナリオⅡ 、 ロマンシア 、 ソーサリアン で関わってきた 都筑和彦 氏がイースⅡにて参加(イースは不参加)。良くも悪くも、髪型以外はどれも同じに見えてしまうキャラクターが多いが、それもまた良かった。
こちらの絵は音楽CD「THE VOCAL from YS」の発売を機に多く出回った。
これまでのファルコム作品で1キャラクターが人気を得ることなど無かったが、フィーナでもレアでもなくビジュアル面で描かれることの多かったリリアに爆発的な人気が集中した。これを機に細々と展開してきたファルコムグッズからキャラクターグッズの展開が一気に広がることになる。(ただし、イースⅡで都筑氏が描いたグッズはマニュアルからの転載ばかりで、新しく書き起こされた絵は無かったと記憶している。)
後にも先にも、キャラクターでここまで人気を博したのはイースⅡだけで、その後のファルコム作品ではワンダラーズ・フロム・イースのエレナでも大きな話題を呼ぶことはなかった。
音楽面では、前作同様のペアに加えてベーマガライターでもあったペンネーム「Yu-You」でお馴染みの 永田英哉 氏が加わり3名体勢で作られている。
イースⅡでも特に衝撃を受けたのはやはりオープニング曲の "TO MAKE THE END OF BATTLE" だろう。(この曲はオープニングを想定したわけではなかったらしいが、結果としてオープニングに使われたので纏めたという話をどこかで読んだ記憶がある。)
また、SSGをメロディーに据えた挑戦的な曲があるのも特徴。(最初の町であるランスの村で流れる "TOO FULL WITH LOVE" 、ムーンドリアの廃墟で流れる "RUINS OF MOONDORIA"、そして最終ボスダームで流れる "TERMINATION" など)各作曲者が1曲ずつ作成というのも何かあるのだろうか?
制限の中で作られた執念の凄い曲もある。どう考えてもメロディーとメロディーエコー、ベース、ドラムとFM音源が4声鳴っているように聞こえるエンディングテーマである"STAY WITH ME FOREVER"。その実態はベースがキーオフされた瞬間にドラムを鳴らしていた、という隙間を使ったテクニックが使われておりかなり驚いた。制限を含めて考えられている無駄の無い作りに当時は本当に感動した。
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源+SSG)
ノーマル音源
音源チップ:YAMAHA YM2203(OPN)
01 TO MAKE THE END OF BATTLE (タイトル)
02 LILIA (リリア)
03 TOO FULL WITH LOVE (ランスの村)
04 APATHETIC STORY (家 I)
05 MAY I HELP YOU? (ショップ)
06 FEEL BLUE (家 Ⅱ)
07 RUINS OF MOONDORIA (ムーンドリアの廃墟)
08 NOBLE DISTRICT OF TOAL (トールの聖域)
09 REST IN PEACE (聖域のほこら)
10 CAVERN OF RASTEENIE (ラスティーニの洞窟)
11 PROTECTERS (デカキャラ)
12 ICE RIDGE OF NOLTIA (ノルティアの氷壁)
13 INSIDE OF THE ICE WALL (氷壁の裏側)
14 MOAT OF BURNEDBLESS (バーンドブレスの溶岩)
15 TENDER PEOPLE (ラミアの村)
16 PALACE OF SALMON (サルモンの神殿)
17 SUBTERRANEAN CANAL (神殿の地下水路)
18 COMPANILE OF LANE (神殿の鐘撞堂)
19 PRESSURE ROAD (イースの国の中枢)
20 DON'T GO SO SMOOTHLY! (中枢の部屋~そうはいかねえぜ!)
21 FEENA (中枢の部屋~ハーモニカ)
22 TERMINATION (本ボスダーム)
23 A STILL TIME (エンディング I)
24 STAY WITH ME FOREVER (エンディング Ⅱ)
25 SO MUCH FOR TODAY (ゲームオーバー)
合計時間 : 28:46
作曲 : 古代祐三, 石川三恵子, 永田英哉
DISCOGRAPHY
ミュージック・フロム イースⅡ
発売日: 1988年6月21日
価格: 3,200円
商品番号: K32X7704
販売元: キングレコード
収録曲
<ORIGINAL SOUNDTRACK VERSION>
01.TO MAKE THE END OF BATTLE
02.LILLA
03.TO FULL WITH LOVE
04.APATHETIC STORY
05.MAY I HELP YOU?
06.FEEL BLUE
07.RUINS OF MOONDORIA
08.NOBLE DISTRICT OF TOAL
09.REST IN PEACE
10.CAVERN OF RASTEENIE
11.PROTECTERS
12.ICE RIDGE OF NOLTIA
13.INSIDE OF THE ICE WALL
14.MOAT OF BURNEDBLESS
15.TENDER PEOPLE
16.PALACE OF SALMON
17.SUBTERRANEAN CANAL
18.COMPANILE OF LANE
19.PRESSURE ROAD
20.DON'T GO SO SMOOTHLY!
21.FEENA
22.TERMINATION
23.A STILL TIME
24.STAY WITH ME FOREVER
25.SO MUCH FOR TODAY
<SUPER ARRANGE VERSION & S.E.>
26.TO MAKE THE END OF BATTLE
27.PALACE OF SALMON
28.COMPANILE OF LANE
29.TERMINATION
30.TOO FULL WITH LOVE
イースII [ステレオ化] : Ancient Ys Vanished The Final Chapter. PC-8801 (PC-98実機/P88SR)
Ancient Ys Vanished The Final Chapter PC88
Wakthrough Part 1 Epic Opening and Sick Girl
Ancient Ys Vanished The Final Chapter PC88
Wakthrough Part 2 Mine and Evil Basement
Ancient Ys Vanished The Final Chapter PC88
Wakthrough Part 3 Icy Weather and Invincible ICE
Ancient Ys Vanished The Final Chapter PC88
Wakthrough Part 4 Hot Lava and GIANT MONSTER HEAD
Ancient Ys Vanished The Final Chapter PC88
Wakthrough Part 5 Palace of Salmon
Ancient Ys Vanished The Final Chapter PC88
Wakthrough Part 6 Darn Villain Darm and Happy Ending
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