Magical Fantasy Adventure
ぽっぷるメイル
対応機種 : NEC PC-8801mkⅡSR以降
メディア : 5inch 2D (6枚)
定価 : 8,700円 (税別)
発売日 : 1991年12月20日
販売元 : 日本ファルコム
○2ドライブ専用
○V2モード専用
○FM音源対応
○ジョイスティック対応
○サウンドボードⅡ完全対応(PC-8801-23不可)
○CD対応
○アナログディスプレイ専用
○V2モード専用
目次
ぽっぷるメイル for PC-8801mkⅡSR
※マニュアル抜粋
PACKAGE REPRODUCTION
かっとびメイルとタットの 明朗快活かっとび 冒険談!!
見た目は変な
怪獣
だけどやっぱり変な奴ガウ
おかしな仲間とともに森の奥へと進む。
はるかな時の流れの中に戦乱の時代があった。
いまここに、そんなことおかまいなしで暴れまわる
元気な娘
がいた。
賞金稼ぎ
を日々のなりわいとし剣の技も冴えたる若いエルフの娘
メイル
いま欲しいものは金、 金、 金。
賞金首
はいずこ
!
賞金首を追って、今日もメイルは上を下への
大奮戦
森の中は敵
だらけ!
神出鬼没の
マリオネット強盗団
この地のつつうらうらまでも鳴り響く悪名高き首領
ナッツ・クラッカー
行方しれずの師匠を探す
魔法使い
の弟子タット
かっぱらい、嘘つき、
タヌキ族
そして姿を現す
最大の敵XXXXXX!
『ぽっぷるメイル』PC-88SR版について
◆『ぽっぷるメイル』PC-88SR版概要
『ぽっぷるメイル』(POPFULMAIL)は日本ファルコムが開発を行い、NEC PC-8801mkⅡSR以降用(以下、PC-88)として1991年12月20日に発売したアクションロールプレイングゲーム。1991年内の出荷は1万本(1992年の出荷数は不明)。ゲーム名に使用されている「ぽっぷる(POPFUL)」は元気にハネ回っているといった感じの言葉で、日本ファルコムの造語である。CD-ROM搭載モデルもしくは別売のインタフェースでCD-R30(CD-ROM2の代用も可能)を接続したPC-88(FE系/VA系は不可)であれば好きなCDの曲をBGMにしてゲームがプレイできる機能を搭載している。
移植作として1992年5月22日にはNEC PC-9801VM/UV以降版(以下、PC-98)が発売。1994年には家庭用ゲーム機のセガ メガCD(1994年4月1日)、任天堂スーパーファミコン(1994年6月10日)、NEC PCエンジン SUPER CD-ROM2(1994年8月12日)へリメイク移植が行われ、機種により様々なアレンジが施されている。
ケータイにはボーステックモバイルが2003年にNTT Docomo 504i/505iシリーズのi-mode用としてPC-98用を移植・ステージ別で分割配信(月額税別315円)を行っている。(ステージ1-2003年9月9日/ステージ2-2003年11月2日/ステージ3-?/ステージ4-2004年4月28日/ステージ5-2004年7月7日)
2004年7月14日にはVodafone(256K/256KVer.2対応機)用として、月額版(税込315円)Vアプリを配信。加えて2004年10月13日には従量版(1DL税込315円)で配信を行った。
◆『ぽっぷるメイル』の制作者
メインプログラムは永島純(Jun Nagashima)が担当。PC-98版『ぽっぷるメイル』やスーパーファミコン版『ぽっぷるメイル』の移植も手掛けている。
キャラクター設定は現在イラストレーターとして活躍されている田中久仁彦(Kunihiko Tanaka, 1970年8月12日-)。日本ファルコムに在籍していたことなどが早期から知られていた様子だがソースの出所は不明。現在確認できているソースはTwitter(現X)の日本ファルコム公式アカウントが2013年1月22日にポスト*1した文章、そして2017年5月30日に公開された初期のデザイン画像(右図参照)となる(現在ツイートは削除されている)。ゲーム内のビジュアル画像に関わっていたかどうかは現在不明である。
パッケージアート及びマニュアル内のキャラクターを描かれたのは現在イラストレーターやアニメーターなどで活躍されている西村博之(Hiroyuki Nishimura, 1963年-)が担当している(PC-98版は異なる)。
なお、後に発売したスーパーファミコン版『ぽっぷるメイル』のパッケージやキングレコードから発売されたドラマCD『ぽっぷるメイルパラダイス』のジャケットなども描かれている。また、マイナーどころではパソコンゲームマガジン『コンプティーク』(角川書店刊行)の『ぽっぷるメイル』攻略ページで数回挿絵を描かれている。
http://netonevisions.c.ooco.jp/prof/plof.htm
https://x.com/nihonfalcom/status/293532992473808896(2013)
https://twitter.com/NETONEVISIONS/status/869355353317691392(2017) - 現在は削除
*1 田中久仁彦が在籍していたことだけでなく、都築和彦の後に何らかのイースのイラストも描かれていたことがソースの見当たらない伝聞ではなく確実となった。しかし、どのイラストを描かれたかまでは書籍にも記載されていない。
SNSなどでよく見かけるのは田中久仁彦の絵が良いという好意的な話だ。しかし、これは曖昧で不確かな事が多い。『ぽっぷるメイル』開発中には少なくとも日本ファルコムを退社していたことがわかる。(1991年7月13日発売の『旅立ちは突然に<卵王子>カイルロッドの苦難 1』のイラストを描かれていることから推測できる)。開発開始時期によっては、開発前に退職している可能性もある。
『アルファ』のパッケージ絵を描いたのはいのまたむつみ案件と同じだ。そのほうが話題にしやすいので都合がいいという思い込みは要注意だ、ということはここに記しておこう。ゲーム中のCGにサインは無く根拠となるものが存在しないので絵柄だけで判断するのは危険である。はっきりしない状況では、最悪のパターンとして企画段階のキャラクター原案(エルフの女の子+ハイレグアーマー)のみという可能性も視野に入れなければならない。
◆1991年末におけるPC-88を取り巻く環境
『ぽっぷるメイル』が登場した1991年12月というのは長らく続いたPC-88シリーズの歴史が幕を閉じた後と言ってもいい時期だ(当時はそんなこと思ってもいなかったが)。近年に発売したモデルは1989年11月6日に発売(発表は10月12日)したPC-8801MC。これを最後にPC-88の新機種は途絶える。1990年10月9日には辛うじてPC-98DO+という88モードを搭載したPC-98DOの後継マシンが登場。しかし、その後継機すらも1991年には登場しないまま年を越えようかという時期だ。
「PC-88シリーズはこれをもって終了」という宣言はないため1991年12月当時はまだPC-88シリーズ新機種の可能性も考えられたギリギリの時期だったかもしれない。しかし、絶望的だった状況は当時のショップ広告からもわかる。どこを見ても新品でPC-88シリーズはほとんど掲載されていない。そして、登場から2年が経過したPC-8801MCは最上位のモデル2でも投げ売り状態(上図で新品56,000円)。ただ、2年間継続して販売されていたのはある意味凄いことだ。
1989年の秋から冬辺りにPC-98専用、もしくは最初にPC-98用として発売されたゲーム。
PC-98シリーズがゲーム市場の中心として緩やかに移行が始まった気配を見せたのは1989年頃からだった。ユーザー層もあるだろうがジャンルはシミュレーションゲーム系に偏っていた。しかし、PC-98単独発売でもランキング上位に食い込むタイトルが増えており、今冷静に考えれば、これはPC-98ゲームユーザーの人口が増えていたことの現れでもあった。しかし、私はPC-98のユーザーが好むようなゲームだけをPC-98で単独発売しているんだと勝手に思い込んでいた。能天気にも終わりが訪れるなんて予感はまったくしていなかったのだ。1990年には海外のビッグタイトル(『ダンジョンマスター』、『ポピュラス』、『シムシティー』『プリンス・オブ・ペルシャ』など)移植も行われ始め話題性を高めていく。
個人的コミュニティの印象として、光栄やシステムソフトのシミュレーションゲームを好む層は1990年から1991年あたりのタイミングでPC-88からPC-98へ移行が進んだイメージがある。
PC-88黄金期は8bitPCと比較すると高額で手を出しにくく、移行するメリットも少なかったPC-98シリーズ。しかし、『ぽっぷるメイル』が発売するおよそ1年3カ月前の1990年9月14日にはEPSONからPC CLUBというPC-98互換機を発売しており、安価に移行しやすい環境も整ってきていた。
1991年にもなるとかなり多くのソフトハウスがPC-98シリーズを発売機種の優先であったり完全移行している。日本ファルコムもご多分に漏れずPC-98シリーズ専用として『ロードモナーク』や、『ブランディッシュ』を投入し、PC-88シリーズから撤退かと思われた、そんな時代背景で「最近88ユーザーのパワーが低下している。この事態は88ソフトを中心に開発してきたfalcomには非常になげかわしいことである。」(おまゆう案件)と登場したのが『ぽっぷるメイル』だ。広告では『英雄伝説Ⅱ』が同時開発されていることも示唆しており、日本ファルコムが優先して開発を続けてくれるならPC-88はまだまだ終わらない、いけるんじゃないか?そんな気にさせてくれる元気をくれた便りでもあったのだ。
1992年前後にもなればPC-8801mkⅡSRが登場した1985年と比べ家庭用ゲーム機は高性能になっている。わざわざパソコンでアクションゲーム的なものをプレイする必要性のなさ、期待の低さもあり、家庭用ゲームでは厳しいエロゲーにしかPCゲームに存在価値はなかったという声まである。
しかし、この時代でもPC-88にまだ利点はあった。640x200ラインという解像度を使った高精細な映像だ。当時、家庭用ゲーム機には一般的に家庭用テレビのコンポジット端子で接続している上に解像度も低い。PC-88は基本性能こそ低くなっていたもののRGB端子接続のモニターを使用し、家庭用ゲーム機ではまだまだ再現できなかったくっきり、はっきりとしたグラフィックスの緻密さを魅せてくれたのだ。そして、なにより家庭用ゲーム機より真っ先に遊べるタイトルが存在したのだ。
◆お転婆な女の子が主人公の作品が流行っていた時代
『ぽっぷるメイル』はお転婆エルフの女の子を主人公としつつギャグテイストを押し出した美少女*2アクションロールプレイングゲームだ。日本ファルコムとしては全く新しいタイプの分野にチャレンジしたとも言える。ただ、世間でも同じようなお転婆キャラの女の子とそれに翻弄される仲間が活躍するライトノベルが一部で流行しており、それに乗っかったと言えなくもない。お転婆な女の子を扱ったゲーム作品として近い時期のものであれば『フレイ』(マイクロキャビン)、アーケード版の『コットン』(サクセス)などが挙げられる。
日本ファルコムは美少女ものという分野に切り込んだわけだが、辰巳出版社に認められたのか『美少女ゲーム最前線パート7』に『フレイ』と共に見事掲載されている。(奇しくもMSX2版の移植作として登場したPC-98版の『フレイ』は『ぽっぷるメイル』と同日の発売だった。)
*2 年齢不詳のエルフなので「少女」という表現は正しくないかもしれない。
◆『ぽっぷるメイル』とはどんなゲームなのか?
ゲームはトップビューとサイドビューに分かれており、マップ間の移動シーンはトップビュー、アクションシーンはサイドビューとなる。ジャンプはスペースキー(ジョイスティックのAボタン)を使用し、体当たりで直接攻撃、シフトキー(ジョイスティックのBボタン)で間接攻撃を行うことができる。間接攻撃はキーボードで操作するにはやや使いづらいキー配置だ。
対応機種に「PC-8801mkⅡSR以降」と記載されていても末期になると4MHzの機種(SR/TR/FR/MR)では動作が重くて遊びづらいゲームもあるが、この『ぽっぷるメイル』では心配無用だ。全機種で問題なく楽しむことができる。
マニュアルを読むと分かるが、操作方法や画面説明はあるもののゲームの進行方法やルールは一切書かれていない。目的はもちろん先のラウンドへ進むことだが、途中にはカギのかかった扉が必ず存在しており、解錠するためにカギがアイテムとして存在しているということを理解しなければならない。(所有数は画面中央下に表示されている)
カギは最初に2本所有しており、カギのかかった扉で1回使うと1本失われるが、1度開けた扉は閉じられることがない。追加のカギは店でお金を出して買うものではない。ボスを倒したり、ステージのどこかに存在する宝箱から手に入れる。
序盤は割と適当にプレイして先へ進むことが可能だが、探索をしっかりせずに進むと後悔することになる。なぜなら、カギの入った宝箱を見逃して進んでしまう可能性が高いからだ。そうすると、進行途中で必ずカギが足りなくなり、これまでに通ってきたステージに戻ってカギの入った宝箱を探し回らなければならない。(現在のステージ内に存在する可能性も当然ある)
『ぽっぷるメイル』には経験値やレベルが無く、敵の存在価値は基本的にお金と稀に落とす薬草、金塊だけだ。貯めたお金を使ってお店で強い武器や防具を購入し、装備を整えて物語を有利に進める。現代の定義であればアクションアドベンチャーゲームと呼ぶのが正しいだろう。マップはかなり広く物語も長いのでボスシーンを除いてセーブが可能になっている(ロードはボスシーンでも可能)。
アクションゲームが得意なプレイヤーは適当に敵を倒しながらガンガン進めばいい。ただし、アクションゲームがあまり得意でないプレーヤーなら障害になりそうな敵をなるべく倒しながらお金を貯めつつヒットポイントを回復させながらじっくり進めると攻略しやすいだろう。(ガンガン進めると装備を整えるお金がステージ毎に足りず困るはず)
●コラム お金と薬草、金塊について
敵を倒すと例外を除きお金か薬草または宝箱(金塊)を必ず落としてくれる。薬草または金塊の出現する法則がある。薬草または金塊を持っている種類の敵(何も持っていなかったり、お金しか持っていないタイプの敵も存在する)を4匹倒すことだ。条件を満たした場合、4匹目で薬草または金塊を落とす。ダメージを受けていない時は薬草を出さないが、その間に3匹以上倒している場合、ダメージを受けてから1匹倒すと薬草を落とす。
『ぽっぷるメイル』はアクションゲームが苦手なプレイヤーにもある程度イージーに楽しめるよう作られている。それが顕著なのはボス戦だ。一般的なアクションゲームではボス戦のみ回復アイテムの使用を制限されるケースがよく見受けられる。しかし、『ぽっぷるメイル』は回復アイテムを所有しているだけ何度でも使用することが可能だ。アクションゲームが苦手なプレイヤーは多少面倒でもお金を貯めて回復アイテムを充分用意して挑めば「それなりに」先へ進むことは可能だろう。
ただし、ボスシーンでは思った以上に一撃で受けるダメージが大きいこともある。残りヒットポイントに注意しながら減り具合を見ておかないと、油断して回復アイテムを使う前に死んでしまうこともよくある。そういった咄嗟のキー操作も反射神経を必要とするため、アクションゲームが苦手なプレイヤーには割とシビアに思えるかもしれない。
『ぽっぷるメイル』の世界には森、洞窟、鉱山、氷山、城といった合計5つのエリア(ラウンド)が用意されている。とはいっても、5面しか無いわけでなく、エリアの中でさらに細かいステージに分かれており、1つあたりのステージは想像以上に広いので記憶力だけで行動すると迷子になるかもしれない。
『ぽっぷるメイル』には面セレクト機能が搭載されており、ジャングル(ラウンド1)をクリアしてからはマップ移動時に限りいつでもメニューの「面セレクト」で入口まで飛ぶことができる。注意点は「一度でも入ったステージ」ということだ。次のステージに入る前に、すぐに面セレクトで別のマップへ移るとクリアした次のステージが選択肢に出ない。つまり、直前のステージ入口から出口を再び目指さなければならないということだ。ただし、ラウンドクリアした際だけは最初のステージが選択肢に出る仕組みとなっている。
◆PC版『ぽっぷるメイル』の残した功績
『ぽっぷるメイル』には1つのエリアをクリアする毎にご褒美とも言えるちょっとした見どころのビジュアルシーンが用意されている。ただし、ストーリー展開として重要な内容はほぼ無い。その上、1シーン数枚の紙芝居的なおまけ程度のものなので、ゲームのテンポが悪くなると思うプレイヤーはメニューからOFFにすることも可能だ。
このビジュアルシーンはストーリー的に無くても然程問題ないものだ。しかし、このキャラクターデザインでビジュアルが展開されたからこそメイルの人気が続いていると言っても過言ではない。これこそが、PC版の残した功績とも言える。
◆3人まで増える愉快な冒険仲間たち
『ぽっぷるメイル』はストーリーが進むと仲間が増えるのも特徴の1つ。ただし、メイルの後ろをぞろぞろと付いてくるわけではなくメニュー選択による切り替え式だ。装備できる武器や防具も異なる上に攻撃方法も異なる。もちろん、攻撃力や防御力も変わってくる。加えてジャンプ力なども違ったりなど個性が与えられている。進行が苦しいと思った時にはキャラクターを変更すると道が開ける場合もあるだろう。(後半戦のメイルは他のキャラクターと比較して攻撃力が凄まじく高くなることを覚えておこう)
お金や回復アイテムは共有財産になっているが、ヒットポイントはキャラクター毎の管理になっている。そのため、回復アイテムがない状態でピンチに陥った場合は交代することによってその場を切り抜ける、という使い方も可能だ(ボスシーンは切り替え不可)。
※各エリアの入口でヒットポイントを回復させる時は要注意。選択していないプレイヤーのヒットポイントは回復しないのでその場で全員切り替えよう。
◆PC-88SR版だけの攻撃バリエーション
攻撃バリエーションがキャラクターによって異なるのは先述しているとおりだ。しかし、武器と向きによっては利き手も変わることを知っておくと序盤は攻略上便利だ。トゲトカゲなんかはジャンプ先にいて上に乗っかった場合は大ダメージを受ける。そのため倒してから確実に進みたいところ。トゲトカゲが下側にいる場合は半分身を乗り出して飛び道具を投げるのだが利き手が存在する。向かって右下側にいる場合は通常右利きのキャラクターなら地面に武器を飛ばしてしまう。しかし、メイルであれば下を向いているときだけダガー(ブーメランは不可)は左手で投げるので、真下にいるトゲトカゲを倒すことが可能だ(PC-98版は不可)。
◆キャラクターによる会話内容
キャラクターによって変わるのは能力だけではない。会話の内容もキャラクターによって三種三様の変化を見せてくれることもある。イベントメッセージだと1度しか見ることのできない会話もあるので、全てを網羅するのは難しいだろうが、マニアなら会話の違いを徹底的に調べるのも楽しみの1つになるだろう。
敵を倒しながら黙々と探索するだけに終始せず、こういった会話シーンも多分に含まれており大いに楽しませてくれる。物語の進行も二人+1匹の性格が見事に凸凹でうまくバランスを取りながら進行する。とにかく明るくコミカルなゲームなので遊んでいるだけで楽しくなってくるはずだ。
◆かんたんそうに思わせて牙を剥く
アクションゲームが苦手なプレイヤーにも「ある程度イージー」と先述した。しかし、普通のアクションゲームと同じでゲームが進行すれば、反射神経と指捌き、テクニックが要求され、誰にでもエンディングが見られる難易度設定ではないことに気づくだろう。これはアクションゲームによく見受けられる宿命とも言える。
穴に落ちたら瞬時にゲームオーバー、なんてことは基本的にないが、ジャンプをミスしたらスタートラインに戻ってやり直しなんてことはありふれている。まだ救いようがあるのは随時セーブが可能なことだが、それでも少し進むたびにセーブを行い、ミスしたらロードという過程を繰り返すのは面倒事になってしまうかもしれない。
ダメージを受けることをなるべく回避できるよう、出てくる敵を確実に仕留めながら着実に先へ進むことは決して悪いことではない。しかし、その方法だと先へ進めないことも。それは敵の上に乗らないとジャンプ力が足りない場所への移動だ。必要な敵を倒してしまった場合は、画面をある程度スクロールさせてやれば復活するので取り返しのつかないことになることはない。しかし、頭上を使えば先へ進むことができるのだ、という洞察力を試される。
余談だが敵の真上は死角になっていることが多く頭上から真下に向かって魔法などを打ち込んでやればノーダメージでラクラク倒すことが可能だ。
ゲームなのだからステージが進めば難しくなるのは当然だ。それでも、進行時の最強装備で整えていればボスキャラ以外は割となんとなる、と安心したところにぶっ込んでくる。それが『ぽっぷるメイル』の特徴だ。アクションゲームが得意なプレイヤーなら敵の放つものなどあっさり避けてサクサク敵を倒せるかもしれない。しかし、アクションゲームが苦手なプレイヤーはこういうところで思わぬ苦戦を強いられたりするだろう。割とヌルい感じでプレイしているところに、ピリッとした緊張感を与えることに成功している。
ステージによっては要所要所に関門としてボスキャラクターが登場する。前半のボスは大体が力押しなので回復アイテムを限界まで所有すればなんとか倒せるものは多い。しかし、それでも中盤あたりでどうやって倒せばいいのかわからないような謎解きを必要とするボスをぶっ込んでくる。これも『ぽっぷるメイル』の特徴だ。一体どのキャラクターで挑めばいいのか、どんな武器を使えば、そもそもどうやって攻撃を当てればいいのか?そんな事が徐々に増えてくる。それでも優しいと思われるのはボスの部屋から逃げることもできるし、直前でセーブを行ったりして何度もやり直したり体制を整えることができることだ。「例外を除いて」だが。
◆謎解きも時折ハード
アクションシーンは得意でも謎解きが苦手なプレイヤーには苦しいところもある。ただし、会話シーンで重要な単語には色付きで表示してくれる親切設計にはなっている。問題なのは、その会話を繰り返し行ってくれないこと。適当に読み進めてしまうと二度と同じ会話を見ることはできない。次にどこへ行けばいいのか分からず、クリアは相当難しくなることもある。同じ会話ばかり繰り返すNPCは味気ないが、こういうところこそ繰り返して欲しかった所だ。
理不尽な謎解きはないだろうし安心、と思うならそれは間違いだ。とてもヒントとは思えない他愛ない会話を使った謎解きも存在する。そんなことなど普通覚えているわけもなくどこに何を探しに行けばいいのかわからない。なんてこともあるのだ。『ぽっぷるメイル』は進むだけではなく、ラウンドを戻る必要もあるというのがなかなか難しいところでもある。何のためにわざわざメニューに「面セレクト」という戻る機能が付いているかというとこういうことなのだ。攻略法を見ればあっけないものなのだが、ガウで炎を吐いてみたり、手前のステージをくまなく探索してみたりと苦労したプレイヤーも多かったのではないだろうか。
◆ドギツイ最終ラウンド
そして待ち構えるは最終ラウンド。ここまでは誰もがなんとか辿り着ける…かもしれない。が、そんな甘っちょろい話はここで終わりだ。このラウンドは、めっぽう強いザコキャラ、トラップなどが盛り沢山だ。油断して連続被弾すればもちろん一気にゲームオーバー。
そして、理不尽なまでの強さを見せるボスキャラたち。すぐに底をつく回復アイテム、補充するお金不足から強いられる出稼ぎ。最終ラウンド(特にボス)だけは攻略する楽しさなどなくひたすら苦痛しか感じないかもしれない。
実は最終ラウンドのボス攻略こそキャラクターおよび武器選択がかなり重要だ。ぴったりハマれば呆気ないほど簡単に勝利することも可能だったりする。だが、そんなヒントはゲーム中に一切ないのでプレイヤーを苦しめる。効果的な組み合わせを探すのが本当に大変でゲームを投げ出してしまう人も結構いたのではないだろうか。そして、ここまで書いてきてなんだが、アクションゲームが苦手な方は『ぽっぷるメイル』に手を出さないほうがいいかもしれない。最終ステージのボス3連戦は極悪で救いようがない。最後の最後で心が折れること必至だ。初心者でも遊べそうと思わせておいてこれなのだから罪作りなゲームとも言える。
◆それでも良作な『ぽっぷるメイル』
プレイヤーを多少選んでしまう要素が多少あるものの、『ぽっぷるメイル』はゲーム性、操作性、グラフィック、BGM、全てにおいて完成度の次元が非常に高いレベルであったことは断言しておきたい。時代が時代なら数々のデカキャラ、個性的なアルゴリズム、画面の美しさや背景とキャラクターのプライオリティ処理など色々な事が話題になっただろう。ただ…この時代で驚かせるような新しいプログラムテクニック、演出、ストーリー展開を含めて「このシーンをぜひ見てほしい」とか「ここはすごかったよね」といった際立つ見せ場が無かった。非常によくできているという以外の評価が難しいゲームに思えたのだ。(あとメイルがかわいい)
個人的に残念に思えたのはコミカルな演出がゲーム内で物足りなかったことだ。『ぽっぷるメイル』の本質は元気いっぱい、そして敵味方総じての間抜けな演出でクスリ笑うことだと思うのだ。後に家庭用ゲーム機にリメイク移植された際、ゲーム性をハードの性能に合わせて向上させたことは理解できる。しかし、それを見てそうじゃないだろ、とも思った。私が期待していたのは『ドラゴンスレイヤー英雄伝説』のエンディング終幕で見せたようなキャラクターを使った愉快でクスリとさせられる操演だ。こういう要素が『ぽっぷるメイル』のゲーム内で実現できていれば、もっと違う評価を得られたのではないかと思うのだ。
◆ファルコムの規模からすれば寂しい売上と人気
初期ロットで1万本出荷と打ち出した『ぽっぷるメイル』。売り場側の立場から見ていた所感としてそれ以降の追加生産は無かったように思えた。『英雄伝説Ⅱ』が発売の折『マイコンBASICマガジン』1992年4月号の広告に『ぽっぷるメイル』が在庫切れを起こしたと掲載されたが、そういった覚えはない。どちらかというと引きが早く、発売から2カ月程で店の適正在庫は1本になった。これは、PC-88が終わっていたから、ではなく『ぽっぷるメイル』がロングセラー的な人気作には成り得なかったということだったというのが私の持論だ。それは後に発売される『英雄伝説Ⅱ』(1992年3月19日発売)が証明することになる。
実際にどうであったかの検証をしてみよう。月間集計ではまず電波新聞社刊『マイコンBASICマガジン』1992年3月号の「SUPER SOFT HOT INFORMATION」(91年12月から1月上旬までのデータ)を参考にする。
一般的な想像では発売月くらい最低ベスト5入りは間違いないと思うだろう。しかし、どんなに目を凝らして見てもその名を見つけることができない(35位であったことが翌月判明)。翌月の4月号でも35位だった。この結果は日本ファルコムがこの数年で経験したことのない最低の結果だったのではないだろうか。この状況を見ると初期ロットの1万本を売り切るので精一杯だったのではないかとも思える。仮に、増産があったのであれば発売日直後の12月22日に本社移転しているため、パッケージ裏面の住所記載は柴崎町ではなく曙町に変更されているものが存在するはずだ。(お持ちの方がいらっしゃればぜひご一報を!)
月刊誌でパソコンゲームセールスランキングを行っているもう1冊は徳間書店刊『コンプティーク』だ。1992年3月号の「Soft Sales Top20」は12月1日から12月31日までのランキングだ。『ぽっぷるメイル』は12月20日発売なのでやや不利だがスタートダッシュを決められる発売月。しかし、結果は17位。翌4月号掲載(PC98と記載されているが印刷ミス)の1月分売上ランキングでは13位と若干上がったがトップ10入りも叶わず。5月号の3月分売上ランキングでは18位だった。
『マイコンBASICマガジン』よりかは幾分マシだがそれでも厳しい結果と言わざるを得ないことが分かる。
月刊集計ではなく月2回刊で集計している雑誌で見る。『ログイン』1992年3月6日号では1991年1月16日から1月29日までの集計を行っており、ここで最も高い7位を記録している(12月18日から1月15日までの集計では12位)。
当時のパソコンゲーム業界ではそれなりのソフトハウスであればこれで充分であろうし1万本売れればヒット*の世界なのだが、『ぽっぷるメイル』はあの日本ファルコムの作品なのだ。それを考えればこれでヒットしたとは言えないだろう。この時にはPC-88シリーズも末期だしこんなものだろうと思っていた。時期的に「88ユーザーのパワーが低下」しているのはどう見ても覆すことのできない事実ではあるが、後に登場した『英雄伝説Ⅱ』の売上で『ぽっぷるメイル』の数字はそれを象徴するものとはまた別であったことが分かるのだ。(『ログイン』では初登場で2位)
※1990年前後のパソコンゲーム業界は、まず1万本がヒットの基準(損益分岐とは異なる)だったようだ。『ソフトでハードな物語』で語られる数字や、三遊亭圓丈が述べた『サバッシュ』の売上本数などもこの1万本が基準だ。(根拠として弱いのでもう少しサンプルを増やしたい所存)
日本ファルコムは『ぽっぷるメイル』を今後どう取り扱っていくべきかであったり方向性について決めあぐねていたのか「88ユーザーの方はナイーブな人が多いのか、まだ『ぽっぷるメイル』ファンの方々の顔がよく判りません」という話が掲載されている。その翌月の『マイコンBASICマガジン』1992年6月号の「falcom NEWS EXPESS」より、『ぽっぷるメイル』の感想や意見を述べる特設コーナーが設けられた。このコーナーは『英雄伝説Ⅱ』の人気っぷりを差し置いて1992年12月まで続けらている。
◆キャラクタービジネスの流行に乗った『ぽっぷるメイル』
空白の期間はあったものの1994年に移植作を含め数多くの『ぽっぷるメイル』関連商品が出たのは人気が高かったからでは?という声もある。もちろん「それなりの」人気とファンを獲得していたのは間違いないだろう。しかし、人気が出たから順次販売拡大されたのではなく1994年初めから『ぽっぷるメイル』を起爆剤としてメディア展開する計画があったということを知っておかなければならない。キャラクタービジネスのモデルが1993年にはコナミ(キングレコード)で一部確立されており、IPの活用として二匹目のドジョウを狙ったのかもしれない。
- ①ビデオ化決定(3月)
- ②小説化決定(6月)
- ③コミック連載(7月)
- ④PCエンジン版発売(夏予定)
- ⑤メガドライブ版発売(4月) etc...
●スーパーファミコン版発表時に日本ファルコムから販促物で公開された内容
日本ファルコムから上記の計画が公表されている。ただし計画は全て実施されたわけではなくビデオ化と小説化は頓挫している。代わりに最初の計画に見られなかった『ぽっぷるメイルパラダイス』というドラマCDがシリーズ化された。ただ、当時は第三次声優ブームとも言われる渦中にあり、当時人気絶頂の声優であった林原めぐみ(Megumi Hayashibara, 1967年3月30日-)を始め著名な方を採用していたため、声優人気にあやかったドラマCDの成功ではないかと私は考えている。
日本ファルコムは『イース』だけに頼らない経営の柱となる作品を必要とし模索していたのは間違いないだろう。しかし、結果として『ぽっぷるメイル』はその柱になれず後年の新型ゲーム機やPCでリメイク作も出ていない*3し、シリーズ化もされていない。製品として『ぽっぷるメイル』は想像(想定)以上に売れなかったからではないだろうか。それでも未だに当時の層から人気が高い印象を受けるのは、『ぽっぷるメイル』ではなく偶像化した「メイル」というキャラクターだけの評判を見る機会が多いからかもしれない。
*3 近い時期に発売された『ダイナソア』『ロードモナーク』『ブランディッシュ』『英雄伝説』などはWindows PCでリメイク、もしくはシリーズ続編が出ている。『ザナドゥ』、『ロマンシア』、『太陽の神殿』、『イース』、『ソーサリアン』なども同じくPCでリメイク作品が発売されている。リメイク作品がPCで出ていないのは『ドラスレファミリー』『スタートレーダー』、そして『ぽっぷるメイル』。共通点は…。
◆ファルコム初のサウンドボードⅡに対応したBGM
『ぽっぷるメイル』のBGMを担当したのは石川三恵子(Mieko Ishikawa, 1964年1月23日-)と白川篤史(Atsushi Shirakawa a.k.a 天門, 1971年10月4日-)の2名。白川篤史は『アドバンスド・ロードモナーク』から参入した1991年入社の社員だ。余談だが白川篤史はサウンドドライバーsplit(神たま作成)の使い手だったという逸話がある。ファルコムに入社してsplitそっくりのツールを使っているのに驚かれたそうだ。
日本ファルコムの製品としては初めてのサウンドボードⅡ(OPNA)対応となり最大でFM音源6音+SSG3音を使ってBGMが奏でられる。ただし、PC-8801/mkII/SR/TR/FR/MR用のサウンドボードⅡである「PC-8801-23」には対応していない。
https://twitter.com/noumisohoehoe/status/385781867699384320(2013)
https://x.com/tenmon2010/status/10981625342(2010)
https://x.com/tenmon2010/status/1123195351748341760(2019)
https://x.com/tenmon2010/status/1323950852562849793(2020)
FALCOM MUSIC BOX'93 Disc 3 POPFULMAIL
キングレコード/1992年12月24日
メディア/価格:
CD KICA 9014(4枚組)6,980円(税込)
収録曲: ①バックアップ作成 ②オープニング 遙かなるヴァルハラ ③オープニングデモ(1) ④オープニングデモ(2) ⑤メニュー ⑥JUNGLE(探検) ⑦JUNGLE(戦闘) ⑧ショップ ⑨中ボス ⑩ゲームオーバー ⑪JUNGLE~CAVE ⑫CAVE(探検) ⑬CAVE(戦闘) ⑭宝箱 ⑮ステージボス ⑯ステージクリア ⑰CAVE~VOLCANIC ZONE ⑱VOLCANIC ZONE(探検) ⑲VOLCANIC ZONE(戦闘) ⑳VOLCANIC ZONE~ICE BERG ㉑ICE BERG(探検) ㉒ICE BERG(戦闘) ㉓ICE BERG~CASTLE ㉔CASTLE(探検) ㉕CASTLE(戦闘) ㉖ラストステージ ㉗ガイストレイス ㉘エンディング(1)~誰かがあなたを愛してる ㉙エンディング(2)
『ぽっぷるメイル』のBGMはCD-ROMドライブ演奏に対応している。PC-8801MCのみCD-ROMドライブ搭載モデルが発売されており標準対応。未搭載のMC model1はCD-ROMドライブ(PC-8801-30)かCD-ROM2のドライブ(CDR-30)を搭載すれば対応。それ以前のモデルでは一部機種を除き、CD-ROMインタフェースセット(PC-8801-31)を接続することにより対応する。
本来はオリジナルとアレンジの2枚組にした『パーフェクト・コレクション ぽっぷるメイル』が発売し、それをウリとしてもおかしくないタイトルだった。しかし、『ぽっぷるメイル』は単体でサウンドトラック化を実現できなかった。『ぽっぷるメイル』だけだとパンチ力が弱いと感じたのか、ゲーム発売からおよそ1年後に他タイトルと併せて『スペシャルBOX'93』という形での発売となっている。収録されている音源はPC-8801mkⅡSR以降版とPC-9801VM/UV以降版が混在している。
『ぽっぷるメイル』のBGMで凄いと思ったのが一部の曲で聞かせてくれるリズムセクションのテクニックだ。1チャンネルでバスドラム、スネアドラムの間にハイハットのオープン、クローズを細かく割り込ませてリアルなリズムセクションを再現し、曲によっては更にタムまで加わる。この細かいテクニックを初めて聞いた時には鳥肌が立った。
このリズムセクションは標準音源(OPN)でも同じ構成で演奏され,、サウンドボードⅡで聞くより際立って聞こえる。サウンドボードⅡはチャンネルが増え音がリッチになった分、リズムセクションが埋もれて聞こえてしまうのだ。痛し痒しというところだろう。
楽曲としてはとにかく上質、ハイセンスかつハイレベルな楽曲のオンパレードだ。聞け、これが日本ファルコム新世代の楽曲だ!と自信を持って言える。ただ、あまりにも格好良すぎるBGMのオンパレードで『ぽっぷるメイル』と違う世界観にしてしまった印象を受けた。オープニングで聞かせてくれたメイルを取り巻くあの面白おかしい雰囲気ではなくなった気がするのだ。BGMは最高なんだけど、ゲームの雰囲気を考えてもっと間抜けなBGMでも良かったんじゃないかと考えたり。これも痛し痒しという所だ。
ユーザーディスクの作成
付属のプログラムディスクにデータのセーブを行うが、バックアップしたメディアにもセーブすることができる。途中のセーブデータをバックアップするには付属のプログラムディスクしかバックアップできない。
ユーザーディスク作成にはオープニングディスクをドライブ1に入れ、HELPキーを押しながら立ち上げる。メニューが表示されるので「プログラムディスクのバックアップ」を選択し、メッセージの指示に従って作成する。次からはこのユーザーディスクが立ち上げディスクとなる。
画面説明
●ヒットポイントの回復
ヒットポイントは、各エリアの入口では自然に回復する。
その他の場所では自然に回復しない。リンゴやチェリーなどのアイテムを使用して、回復させる。
●所持金
戦闘で敵を倒したり、宝箱を開けることによって得ることができる。また、ショップでアイテムを売ることによって所持金を増やすことができる。
操作方法
6、→
8、↑
2、↓
スペース 、 リターン
ジョイスティックのAボタン
シフト 、ESC
ジョイスティックのBボタン
右に移動/敵への体当たり攻撃
扉に入る/会話をする/宝箱を開ける/ハシゴを上がる
ハシゴを下りる
ジャンプする/水中では浮上
装備している武器で攻撃/ショップから出る/コマンドのキャンセル
f・2
f・3
f・4
f・5
2+ シフト
2+ スペース
アイテムを見る/移動マップ上ではプレイヤー交代モード
現在の状態を表示
ゲームのセーブ
ゲームのロード
メニューを表示する
下へ下りる
メニュー
●メニュー画面表示
ゲーム中、F・1キーか2+シフトキー(フィールド上ではシフトのみ)を押すと、コマンド一覧が表示される。2、8キーで選択、スペースキーで決定。
●プレイヤー交替
仲間がいる場合は、このコマンドを選択すると、ボスのエリア以外はいつでもどこでもキャラクターをチェンジすることができる。4、6キーで選択、スペースキーで決定。
●面セレクト
ゲーム中、以前にクリアしたエリアに戻る事態が生じたときなどに、このコマンドを使うと便利。4、6キーでステージの選択、2、8キーでエリアの選択、スペースキーで決定。選択したエリアの入口まで一気に飛ぶことができる。
●アイテム
アイテム画面の左半分が、自分で選んで装備するもの。テンキーの2、4、6、8キーで選択して、スペースキーで決定。画面右上のフルーツ類は、ヒットポイント回復アイテム。状況に応じて使用する。右下は、持っていると自動的に使用されるもの。ESCキーかシフトキーでゲーム画面に戻る。
登場人物
メイル
物語の主人公で、元気一杯のエルフの女の子。職業は賞金稼ぎ。本人は認めていないが、結構ドジなところがある。その証拠に、大きなエモノを逃したことも一度や二度ではないし、タヌキのワナにひっかかったりもしている。
性格は勝気で明るい。そして何よりもお金が大好き。時にはお金のためにあくどいこともやってしまうが、本人は決して悪人ではない。なりゆきから仕方なく(本人談)タダで人助けをやってしまうことがある。
タット
とある魔道師の弟子として将来を有望視されている少年。今は見習いだが、その才能は素晴らしく、場合によっては師匠をしのぐほどである。
性格はいたって温和。元気のカタマリのようなメイルに圧倒され、今一つ影は薄いが、どのような困難でもくじけない芯の強さを持っている。敬愛する師匠を連れ戻すという目的が、少々ずれてしまい、騒動に巻き込まれてしまう。
ガウ
洞窟に住む怪獣。会話の語尾に「~ガウ」とつけるのがクセ。怪獣の洞窟で仲間たちと暮らしている。これまた仕方なく、メイルの仲間になる。
その性格は怪獣らしく、物事を包み隠さず話す。また、気に入らない人間には、かみつくことだってある。メイルにかかわったために、苦労をしょいこんでしまった哀れな怪獣。
ブラッキィ
ご存知、エルフの村の"歩く火薬庫"。ドワーフのヤコブとは親友である。いたって危険な存在で、いまくいかないときはすぐ、お手製お得意の爆弾でけりをつけようとする。弱いくせに町に出て、一旗あげようとしていた。
どうしようもないほど厄介なやつだが、陽気なお笑い野郎のため、憎めない性格をしている。彼もメイルと同じで、エルフの常識をひっくりかえしている。
ヤコブ
自称、最先端をゆくドワーフ。その自慢の髭もそり、気軽に他人とつき合う。地下の村では細工師をやっている。その腕はかなりのもので、金属や細工物などを自由自在に加工する。
ブラッキィとは親友だが、開放的な反面、お人好しなところがある。
マテリアル
偉大なる魔導師としてその名を轟かせていたが、いつのころからか、賞金首になっていた。その首には$200万ものお金がかかっていて、メイルに目をつけられてしまう。
年をくっているわりに、けっこうオチャメな性格をしている。
難ボスの攻略方法
我流なので実はあっさり倒す方法が別にあるかもしれないのでご容赦を。無敵を多用するため所有していない場合は第4ラウンドの「リップの山」へ買いに行こう。
動画だけ見ていると簡単に倒せるように見えるが、本来はこれを自分で見つけるまでが非常に苦労するものであり、それこそが『ぽっぷるメイル』の醍醐味であるということは理解していただきたい。(初プレイの人はギブアップの時のみ参照することをオススメ)
◆皇帝の攻略
装備を今一度確認しフレイムソードを装備していることを確認。所有していなければリップの山にある店(上側の石靴が売っている店)で購入すること。 頭の目玉が弱点なので最初は無敵を使用してガンガン削り、全て削ると皇帝は鎧を装備する。頭の鎧が開いた時にアタックするがタイミングが重要。1回目の攻撃は床から冷気?で攻撃してくるのでジャンプで回避。すぐに2回目の攻撃がくるが、その時こそチャンス。真下で待ち構えて密着ジャンプ攻撃だ。無敵はすぐに無くなるので、そのタイミングでスパイクブーツに履き替えること。ヒットポイントを注視し回復を忘れないように繰り返し攻撃していれば皇帝は倒れているだろう。
◆正面城壁ボスの攻略
岩石の中にある目玉のような宝石?が弱点なのでジャンプで攻撃することによりダメージを与える。
キャラクターはガウ、武器はアイアンクローを選択。最初は無敵で斬りまくり倒すと、2回目は皇帝と同じように弱点を一定時間カバーするようになるので目玉を斬りつける。神経質にタイミングを計る必要もない。残りヒットポイントに気をつけながら側面で適当にジャンプ斬りを繰り返すだけで倒れているだろう。
◆宝物庫ボスの攻略
剣を突き出している時のみダメージを与えることができるが、近づくと逃げるし逃げると追いかけてくる厄介なボス。
最初はひたすら追いかけてくぼみへ落とし、その後に無敵を使用。無敵を使っていても盾に弾かれるとダメージを受けるのでヒットポイントはよく見ておくこと。左へ6回程(場合によっては4回~5回)キーを押して(押しっぱなしで6歩ではない)突進し攻撃。剣を突き出さず逃げる場合は失敗なので改めて6回程キーを押して突進を繰り返す。剣を突き出すのを見てから突進した場合は遅すぎるのでモーションを見ずにとにかく突進することがコツだ。効率が悪い場合は無敵が切れるはずなのでその場合は鎌に注意して同じ動作を繰り返す。
◆地下迷宮ボスの攻略
キャラクターと武器選択さえ間違えなければ楽勝できる。逆に選択を間違えればかなり苦戦するので要注意だ。
キャラクターはガウ、武器はファイアブレスを選択。下に降りてきてガウの真上に来る時にファイアブレスを浴びせる。上に逃げている間にファイアブレスのエネルギー回復を行つつ同じ動作を繰り返すと呆気ないほど簡単に倒すことができる。
◆ナッツ・クラッカーの攻略
まずロボットを破壊、上に乗っている小さなナッツ・クラッカーが脱出して跳ねながら2往復するのでその間にダメージを与えなければならない。しかし、ロボットが非常に硬い上、あらゆる攻撃で行く手を阻む。ロボットを倒してもバウンドするナッツ・クラッカーを捉えきれず2往復させると、再びロボットが復活してしまう。
攻略方法は無敵をしこたま買い込んでおき、キャラクターはガウ、武器はアイアンクローを選択する。無敵の状態でロボットに密着し破壊。破壊した瞬間に右側に移動し適当に合わせながらジャンプ+連射斬り。うまくいけば強敵だったナッツ・クラッカーに呆気ないほどあっさり勝利することができる。
◆宝玉宮ボスの準備
下記の攻略法ではすっかり忘れてそのまま突っ込んでいるが、宝玉宮に入ったらガウはファイアブレス、タットはフォース、メイルはダガーを装備しておくこと。なぜならボス戦が始まってから装備するとロスが生じるからだ。
一体クリアする毎にセーブはできないため連勝する必要がある。1ミスも許されないので相当厳しい戦いを強いられる。メイルが戦うボスは床から落ちると一瞬で死ぬ上1からやり直しなので相当面倒だ。ガウとタットの2戦は回復アイテムを使うこと無く勝利したいところだが、ヒットポイントが危なくなったら躊躇せず使おう。そうすれば2戦は勝利することが可能だろう。
◆宝玉宮ボス(ガウ戦)の攻略
ダメージを与えられる当たり判定があるのは頭。ブロック3つめに迫るとブレスを吐き離れると火の弾2発と火球2発を打ってくる。
武器はファイアブレス一択。最初に近づいてきた時に頭に向かってジャンプしながらブレスを吐き続ける。大事なのは頭に達してから吐くのではなく、ジャンプした瞬間に吐くくらいでok。上手く行けば8割ほど削れる。ここで与えたダメージが半分以下なら長期戦を覚悟しなければならない。
その後は4ブロックまで下がって弾を4発吐かせる。4発目を吐いた瞬間に突進、2ブロック目から斜めジャンプしながら炎を吐きながら頭に向かう。
ここで倒せない場合は溶岩の中に落ちないよう戻り、ブレスのメーターを整えたら同じことを繰り返す。ただし、ヒットポイントは確実に足りなくなるので回復アイテムを数個消費してしまうだろう。
これ以降もセーブは一切できないので1ミスしたらこのボスからやり直しだ。危なくなったら戻るなんてこともできない。本当に鬼である。
◆宝玉宮ボス(タット戦)の攻略
ダメージを与えられるのはマントを広げて露出する玉。タットのXが半身でも重なるとマントを広げ下降、左右に火球を2発ずつ放つ。回復アイテムを惜しまなければ勝つことは難しくない。
覚えておくことは下降してきた時右下の位置だけは弾き飛ばされない。中央、もしくは左下だと踏み潰され弾き飛ばされる。そして、落ちた後は中央に移動しても弾き飛ばされない。これらの特徴を利用する。
最初にマントを広げた瞬間上方向に1発、その後やや右へ移動し踏み潰されないようにする(ダメージは受ける)。最下段まで落ちた段階ですぐ左へ移動しボスの中央へ行き上を向いて1発。ボスは一定位置まで右、もしくは左へ移動し続けるので、タットも少し位置をずらしてX軸を合わせて…ということを繰り返す。無駄な連射はフォースの威力を弱めるので1発ずつ確実に放つ。
◆魔神(ガイストレイス)の攻略
アクションゲームが苦手なプレイヤーでも100%勝てる方法と言えないのは苦しいがそれなりにコツはある。まずダガーを装備すること、これは絶対だ。そして、床の継ぎ目にいれば片側を破壊されても落ちることが無い上にじっとしていれば足場の両方を破壊されることはない、ということを把握して常に継ぎ目にいること。
初動が非常に重要でミスすれば苦戦は間違いない。真ん中付近で待ち、ガイストレイスが左から迫ってきたら、右側からダガーを当てるようにして通り過ぎるまで連射。途中受けるダメージに注意しつつ適宜回復アイテムを使う。鉄球の付いた足場が登場するまでにこの連射で3分の2近くは削れるだろう。後は気合いでなんとかなるはずだ(ならないこともある)。もし、最初に3分の2程度削れなければ苦戦は免れない。
TRACK LIST
ラジオ収録曲(FM音源+SSG)
サウンドボードⅡ
音源チップ:YAMAHA YM2608(OPNA)
01 バックアップ作成
02 オープニング -遙かなるヴァルハラ-
03 オープニングデモ1
04 オープニングデモ2
05 メニュー(Now Loading)
06 JUNGLE(探検)
07 JUNGLE(戦闘)
08 ショップ
09 中ボス
10 ゲームオーバー
11 JUNGLE~CAVE(ビジュアルシーン)
12 CAVE(探検)
13 CAVE(戦闘)
14 宝箱
15 ステージボス
16 ステージクリア
17 CAVE~VOLCANIC ZONE(ビジュアルシーン)
18 VOLCANIC ZONE(探検)
19 VOLCANIC ZONE(戦闘)
20 VOLCANIC ZONE~ICE BERG(ビジュアルシーン)
21 ICE BERG(探検)
22 ICE BERG(戦闘)
23 ICE BERG~CASTLE(ビジュアルシーン)
24 CASTLE(探検)
25 CASTLE(戦闘)
26 ガイストレイス
27 エンディング1 -誰かがあなたを愛してる-
28 エンディング2
合計時間 : 39:34
作曲 : 石川三恵子, 白川篤史
DISCOGRAPHY
ファルコム・スペシャルBOX'93
発売日: 1992年12月24日
価格: 6,980円(税込)
商品番号: KICA-9012~5
販売元: キングレコード
収録曲
Disc.1
ミュージック・フロム・ロード・モナーク/アドバンスド・ロード・モナーク
01 オープニング
02 メニュー
03 マップエディット
04 ロードモナーク 通常
05 ロードモナーク 勝利目前
06 プレイヤー勝利
07 表彰式
08 フーズパニック 通常
09 フーズパニック ~勝利目前
10 戦乱の陣 通常
11 戦乱の陣 勝利目前
12 メカニックテクノ 通常
13 メカニックテクノ 勝利目前
14 ファンタジーパステル 通常
15 ファンタジーパステル 勝利目前
16 エンディング(ロードモナーク)
17 ゲームオーバー
18 モンスタードミニオン 通常
19 モンスタードミニオン 勝利目前
20 シーパークアドヴェンチャー 通常
21 シーパークアドヴェンチャー 勝利目前
22 ミッドナイトパニック 通常
23 ミッドナイトパニック 勝利目前
24 ミルキーワールド 通常
25 ミルキーワールド 勝利目前
26 エンディング(アドバンスド・ロードモナーク)
Disc.2
ミュージック・フロム・ブランディッシュ
01 オープニング
02 RUINS
03 ショップ2
04 古代の彫像
05 ドーラ=ドロン
06 ショップ(1)
07 ディンク
08 クラブデビル
09 ステージクリア
10 タワー
11 ヘッドレス
12 ラクシャーサ
13 CAVE
14 蜘蛛女
15 忍者
16 DARK ZONE
17 ゲームオーバー
18 FORTRESS
19 ロブスター
20 アジタカーハ
21 ガドビスタル
22 エンディング(1)
23 エンディング(2)
24 エンディング(3)
25 ディスクコピー
Disc.3
ミュージック・フロム・ぽっぷるメイル
01 バックアップ作成
02 オープニング~遥かなるヴァルハラ
03 オープニングデモ(1)
04 オープニングデモ(2)
05 メニュー
06 JUNGLE(探検)
07 JUNGLE(戦闘)
08 ショップ
09 中ボス
10 ゲームオーバー
11 JUNGLE~CAVE
12 CAVE(探検)
13 CAVE(戦闘)
14 宝箱
15 ステージボス
16 ステージクリア
17 CAVE~VOLCANIC ZONE
18 VOLCANIC ZONE(探検)
19 VOLCANIC ZONE(戦闘)
20 VOLCANIC ZONE~ICE BERG
21 ICE BERG(探検)
22 ICE BERG(戦闘)
23 ICE BERG~CASTLE
24 CASTLE(探検)
25 CASTLE(戦闘)
26 ラストステージ
27 ガイストレイス
28 エンディング(1)~誰かがあなたを愛してる
29 エンディング(2)
Disc.4
イース4/風の伝説ザナドゥ/ブランディッシュ2 プレリリース
01 セルセタの樹海(YsIV)
02 バトル#58(YsIV)
03 峠~追跡(YsIV)
04 希望を求めて(風の伝説ザナドゥ)
05 DAWN OF MAKRIA(風の伝説ザナドゥ)
06 船(風の伝説ザナドゥ)
07 哀愁の戦士たち(Brandish2)
08 BR2056「ラボ」(Brandish2)
09 カール・キャレス(Brandish2)
当時の広告
貴重な証言
思い出し描き。ぽっぷるメイルってゲームで昔デザインした敵キャラの落書き。最終面のお城に出てくるキャラです。真ん中のガンメット(当時命名)がお気に入りです。30年ぶりくらいにふと思い出しました。この辺は88版、98移植版共に自分でドットを打っています。 pic.twitter.com/P9IduCLakm
— ぴぃたぁそると (@pe_salt) July 21, 2024
ドットを打った懐かしいボス系キャラたち。木工メカはウッドゴーレムの弱い版イメージして考案。いわゆるライディング系。ドラゴンの方は鳥山ドラゴンの影響を自分的に受けてた描き癖が前面に出ている。 pic.twitter.com/JplP6lGB1m
— ぴぃたぁそると (@pe_salt) July 24, 2024
4面にたどり着いた?。ここは唯一ステージのドットとマップの構成、NPCや中ボス、ショップの絵など色々と担当したので、結構思い入れがある。 pic.twitter.com/017VFMYKAK
— ぴぃたぁそると (@pe_salt) July 24, 2024
5面に突入。ガンメット懐かしい?。ヨロイこんなに強かったっけ!?甲冑モチーフ、アイスラッガーと波動砲っぽいエフェクトは、自分の好きなものを前面に出してます。ヘンテコロボはビックリドッキリな感じでデザイン、アイデアを出ししつつ作成しました。 pic.twitter.com/3pEADOAxTT
— ぴぃたぁそると (@pe_salt) July 25, 2024
放置してたカニボスをやっと倒した。コイツもいかにも自分のデザインって感じだ。アクションゲームのボスでカニと言えば定番でロマンなので、登場させたいという気持ちで作成したと思う。他の担当分と同様に各種攻撃パターンも考案しています。 pic.twitter.com/f8nE0u7OGK
— ぴぃたぁそると (@pe_salt) July 25, 2024
エンディングムービー
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